インテル製G45チップセットのノースブリッジ 82G45
この記事ではインテル による、(PC互換機 用)チップセット について述べる。
チップセットとは
本来はパーソナルコンピュータが備える各種の機能に必要な、それぞれの大規模 (LSI) 集積回路 (IC) チップの集成(セット)という意味である。初期のIBM PC では以下のような個別のICが使われていたが、大量の需要によりカスタムのASIC を設計して生産するほうが安上がりになった。
8284 クロックジェネレータ
8288 バスコントローラ
8254 インターバル タイマ
8255 パラレルI/O インターフェース
8259 割り込みコントローラ
8237 DMAコントローラ
Pentium以前 対応製品
Intel286対応製品
82230/82231
82230・82231
Intel386対応製品
82350
82357 (ISP)・82358 (EBC)・82352(通常2 or 3 個使用)
EISA 規格に対応したチップセット。Intel486 でも利用可能。
82350DT
82359 (DRAM Controller)・82358DT (EBC)・82353(2個使用)・82351 (LIO.E)
EISA 規格に対応したチップセット。Intel486 でも利用可能。
82311
82303・82304・82307・82309
Micro Channel 向けチップセット
Intel486対応製品
82380AB/82380FB
420EX
Aries(アリエス)
ノースブリッジ82425EX・82426EX
420TX
Saturn(サターン)
ノースブリッジ 82424TX・82423TX、サウスブリッジ82378IB
420ZX
Saturn II(サターンII)
ノースブリッジ 82424ZX、サウスブリッジ82378ZB
Pentium対応製品
P5マイクロアーキテクチャ に対応した製品。
430LX PCI set
Mercury(マーキュリー)
82434LX・82433LX x2・82378ZB・82378IB・82375EB・82374EB
430NX PCI set
Neptune(ネプチューン)
82434NX・82433NX x2・82378ZB・82378IB・82375EB・82374EB
430FX PCI set
Triton(トライトン)
82437FX・82438FX x2・82371FB
数の多かった構成チップを2種に統合し、I/Oも高速化された。EDOメモリに初めて対応したチップセット。
430VX PCI set
Triton VX(トライトンVX)
82437VX・82437VX x2・82371SB(PIIX3 )
SDRAM (DIMM) に対応。従来のFP/EDO (SIMM) メモリにも対応し、両方実装したマザーボードもある。
430HX PCI set
Triton II(トライトン2)/ Triton HX(トライトンHX)
82439HX・82371SB (PIIX3)・82039AA
ECCやデュアルCPUに対応したハイエンド向け。USB ポートを実装。しかし初期のものはECCやUSBが動作しない欠陥があった[ 1] 。ノースブリッジがBGAパッケージになった。最大メモリ512 MB。対応メモリはFP/EDO (SIMM) のみ。
430TX PCI set
Triton TX(トライトンTX)
82439TX (MTXC)・82371AB (PIIX4 )・82380FB
チップセットがすべてBGAパッケージになった。最大メモリ256 MBだが、64 MBより上は2次キャッシュからのキャッシングが効かない。
SDRAM/FP/EDOメモリに対応。
ACPIに対応しており、ATX マザーボードの製品もある。
430MX PCI set
Ariel(アリエル)
82437MX・82438MX x2・82371MX (MPIIX)
Pentium系のモバイル向けチップセット。
Pentium Pro/Pentium II/Pentium III対応製品
P6マイクロアーキテクチャ に対応した製品。
440 AGP / PCI set ファミリ
440FX PCI set
Natoma(ナトマ)
82441FX・82442FX x2 (DBX)・82371FB (PIIX)・82371SB (PIIX3)・82093AA (IOAPIC)
Pentium Proのクライアント向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポートのため、高速なP6バスの足を引っ張る形となっていた。デュアルCPU対応。
440LX AGP set
82443LX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82093AA (IOAPIC)
SDRAM を採用し、AGP バスを実装した。
440BX AGP set
82443BX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)・82093AA (IOAPIC)
FSB 100 MHz対応により、Pentium III に対応。安定性に優れ、非常に息の長いチップセットとなった。
Mobile 440BX AGP set
82443BX (PAC)・72371AB (PIIX4)
440GX AGP set
82443GX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)・82371MB (PIIX4M)・82093AA (IOAPIC)
Pentium III Xeon (Slot2) 用のチップセット。
440EX AGP set
82443EX (PAC)・82371AB (PIIX4)・82371EB (PIIX4E)
440ZX AGP set
82443ZX (PAC)・82371EB (PIIX4E)
440BXの廉価版。メモリスロットが2つに制限されている。モバイル用としても利用された。
440ZX66 AGP set
82443ZX-66 (PAC)・82371EB (PIIX4E)
FSB 66 MHz固定とした440ZXの廉価版。
Mobile 440ZX66M AGP set
82443ZX66M (PAC)
440ZX66のモバイル向け製品。
440DX PCI set
82443DX 266 MHz(PAC・CPUパッケージに統合)82371EB (PIIX4E)
Mobile 440MX PCI set
Banister(バニスター)
82433MX(1チップ統合)
Mobile 440MX-100 PCI set
Banister(バニスター)
82433MX(1チップ統合)
440JX AGP set
- (PAC)・- (PIIX6)
開発中止
450 PCI set ファミリ
450GX PCI set
Orion(オリオン)
Pentium Proのサーバー向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポート。メモリを4枚単位(128bit幅)でアクセスする。クアッドCPU対応。ホストPCIバスを2つ持ち、サウスブリッジを2セット分接続可能。
450KX PCI set
Mars(マーズ)
82451KX x4 (MIC)・82452KX (DP)・82453KX (DC)・82454KX (PB)
Pentium Proのワークステーション向けチップセットとして開発された。FP/EDO (SIMM) メモリのみサポート。デュアルCPU対応。搭載チップセットが最小構成でも7チップ必要だった。後に440シリーズに取って代わられる形となった。
800 チップセット ファミリ
400シリーズまでの従来チップセットはノースブリッジとサウスブリッジとをPCIで接続していたが、周辺機器の高速化によりPCIでは帯域の不足が予想されたことから、インテル・ハブ・リンク・I/O アーキテクチャを採用したチップセットを開発した。これにより、型番は800番台となった。ローエンド向けのIntel 810、メインストリーム向けのIntel 820、ハイエンド向けのIntel 840が登場し、遅れてIntel 830が加わった。
810 チップセット ファミリ
ローエンドを受け持つチップセットとして登場した。しかしIntel 820の商業的失敗により、その穴埋めとして改良により性能を引き上げたIntel 810E/810E2も発表され、Intel 810を改良したIntel 815も登場した。結果的に多数の製品が出荷されることとなった。
815 チップセット ファミリ
急遽810チップセットを改良してPC133 SDRAMと外部AGPへの対応を行った製品。
820 チップセット ファミリ
800ファミリのメインストリーム向けとして投入されたチップセット。従来のSDRAM より広帯域なRDRAM への対応を特徴としていたが、製品の回収など様々なトラブルが相次ぎ普及に失敗し、810/815に取って代わられた。インテル製品の失敗例として知られる。
830 チップセット ファミリ
Tualatinと呼ばれる新しいPentium III に対応するチップセットとして設計された。しかし販売戦略により、Pentium 4 の普及とPentium IIIの終息が急速に行われたことから、Pentium 4が不得意とするモバイル向けは発売されたが、デスクトップ向けは発売されなかった。
840 チップセット ファミリ
RDRAMを採用した。Pentium III Xeon 用のチップセット。Intel 440GXの後継にあたる。開発コードネームはCarmel(カーメル)。
16ビット幅のRDRAMを2枚単位でアクセスするデュアルチャネルのメモリバスを採用している。
Pentium 4対応製品
Intel 845 チップセット ファミリ
Intel 850で採用したRDRAM の商業的失敗により、急遽発売されたチップセット。開発コードネームはBrookdale(ブルックデール)。後期にBステッピングと呼ばれるDDR SDRAM をサポートする製品が発売された。
Intel 850 チップセット ファミリ
2000年11月20日にPentium 4 と同時に発表された専用のチップセット。メインメモリにRDRAM を採用する。しかしRDRAMの商業的失敗により、その後の計画は打ち切られたも同然だった。さらにローエンド向けとして、開発コード名Tulloch(タラク)という製品も計画されていた。
Intel 855 チップセット ファミリ
Intel 855GM
第一世代のCentrino 用として開発されたモバイル向けチップセット。開発コード名は、SPPがOdem(オーデム)、IGPがMontara(モンタラ)。初期のPentium M やCeleron M 搭載ノートPC に大量に採用されている。シングルチャネル のDDR SDRAMメモリインターフェース採用。
Intel 855PM チップセット
グラフィックスチップ をチップセットとは別に搭載するノートPC向けチップセット。メモリクロックはDDR333まで対応している。グラフィックインターフェイスはAGP 4X。
Intel 855GM/GME チップセット
グラフィックス機能を内蔵。i830MGの後継にあたる。ノートPCは基板 の面積が限られる上、コストを下げる必要から、Pentium MやCeleron M搭載のノートPCの大部分が855GM/GMEか、後述の915G系のグラフィックス内蔵チップセットを搭載 している。855GMはDDR266まで、855GMEはDDR333までのメモリクロックに対応している。
Intel 860 チップセット ファミリ
RDRAM を採用したXeon 用のチップセット。
Intel 865 チップセット ファミリ
開発コード名Springdale(スプリングデール)。North Wood コアの Socket 478 時代を代表するチップセット。FSB は新たに800 MHzに対応。メモリバスはDDR SDRAM を2枚単位でアクセスできるデュアルチャネル アクセスを採用しているが、メモリが1枚の時やペアの容量が異なる時ではシングルチャネルアクセスモードとして動作する。ハブリンクアーキテクチャの帯域不足を補うために、オンボードギガビット・イーサネット コントローラー専用のポート Communications Streaming Architecture (CSA) がノースブリッジ に設けられた。これはPCI Express に対応する次世代製品までの暫定措置。
サウスブリッジ には、シリアルATA コントローラや、8ポートのUSB2.0コントローラを搭載したICH5ファミリ を採用した。
Intel 865/875は、Socket 478 世代のチップセットであるが、ソケットにLGA775 を使用し、BIOS, VRDが対応していれば Core 2 Duo, Core 2 Quad が動作する。ただし、Core 2 Quadでは、FSBが一番低い製品でも1066 MHzのため、対応製品ではチップセットをオーバークロックしての動作になる[ 2] 。
なお、i865以降は初期のPentium 4であるWillametteコアには対応していない。
Intel 865P/PE/848P
グラフィックス機能のない865チップセット。865PはDDR333まで、865PEはDDR400に対応。848Pは廉価版で、DDR400対応だが、デュアルチャネルアクセスが省かれている。
Intel 865G/GV
グラフィックス機能を統合した865チップセット。先述のDDRデュアルチャネルアクセスと、新エンジンIntel Extreme Graphics 2 によりグラフィックス機能が強化された。865GVは廉価版で、AGP コネクタからDVI などの出力を引き出す機能 (DVO) を省略している。
Intel 875 チップセット ファミリ
ハイエンドデスクトップ向けの第一世代の製品。普及製品にはない差別化が加えられ、1ファミリで1製品のみの製品化された。Intel 875は、メモリアクセスの性能を向上させるPerformance Acceleration Technologyに対応することで、Intel 865と差別化している。開発コード名Canterwood(キャンターウッド)。
Intel 875P
ハイエンドデスクトップ市場向けの製品。IGP はSPPより性能が劣ることが明白であることから、SPPの875Pのみが発売された。
Core 2系/Pentium 4 PCI Express対応製品
Intel 900 チップセット ファミリ
市場の主流がグラフィックスアダプタ専用の高速バスAGP とその他の汎用バスPCI という拡張バス構成であるところを、グラフィックスでも利用可能な高速な汎用拡張バスPCI Express を実装した。それに伴い、チップセット間のインターコネクトも従来の4倍の帯域に引き上げられ、それはDirect Media Interface と命名された。また、Intel 965 チップセット ファミリ以降、複数のグラフィックスボードによる並列処理を実現するATI CrossFire、CrossFireX に対応している。
Intel 915 チップセット ファミリ
開発コードネームは、デスクトップ向けがGrantsdale(グランツデール)、モバイル向けがAlviso(アルビソ)である。
メモリインターフェイスは新たにDDR2に対応し、デスクトップ用はDDR/DDR2の両方に対応している。排他使用であり、通常はどちらかのメモリスロットが実装されているが、マザーボードによっては両方のメモリスロットを実装しているものもある。
グラフィックス統合型 (G) はメモリバス帯域の関係で、単体ではWindows Aero の動作要件 を満たしていない。
915/925チップセットでは、マルチコア のCPU(Pentium D, Core 2 Duo, Core 2 Quadなど)は動作しない。
デスクトップ
Intel 915P Express チップセット
グラフィックス機能のない915チップセット。PCI Express x16スロットを2本搭載してATI CrossFireに対応したマザーボードがある。
Intel 915PL Express チップセット
915Pの廉価版。メモリ の上限も2 GBに抑えられている。
Intel 915G/GL/GV Express チップセット
Intel Graphics Media Accelerator 900 (GMA900) により、内蔵グラフィックス性能が大幅に向上した。
モバイル
Intel 915PM Express チップセット
グラフィックス機能のないモバイル向けチップセット。
Intel 915GM Express チップセット
デスクトップ版と同じくGMA900を搭載した。
Intel 915GMS Express チップセット
GMの低電圧版、シングルチャネル専用。GMA900搭載。PCI Express x16はサポート無し。
Intel 910GML Express チップセット
GMのローエンド版でCeleron M 向けチップセット、GMA900搭載。メモリ上限は2 GB。
Intel 925 チップセット ファミリ
開発コードネームはAlderwood(オルダウッド)。
Intel 925X Express チップセット
FSB 800 MHz、DDR2-533/400をサポート。最大メモリ容量は4 GB。
ECCメモリにも対応。
Intel 925XE Express チップセット
FSB 1066/800 MHz、DDR2-533/400をサポート。最大メモリ容量は4 GB。
ECCメモリにも対応。
Intel 945 チップセット ファミリ
開発コードネームは、デスクトップ用がLakeport(レイクポート)、モバイル用がCalistoga(カリストガ)、組み込み用がLittle River(リトル リバー)。サウスブリッジは ICH7 シリーズ。
グラフィックス統合型 (G) は、単体でWindows Aero の動作要件をかろうじて満たしている。
945チップセットは、BIOS, VRDが対応していれば、Core 2 Duo が動作する。ただし、Core 2 Quad, Pentium Extreme Editionは動作しない。
デスクトップ
Intel 945P Express チップセット
915Pの後継。FSB 1066/800/533 MHz、DDR2-667/533/400をサポート。最大メモリ容量は4 GB。
Intel 945PL Express チップセット
945Pの廉価版。FSB 800/533 MHz、DDR2-533/400をサポート。最大メモリ容量は2 GB。
Intel 946PL Express チップセット
945PLの後継。FSB 800/533 MHz、DDR2-667/533をサポート。最大メモリ容量は4 GB。
Intel 945G Express チップセット
Intel Graphics Media Accelerator 950 (GMA950) を内蔵した945P。
Intel 945GZ Express チップセット
Intel Graphics Media Accelerator 950 (GMA950) を内蔵した945PL。
ただし、外付けのPCI Express x16 グラフィックスカードはサポートしていない。
Intel 946GZ Express チップセット
Intel Graphics Media Accelerator 3000 (GMA3000) を内蔵した946PL。
Intel 945GC Express チップセット
Pentium Dual-CoreやAtomと組み合わせて使用することを想定されたチップセット。
FSB 800/533 MHz、DDR2-533/400をサポート。最大メモリ容量は2 GB。
945GC A2レビジョンという物が非公式にリリースされたが、内容的には945Gと同じで、FSB 1066 MHz, DDR2-667, 最大メモリ容量4 GBが利用できる。
モバイル
Mobile Intel 945PM Express チップセット
モバイル用パフォーマンスチップセット。対応CPUは、FSB 533 MHzと667 MHzでSocket M のYonah(ヨナ) とMerom(メロン) 。対応メモリ規格は、デュアルチャネル DDR2 -533 / -667 で、最大4 GBまで。USB2.0は最大8ポートをサポート。PCI Express x16、PCI Express x1、インテルHDオーディオ、インテルマトリックスストレージテクノロジー5.5などをサポート。(以上 940GML Express を除く)
Mobile Intel 945GM Express/945GME Express チップセット
レンダークロック200 MHzのGMA 950 を統合した、モバイル用メインストリーム向けチップセット。「E」は組み込み用。対応CPU、メモリ、ストレージ、USBは945PM Express と同様。D端子 をサポート。
Mobile Intel 945GMS Express チップセット
945GMに、インテルHDオーディオのサポートを追加。
Mobile Intel 943GML Express チップセット
バリューチップセット。インテルマトリックスストレージ、D端子は非サポート。BIOSが対応していれば、FSBが667 MHzのCore 2 DuoあるいはCore Duoが非公式で搭載することができる。
Mobile Intel 940GML Express チップセット
ローエンドチップセット。FSB 533 MHzで、通常電圧版と低電圧版の Celeron M のみに対応。対応メモリは DDR2-400 / DDR2-533、アクセスはシングルチャネル。グラフィックスのレンダークロックは166 MHzで、インテルS2DDT、パワーマネージメント(省電力機能)も非サポート。
サポート外であるが当チップセットを使用しているPCにFSB 667 MHzのCore Soloを装着して動作する例もある。
Mobile Intel 940GU Express チップセット
A100 / A110 プロセッサ専用チップセット。対応メモリはDDR2-400で、1スロットのみ、最大1 GBまで。グラフィックスのレンダークロックは133 MHzで、1レーンの PCI Express x1 をサポートする。
Intel 955 チップセット ファミリ
955X Express チップセット
開発コードネームは、Lakeport-X(レイクポート-X)。
FSB 1066/800 MHz、DDR2-667/533をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
ECCメモリにも対応。
Intel 975 チップセット ファミリ
975X Express チップセット
開発コードネームは、Glenwood(グレンウッド)。
PCI Express x16 を x8/x8 に分割可能。
FSB 1066/800/533 MHz、DDR2-667/533をサポート。非公式に上位のDDR2-800に対応している。最大メモリ容量は8 GB。
ECCメモリにも対応。
Intel 965 チップセット ファミリ
ファミリの開発コードネームは、デスクトップ向けがBroadwater(ブロードウォーター)。モバイル向けがCrestline(クレストライン)。公式にCore 2 Duoに対応。
デスクトップ
P965 Express チップセット
945Pの後継。FSB 1066/800/533 MHz、DDR2-800/667/533をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
G965 Express チップセット
Intel Graphics Media Accelerator X3000 (GMA X3000) を内蔵したP965。
Q965 Express チップセット
G965をvPro対応させたもの。ただし、Intel Graphics Media Accelerator 3000 (GMA 3000) を内蔵。
モバイル
PM965 Express チップセット
FSB 800/667/533 MHz、DDR2-667/533をサポート。最大メモリ容量は4 GB。
GM965 Express チップセット
FSB 800/667/533 MHz、DDR2-667/533をサポート。最大メモリ容量は4 GB。
Intel Graphics Media Accelerator X3100 (GMA X3100) を内蔵。
GL960 Express チップセット
FSB 533 MHz、DDR2-667/533をサポート。最大メモリ容量は3 GB。
Intel Graphics Media Accelerator X3100 (GMA X3100) を内蔵。
Intel 3 Series
FSB 1333 MHzのCore 2 Duo E6550, E6750, E6850に対応。X38, P35, G33がDDR3メモリに対応した。このチップセットを構成するI/O コントローラー・ハブ には主にICH9 シリーズが用いられた。後述するX38 Expressチップセットにおいては、PCI Expressのリビジョンが2.0となった(その他のIntel 3 Series チップセットではリビジョン1.1)。
X38 Express チップセット
Bearlake-X(ベアレイクX)
3シリーズ最初の製品として発表・販売された。Extremeプロセッサなどと組み合わされるワークステーション 向けのチップセットである。MCHは82X38。ECC 付きメモリモジュールを使用できるが、適応するメモリモジュールのうち最速規格であるDDR3 SDRAM ではECCに対応しない。このことから、メモリモジュールのECC機能を使用するワークステーション向けやサーバ 向けマザーボード を設計・製造する場合は、1ランク下級規格であるDDR2 SDRAM メモリスロットを実装する必要があった。82X38はPCI Express x16レーンのポートを2個持つ(主としてビデオカード 接続用途)が、それらの規格レビジョンは2.0(通称Gen2)である。このレーン数より少ないPCI ExpressポートはI/O コントローラー・ハブが拡張スロット との接続を担ったが、多く用いられたICH9のそれはレビジョン1.1(通称Gen1)であったため、同一のコンピュータ内で最大速度規格が異なるPCI Express拡張スロットが混在した。
P35 Express チップセット
Bearlake-P(ベアレイクP)
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
P31 Express チップセット
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667をサポート。最大メモリ容量は4 GB。DDR3には非対応。
ICH7を組み合わせて構成。
G35 Express チップセット
Broadwater-G+(ブロードウォーターG+)
3Seriesの一つBearlake-G+(ベアレイクG+)として予定されていたが、開発の失敗によりG965の改良で製品化された。
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667をサポート。最大メモリ容量は8 GB。DDR3には非対応。
ICH8を組み合わせて構成。
G33 Express チップセット
Bearlake-G(ベアレイクG)
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
Intel Graphics Media Accelerator 3100 (GMA 3100) を内蔵。
G31 Express チップセット
Bearlake-GZ(ベアレイクGZ)
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667をサポート。最大メモリ容量は4 GB。DDR3には非対応。
Intel Graphics Media Accelerator 3100 (GMA 3100) を内蔵。
ICH7を組み合わせて構成。
ローエンド マザーボード向け。
Q35 Express チップセット
Bearlake-Q(ベアレイクQ)
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
Intel VT-dに対応。
Q33 Express チップセット
Bearlake-QF(ベアレイクQF)
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
Intel 4 Series
次世代の5シリーズでは大幅なアーキテクチャ の変更が予想されたため、過剰投資を避ける観点から、3シリーズのマイナーチェンジで乗り切っている。MCHは、X48以外のプロセスルール を65 nmへ縮小し、FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2 -800・DDR3 -1066をサポートした。容量の異なるメモリでのデュアルチャネル 動作も可能となった。サウスブリッジには、ICH9ファミリ を小変更したICH10ファミリ を用意し、その結果16レーン未満のPCI Expressスロットのリビジョンも2.0となった(但し速度は2.5 GT/sにとどまっている)。X48は、ICH9ファミリを構成に含む。モバイル用チップセットは、ICH9-Mを構成に含む。
デスクトップ
X48 Express チップセット
4シリーズの最初の製品として、2008年3月に先行して発表・販売されたが、実体はX38そのものである。その為、他の4シリーズの製品が65 nmプロセスルールで製造されるのに対し、一世代古い90 nmプロセスルールで製造される。これのみFSB 1600 MHzとDDR3-1600を正式にサポートしており(X38マザーボード でも、アセンブリメーカー独自にそれらの使用可能を謳うものもあった)、Extremeプロセッサなどと組み合わされるエンスージアスト 向けのチップセット。
最大メモリ容量は16 GB。
2本のPCI Express x16スロットを搭載可能。
Intel VT-dに対応。
P45 Express チップセット
2008年6月発表・発売。P35に代わるメインストリームチップ。
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は16 GB。
PCI Express x16のレーンを x8*2 に分割可能。
P43 Express チップセット
P45の廉価版
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は16 GB。
PCI Express x16のレーン分割はできない。
G45 Express チップセット
2008年6月発表・発売。G35に代わる、メインストリームのグラフィックス統合チップ 。
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は16 GB。
Intel Graphics Media Accelerator X4500HD (GMA X4500 HD) を内蔵。
G43 Express チップセット
2008年9月発表・発売。バリューラインのグラフィックスチップ。
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は8 GB(後期のリビジョンでは16 GB)。
Intel Graphics Media Accelerator X4500 (GMA X4500) を内蔵。
G41 Express チップセット
2008年9月発表・発売。ローエンドのグラフィックス統合チップ
FSB 1333/1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は8 GB
Intel Graphics Media Accelerator X4500 (GMA X4500) を内蔵。 ICH7を構成に含む。
Intel 4 Seriesは、DDR3メモリに対応しているものの高価だったためDDR3メモリはあまり使用されなかったが、チップセットの主流がP55に移った頃、G41とDDR3スロットを組み合わせたローエンド向けマザーボードが多数発売された。
Q45 Express チップセット
2008年9月発表・発売。エンタープライズ向けGMA 4500 統合のメインストリームチップ。ICH10DO(デジタルオフィス)を構成に含むことで、インテル AMT (英語版 ) 5項目をフルサポート。
Q43 Express チップセット
2008年9月発表・発売。エンタープライズ向けGMA 4500統合のバリューラインチップ。ICH10D(コーポレートベース)を構成に含むことで、Intel AMTをサポート。
B43 Express チップセット
Q43の後継。
モバイル
PM45 Express チップセット
FSB 1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
PCI Express x16 をサポート。
GM45 Express チップセット
FSB 1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
Intel Graphics Media Accelerator X4500HD (GMA 4500MHD) を内蔵。
GE45 Express チップセット
基本性能はGM45と変わらないが、Intel AMTのサポートが削除された機能限定版。ごく一部のPCに搭載されている。
GS45 Express チップセット
FSB 1066/800 MHz、DDR2-800/667, DDR3-1066/800をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
Intel Graphics Media Accelerator X4500HD (GMA 4500MHD) を内蔵。
CULV向け
GL40 Express チップセット
FSB 800/667 MHz、DDR2-800/667, DDR3-800/667をサポート。最大メモリ容量は8 GB。
Intel Graphics Media Accelerator X4500HD (GMA 4500M) を内蔵。
GS40 Express チップセット
FSB 800/667 MHz、DDR2-800/667, DDR3-800/667をサポート。最大メモリ容量は4 GB。
Intel Graphics Media Accelerator 4500M (GMA 4500M) を内蔵。
Core i系対応製品
Intel 5 Series
Nehalem 世代から、ノースブリッジ であるメモリコントローラ ハブ (MCH) が廃止され、CPUに統合された。しかしX58 Expressのみは従来通りノースブリッジ +サウスブリッジの構成で、PCI Express 2.0とのアタッチポイント(AP、接続点)をサウスブリッジ (ICH ) に持つ。
一方、P55 Express以降では、メモリコントロールの他、PCI Express2.0 x16 や Clarkdaleコア以降のGPU 統合CPU(Core i5 600 番台とCore i3 )のアタッチポイント(AP、接続点)などをCPUに統合し、ノースブリッジ+サウスブリッジの機能を一体化したプラットフォーム・コントローラー・ハブ (PCH) へと移行した。そのためグラフィックス統合チップ はラインナップされないが、GPU統合CPU向けにはI/O機能を持つ専用チップが用意される。このCPUとPCHによる2チップ構成のプラットフォーム には、Ibex Peak(アイベックスピーク)の開発コードネーム が与えられた。この変更で、これまでインテルCPU向けグラフィックス統合チップを揃えていた、SiS 、VIA 、NVIDIA が、インテル向けチップセットを開発するメリットを失うなど、チップベンダーへの影響も少なくない。
また、X58 Expressとそれ以外ではメモリチャネルやCPUソケット が異なり、ハイエンド製品とパフォーマンス以下の製品群との互換性は完全に無くなった。
デスクトップ
X58 Express チップセット
3シリーズにおけるX38や4シリーズにおけるX48と同じく、シリーズ最初の製品として販売が開始されたハイエンド製品である。LGA1366 のXeon およびCore i7 をホスト可能で、SLI と3Way-SLIをNVIDIA製以外のチップセットで初めてサポートする。ホストするCPUからFSB の概念が無くなり、メモリコントローラはCPU側に内蔵される。
PCI Expressの上限は36レーンとなった。また、これのみICH10またはICH10R [ 3] をサウスブリッジとし、従来どおりCPUを含めた3チップ構成となる。
P55 Express チップセット
LGA1156 のCore i7とCore i5 に対応するパフォーマンス製品。このシリーズ以降ではサウスブリッジの機能が提供され、名称としての (ICH ) は廃止された(チップセット自体の機能としてはICH+αである)。
メモリアクセスはデュアルチャネル で最大16 GBのDDR3 -1333をサポート、その他の仕様は、2× PCI Express2.0(x8/x8モード、最大16レーン。NVIDIA SLI / ATI CrossFire Xに対応。)、6×RAID (英語版 ) 0,1,5,10対応SATA 3.0 、14xUSB 2.0、8つのPCI Express2.0 x1ポート(但し速度は2.5 GT/sのため、実質的には1.1と同じ)などをサポートする。
USBの不具合
P55 Express のUSB ポート は2群14個あり、0から7 を EHCI1、8から12 をEHCI2が受け持つが、同じグループにUSB1.1フルスピードの同期転送 機器(オーディオ機器 など)と非同期転送機器(マウス ・キーボード など)を同時に接続すると、データ干渉により、同期転送機器側にノイズが発生したり、データが転送されない(例えばUSBオーディオインターフェース にて音が出ない)場合があることが発表された。初期出荷分の P55 express の全数(B1、B2ステップ )がこれに該当するため、LGA1156用のマザーボード やPCを生産するすべてのベンダー に影響が及んだ。
この不具合は量産直前に発覚しているが、同期・非同期機器を別グループへ振り分けることで回避が可能であり、深刻なものではないとの判断で、エラッタ を公表し、そのまま生産・出荷が続けられた。その後2010年第1四半期に出荷されたB3ステッピングから改善されている[ 4] 。
H57 Express チップセット
メインストリーム向け。Core i5 600番台及びCore i3 500番台の統合GPU をサポート。GPUを持たないCore i7 800番台及びCore i5 700番台も動作するが、別途グラフィックスボードが必要。CPU統合GPUと、PCI Express 2.0x16スロットとは排他使用となる。
H55 Express チップセット
バリュー向け。GPU統合CPUをサポート。H57からBloomwood、インテル ラピッドストレージテクノロジー、リモートPCアシストフォーコンシューマなどのサポートを省いたもの。また、PCI-Express 2.0 x16が1スロット、USB2.0が12ポートと、他の機能も削減されている。
Q57 Express チップセット
エンタープライズ 向け。GPU統合CPUに対応し、インテル AMTをサポート。
モバイル
ソケットはSocket G1 (rPGA988A) or オンボード (BGA 1288)
サーバ
3400 チップセット
3420 チップセット
3450 チップセット
5500 チップセット
5520 チップセット
7500 チップセット
Intel 6 Series
Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャ 世代で使用される。開発コードネームはCouger Point。
SATA III 6 Gbit/s(リビジョン3,0) に対応。
PCI Express x16コントローラがCPU側にあるにもかかわらず、レーンを x8*2に分割可能なチップセットは、P67, Z68などに限られる。
この世代からチップセット管轄下のPCI Expressポートが、速度も含めて正式にリビジョン2.0対応となった。一方で、PCIバス のサポートがQ67, Q65, B65等の一部のチップセットだけとなった。
2011年1月31日(現地時間)Intel 6シリーズチップセットのB2ステッピングに設計ミス(SATA2.0ポートの通信品質低下)があると発表された。当該製品の出荷は直ちに停止され、これらのチップセットが組み込まれた製品(PC 、マザーボード )については、全数を回収し、正常品と交換する措置がとられた。のちに修正したチップセットが提供された[ 5] 。
デスクトップ
ソケットはLGA1155
P67 Express チップセット
パフォーマンス向け。倍率ロックが解除されたKモデルに対応している。
また、PCI Express x16のレーンを x8*2に分割可能で、マルチGPU技術のSLI とCrossFire をサポートする。
H67 Express チップセット
メインストリーム向け。Intel HD Graphics 2000/3000 をサポート。
H61 Express チップセット
エントリー向け。H67の下位モデルで、SATA 6 Gbpsポートをサポートしない。
また、メモリコントローラがCPU側にあるにもかかわらず、メモリが1チャネルにつきDIMM 1枚に制限される。
Z68 Express チップセット
パフォーマンス向け。P67とH67両方の機能を搭載する他、SSDをHDDのキャッシュとして利用するIntel Smart Response Technology (英語版 ) をサポートする。
Q67 Express チップセット
企業向け。vPro 対応。
Q65 Express チップセット
企業向け
B65 Express チップセット
企業向けの廉価版
モバイル
ソケットはSocket G2 (rPGA988B) or オンボード (BGA 1023)
HM67 Express チップセット
HM65 Express チップセット
UM67 Express チップセット
QM67 Express チップセット
QS67 Express チップセット
サーバ
C202 チップセット
C204 チップセット
C206 チップセット
C602J チップセット
C602 チップセット
C604 チップセット
C606 チップセット
C608 チップセット
Intel 7 Series
Sandy Bridge とIvy Bridge に対応。X79を除き、Intel製チップセットとしては初のUSB3.0対応。Ivy Bridgeホスト時はPCI-Express 3.0にも対応する[ 6] 。X79は2011年11月14日、Z77,Z75,H77,B75は2012年4月8日に発表。
PCIバス のサポートはIntel 6 Series と同じく、Q77, Q75, B75等の一部のチップセットだけである。
デスクトップ
X79 Express チップセット
X58の後継。LGA2011 のSandy Bridge-E, Ivy Bridge-Eをホスト可能。
SATA 6 Gbps 2ポート、SATA 3 Gbps 4ポート、USB2.0 14ポートを実装可能。
Z77 Express チップセット
マザーのソケット形状はLGA1155
7シリーズチップセットの主力。
PCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
Turbo Boostの倍率変更 および、Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 2ポート、SATA 3 Gbps 4ポート、USB3.0 4ポート、USB2.0 10ポートを実装可能。
Z75 Express チップセット
PCI Express x16のレーンを x8*2に分割可能。
Turbo Boostの倍率変更に対応。
SATA 6 Gbps 2ポート、SATA 3 Gbps 4ポート、USB3.0 4ポート、USB2.0 10ポートを実装可能。
H77 Express チップセット
PCI Express x16のレーン分割はできない。
Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 2ポート、SATA 3 Gbps 4ポート、USB3.0 4ポート、USB2.0 10ポートを実装可能。
Q77 Express チップセット
企業向け
Q75 Express チップセット
企業向け
B75 Express チップセット
廉価版マザーボード向けとして多く使用された。
実質的に、H61の後継チップセット。
PCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 1ポート、SATA 3 Gbps 5ポート、USB3.0 4ポート、USB2.0 8ポートを実装可能。
モバイル
ソケットはSocket G2 (rPGA988B) or オンボード (BGA 1023)
HM77 Express チップセット
HM76 Express チップセット
HM75 Express チップセット
HM70 Express チップセット
NM70 Express チップセット
UM77 Express チップセット
QM77 Express チップセット
QS77 Express チップセット
サーバ
C216 チップセット
Intel 8 Series
Haswell 対応のチップセット。
Intel 6 Series , Intel 7 Series では一部のチップセットがPCIバス をサポートしてきたが、Intel 8 Series では全てのチップセットからPCIバス のサポートがされなくなった。引続き多くのミドルレンジマザーボードにはPCIスロットが搭載されているが、PCIブリッジチップを使用したものである。また32 nmプロセスルールで製造されており、これまでの65 nmより微細化ならびに省電力化を達成している[ 7] 。
デスクトップ
マザーのソケット形状はLGA1150 。CPUクーラーは、LGA1155対応のものを使用可能。
Z87 Express チップセット
8シリーズチップセットの主力。
PCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
Kモデルのオーバークロック および、Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 最大6ポート、USB3.0 最大6ポートを実装可能。
H87 Express チップセット
PCI Express x16のレーン分割はできない。
Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 最大6ポート、USB3.0 最大6ポートを実装可能。
Q87 Express チップセット
H87をベースにvProに対応させた物
Q85 Express チップセット
B85をベースにvProに対応させた物
B85 Express チップセット
PCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 4ポート、USB3.0 4ポートを実装可能。
H81 Express チップセット
ローエンド向け。
PCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 2ポート、USB3.0 2ポートを実装可能。
また、メモリコントローラがCPU側にあるにもかかわらず、メモリが1チャネルにつきDIMM 1枚に制限される。
モバイル
ソケットはSocket G3 (rPGA946B)
HM87 Express チップセット
HM86 Express チップセット
QM87 Express チップセット
Intel 9 Series
Haswell Refresh に合わせてリリースされたチップセット。Intel 8 Seriesとの違いは、ストレージ規格のM.2に対応していること、オプションでDevice Protection Technology with Boot Guardに対応していること、Broadwell 対応を謳っていることである。
デスクトップ
ソケット形状はLGA1150 、Intel 8 SeriesのCPUクーラーが使用可能[ 8] 。
Z97 Express チップセット
9シリーズチップセットの主力。
PCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
Kモデルのオーバークロック および、Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 最大6ポート、USB3.0 最大6ポートを実装可能。
H97 Express チップセット
PCI Express x16のレーン分割はできない。
Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 最大6ポート、USB3.0 最大6ポートを実装可能。
X99 Express チップセット
X79の後継。LGA2011 -v3のHaswell-E, Broadwell-Eをホスト可能。
SATA 6 Gbps 最大10ポート、USB3.0 最大6ポートを実装可能。
モバイル
ソケットはオンボード (BGA 1168)
サーバ
C222 チップセット
C224 チップセット
C226 チップセット
C612 チップセット
Intel 100 Series
Skylake とKaby Lake に対応のチップセット[ 9] 。
CPUとチップセットの接続がDMI3.0 になり高速化された。
デスクトップ
マザーのソケット形状はLGA1151 。
Z170 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
Kモデルのオーバークロック および、スマート・レスポンス・テクノロジー (英語版 ) に対応。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0 最大10ポートを実装可能。
20レーンのPCI Express 3.0をサポート。
H170 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0 最大8ポートを実装可能。
16レーンのPCI Express 3.0をサポート。
B150 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0 最大6ポートを実装可能。
8レーンのPCI Express 3.0をサポート。
H110 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 4ポート、USB3.0 最大4ポートを実装可能。
6レーンのPCI Express 2.0をサポート。
CPUとチップセット間のバスはDMI2.0 (5 GT/s) であるほか、メインメモリは1チャネルあたり1DIMMに制限される。
Q170 チップセット
Q150 チップセット
モバイル
ソケットはオンボード (BGA 1356)
HM170 チップセット
HM175 チップセット
QM170 チップセット
QM175 チップセット
サーバ
C232 チップセット
C236 チップセット
Intel 200 Series
2017年1月4日にIntel 200 Series Z270/H270/B250 Express チップセット、Q270/Q250 Express、CM238 チップセットが発表された[ 10] 。Z270、H270、B250ではPCI Expressレーン数が4レーン増加した[ 11] 。ラインナップの全製品で新たにサポートされた「Intel Optane Technology」は、性能や価格対容量比がNAND とDRAM の間にあるキャッシュメモリ「Optaneモジュール」をHDDやSSDと併用することで、システム全体を高速化する技術だった[ 11] [ 12] 。2022年、インテルはOptaneメモリ製品のサポートを終了した[ 13] 。
デスクトップ
LGA1151 のSkylake とKaby Lake 両方に対応する点は100シリーズチップセットと同様。
Z270 Express チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
Kモデルのオーバークロック および、Smart Response Technologyに対応。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0 最大10ポートを実装可能。
24レーンのPCI Express 3.0をサポート。
M.2 ストレージを3台サポート。
H270 Express チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0 最大8ポートを実装可能。
20レーンのPCI Express 3.0をサポート。
M.2ストレージを2台サポート。
B250 Express チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0 最大6ポートを実装可能。
12レーンのPCI Express 3.0をサポート。
M.2ストレージを1台サポート。
Q270 Express チップセット
Q250 Express チップセット
X299 Express チップセット[ 14]
X99の後継。LGA2066 のSkyLake-X, Kaby Lake-Xをホスト可能。
SATA 6 Gbps 最大8ポート、USB3.0 最大10ポートを実装可能。
24レーンのPCI Express 3.0をサポート。
モバイル
ソケットはオンボード (BGA 1356、BGA 1515)
サーバ
C422 チップセット
C621 チップセット
C622 チップセット
C624 チップセット
C625 チップセット
C626 チップセット
C627 チップセット
C628 チップセット
Intel 300 Series
Coffee Lake 対応のチップセット[ 15] 。
デスクトップ
ソケット形状はLGA1151 だが、SkyLake, Kaby Lakeには対応していない。
Z390 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
Kモデルのオーバークロックに対応。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.1 Gen1 最大10ポートを実装可能(USB3.1 Gen2時は最大6ポート)。
24レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wireless-ACを内蔵。
Z370 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
Kモデルのオーバークロックに対応。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0 (USB3.1 Gen1)最大10ポートを実装可能。
24レーンのPCI Express 3.0をサポート。
H370 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.1 Gen1 最大8ポートを実装可能(USB3.1 Gen2時は最大4ポート)。
20レーンのPCI Express 3.0をサポート。
B365 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.0(USB3.1 Gen1)最大8ポートを実装可能。
20レーンのPCI Express 3.0をサポート
B360 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.1 Gen1 最大6ポートを実装可能(USB3.1 Gen2時は最大4ポート)。
12レーンのPCI Express 3.0をサポート。
H310 チップセット
DMI3.0には対応しておらず、DMI2.0である。
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 4ポート、USB3.0(USB3.1 Gen1)最大4ポートを実装可能。
6レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Q370 チップセット
モバイル
ソケットはオンボード (BGA1528)
HM370 チップセット
QM370 チップセット
サーバ
C242 チップセット
C246 チップセット
Intel 400 Series
Intel 400シリーズチップセット[ 16] はComet Lake 対応のチップセットである。
デスクトップ
ソケット形状はLGA1200 [ 17] で、CPUクーラーはLGA115X対応の物であれば使用可能である[ 18] 。
Z490 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーンを x8*2または、x8*1+x4*2に分割可能。
オーバークロックに対応。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.2 最大10ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*1は最大6ポート)。
24レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6 AX201を内蔵。
H470 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.2 最大8ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*1は最大4ポート)。
20レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6 AX201を内蔵。
B460 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.2 Gen1 最大8ポートを実装可能。
16レーンのPCI Express 3.0をサポート。
ワイヤレスLANは内蔵していない。
H410 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express x16のレーン分割はできない。
SATA 6 Gbps 4ポート、USB3.2 Gen1 最大4ポートを実装可能。
6レーンのPCI Express 3.0をサポート。
ワイヤレスLANは内蔵していない。
W480 チップセット
Q470 チップセット
モバイル
ソケットはオンボード (BGA1528)
HM470 チップセット
QM480 チップセット
WM490 チップセット
Intel 500 Series
Intel 500シリーズチップセットは11世代Coreプロセッサ(Rocket Lake-S 、Tiger Lakeマイクロアーキテクチャ )対応のチップセットで、PCI Express 4.0の「グラフィックスカード、M.2」に対応。LPCバス は廃止され、レガシーデバイスはeSPI接続となった[ 19] [ 20] [ 21] 。VideoBIOSが廃止されたため、UEFI のCSM(Compatible Support Module)を使用するには外付けのグラフィックスカードを装着して使用する必要がある[ 22] 。
デスクトップ
デスクトップ用ソケット形状はLGA1200 である。
Z590 チップセット
CPUが内蔵するPCI Express のレーンを x16+x4*1、x8*2+x4*1または、x8*1+x4*3に分割可能。
オーバークロックに対応。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.2 最大10ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大3ポート)。
24レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6 AX201を内蔵。
H570 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのサポートはx16+x4*1のみ。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.2 最大8ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大2ポート)。
20レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6 AX201を内蔵。
B560 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのサポートはx16+x4*1のみ。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.2 最大6ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大2ポート)。
12レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6 AX201を内蔵。
H510 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのサポートはx16のみ。
SATA 6 Gbps 4ポート、USB3.2 Gen1 最大4ポートを実装可能。
6レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6 AX201を内蔵。
W580 チップセット
Q570 チップセット
モバイル
ソケットはオンボード (BGA1449)
HM570 チップセット
QM580 チップセット
WM590 チップセット
Intel 600 Series
Intel 600シリーズチップセットは12世代Coreプロセッサ(Alder Lake )対応のチップセットである[ 23] [ 24] [ 25] 。
デスクトップ
デスクトップ用ソケット形状はLGA1700 で、従来とはCPUクーラーのリテンションが異なる[ 26] 。
Z690 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのレーンはx16+x4*1、またはx8*2+x4*1に分割可能。
オーバークロックに対応。
SATA 6 Gbps 8ポート、USB3.2 最大10ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大4ポート)。
28レーンのPCI Express 4.0/3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6E AX211を内蔵。
H670 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのレーンはx16+x4*1、またはx8*2+x4*1に分割可能。
SATA 6 Gbps 8ポート、USB3.2 最大8ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大2ポート)。
24レーンのPCI Express 4.0/3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6E AX211を内蔵。
B660 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのサポートはx16+x4*1のみ。
SATA 6 Gbps 4ポート、USB3.2 最大6ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大2ポート)。
14レーンのPCI Express 4.0/3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6E AX211を内蔵。
H610 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのサポートはx16のみ。
SATA 6 Gbps 4ポート、USB3.2 Gen1 最大4ポートを実装可能。
8レーンのPCI Express 3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6E AX211を内蔵。
W680 チップセット
モバイル
HM670 チップセット
WM690 チップセット
Intel 700 Series
Intel 700シリーズチップセットは13世代Coreプロセッサ(Raptor Lake )対応のチップセットである[ 27] [ 28] 。
デスクトップ
デスクトップ用ソケット形状はLGA1700 である。
Z790 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのレーンはx16+x4*1、またはx8*2+x4*1に分割可能。
オーバークロックに対応。
SATA 6 Gbps 8ポート、USB3.2 最大10ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大5ポート)。
28レーンのPCI Express 4.0/3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6E AX211を内蔵。
H770 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのレーンはx16+x4*1、またはx8*2+x4*1に分割可能。
SATA 6 Gbps 8ポート、USB3.2 最大8ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大2ポート)。
24レーンのPCI Express 4.0/3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6E AX211を内蔵。
B760 チップセット
CPUが内蔵するPCI Expressのサポートはx16+x4*1のみ。
SATA 6 Gbps 6ポート、USB3.2 最大6ポートを実装可能(USB3.2 Gen2*2は最大2ポート)。
14レーンのPCI Express 4.0/3.0をサポート。
Intel Wi-Fi 6E AX211を内蔵。
脚注
関連項目
外部リンク
生産終了
現行
その他 マイクロ アーキテクチャ
P5
P5ベースのコア
0.90 μm 0.60 μm 0.35 μm 0.25 μm
P6
P6ベースのコア
0.50 μm 0.35 μm 0.25 μm 180 nm 130 nm 90 nm 65 nm
NetBurst
NetBurstベースのコア
180 nm 130 nm 90 nm 65 nm
Core
Atom
Atomのマイクロアーキテクチャ
参考 45 nm 32 nm 22 nm 14 nm 10 nm Intel 7
Nehalem
Sandy Bridge
Sandy Bridgeベースのコア
32 nm 22 nm
Haswell
Skylake
Cypress Cove
Sunny Cove
Willow Cove
Golden Cove (+Gracemont)
Raptor Cove (+Gracemont)
Redwood Cove (+Crestmont)
Redwood Coveベースのコア
Intel 4 Intel 3
Lion Cove (+Skymont)