大相撲平成26年5月場所(おおずもうへいせい26ねん5がつばしょ)は、2014年(平成26年)5月11日から5月25日までの15日間、東京都墨田区の両国国技館で開催された大相撲本場所である。
幕内最高優勝は横綱・白鵬翔(14勝1敗・2場所ぶり29回目)。
場所前の話題など
前場所の2014年3月場所後に鶴竜が第71代横綱に昇進[1]。これにより、この場所は2001年1月場所以来13年ぶりとなる3横綱の本場所となった[2]。
番付・星取表
幕内
十両
※ 赤文字は優勝力士の成績。
優勝争い
日馬富士、鶴竜の両横綱は前半戦で2敗[3]。中日終了時点では横綱白鵬がただ一人全勝ターンとし、1敗で大関の稀勢の里と、平幕の勢が追いかける展開[3]。
11日目に稀勢の里と勢が1敗同士で対戦して稀勢の里が勝利し、白鵬が豪栄道に敗れたことで、白鵬と稀勢の里が1敗で並ぶ展開になった[4]。
12日目に白鵬と稀勢の里は1敗同士で直接対決し、白鵬が勝利[5]。1敗の白鵬を2敗の日馬富士、稀勢の里、勢が追いかける展開に変わった[5]。
13日目は1敗と2敗の4人は揃って勝利[6]。
14日目は勢が豪栄道に敗れて3敗に後退[7]。日馬富士と稀勢の里の2敗同士の対決は稀勢の里が勝ち、白鵬は鶴竜に勝利[7]。この時点で、優勝の可能性は白鵬と稀勢の里の2人に絞られた[7]。
千秋楽、稀勢の里は鶴竜に勝利して2敗を守ったが、白鵬も日馬富士に勝って1敗を守ったため、白鵬が14勝1敗で2場所ぶり29回目の幕内最高優勝を果たした[8]。結果的に、12日目の直接対決で勝利した白鵬がそのまま逃げ切った格好になった。
トピック
三賞は、殊勲賞に11日目に白鵬を破った豪栄道が、敢闘賞に終盤まで優勝争いを演じた勢と、新入幕で2桁10番勝利した佐田の海が選出された[9]。技能賞は該当者がいなかった[9]。佐田の海は父親の先代佐田の海も新入幕の1980年11月場所で敢闘賞を受賞しており、史上初めて親子で新入幕の場所に三賞を受賞した[9]。
12日目の鶴竜と豪栄道の一番では、行司の軍配は豪栄道に上がったが、控え力士の白鵬が物言いを付けた[10]。幕内で控え力士が物言いをつけたのは1996年1月場所9日目の貴ノ浪(土佐ノ海 - 貴闘力戦)以来18年ぶりのことだった[10]。協議の結果、豪栄道は鶴竜の髷を掴んでいたとして反則負けになり、鶴竜は横綱としては史上初の反則勝ちとなった[10]。
13日目は、東京開催の本場所の平日としては1999年1月場所13日目以来となる、満員札止めになった[11]。
14日目の取組で、日馬富士は対戦相手の髷を掴んだとして反則負けを宣告されたが、横綱の反則負けは2003年7月場所の朝青龍以来、11年ぶり史上2度目のことだった[7]。
脚注