『Kamedas』(カメダス)は、1993年3月4日に発売された秋本治の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の書籍。正式名称は『こちら葛飾区亀有公園前派出所大全集 Kamedas』。
2001年12月11日に発売された『Kamedas2』についても解説する。
概要
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のストーリーや作中の様々なネタをまとめた公式大全集である。当初は連載15周年の企画だったが[1]、予定以上に編集に時間がかかり[2]、連載17年となる1993年に刊行されることになった。全体的には単行本1巻から76巻までの内容[3]がまとめられている(ただし一部に78巻・79巻の内容が記されている部分もある)。広告でのキャッチコピーは「データで読む・情報で視る“こち亀”版イミダス登場!!」[4]、帯に記されたキャッチコピーは「グーテンベルク以来の出版界最大の怪挙!!」。
その後、連載25周年を迎えた2001年に続編『Kamedas2』が刊行された。こちらでは単行本127巻までの内容がまとめられている。
『Kamedas』ではなぎら健壱、歴代担当編集者(初代から5代目、堀内丸恵・中村泰造・伊東健介・佐々木尚・大塚久永)、『Kamedas2』ではさいとう・たかを、テレビアニメ関係者(ラサール石井・森尾由美・宮本充・高松信司・松下洋子)と秋本治との座談会がなされている。
漫画
Kamedasでは、描き下ろし漫画や幻の作品も掲載されている。
Kamedas
- 「“両さん”誕生㊙物語」(描き下ろし)
- 「こちら葛飾区亀有公園前派出所+東大一直線」(小林よしのりとの合作、週刊少年ジャンプ増刊1977年1月号掲載)
- 「住人と色の巻」(初出時同様、冒頭14ページをカラー掲載。単行本41巻にモノクロで収録)
- 「八方破れ高校生両さんの巻」(描き下ろし)
Kamedas2
- 「《少年時代特別編》遠き日のメモリアル」(描き下ろし)
- 「『こち亀』赤塚キャラに乗っ取られる!の巻」(赤塚不二夫との合作、描き下ろし) - 『天才バカボン』『おそ松くん』のキャラが登場
- 「勘吉、金太郎と万吉にどつかれる!の巻」(本宮ひろ志との合作、描き下ろし) - 『サラリーマン金太郎』『男一匹ガキ大将』のキャラが登場
- 「帰ってきた東大通!の巻」(小林よしのりとの合作、描き下ろし) - 「東大一直線」のキャラが登場、『ゴーマニズム宣言』を模したシーンもあり
- 「渋谷でコギャルと仲良くプリクラ!の巻」(藤井みほなとの合作、描き下ろし) - 『GALS!』のキャラが登場
- 「『こち亀』サファイアに初登場の巻」(『りぼん』1999年2月新春特大号別冊付録の再録、初出タイトル「『こち亀』りぼんに初登場の巻」)
- 別冊サファイア特別企画 4大作家夢の競演!!(こち亀の登場人物が描いたとする設定の作中作、描き下ろし)
- 番外編「Kochikame20XX年」(1999年刊行の『e-ジャンプ』掲載)
- 「両さん、合作少女漫画に挑戦!の巻」(矢代まさことの合作、描き下ろし) - 『ようこシリーズ』の一話「よっこヒヨッコ逃亡記」のキャラが登場
メッセージ
秋本治とこち亀に対する著名人からのメッセージ(漫画家についてはイラストも多数寄せられている)。
Kamedas
Kamedas2
脚注
- ^ 『Kamedas』684頁 あとがき
- ^ コミックス89巻「中川の交番日記!の巻」の両津の台詞によると、作るのに1年半かかったとのことである。
- ^ ただし、かつて4巻に掲載されていたが後に削除された「派出所自慢の巻」については掲載されていない。
- ^ 『集英社のコミックス・ニュース BOYS』VOL.138(ジャンプコミックス等に付属していた小冊子、1993年3月発行)