FV102 ストライカー は、イギリス陸軍 の対戦車車両 (自走対戦車ミサイル )である。
概要
ストライカーの車体上面 手前右が車長用キューポラ、左はミサイルの照準/誘導サイト。後方がミサイルの発射装置
FV102 ストライカーは、CVR(T) によって整備された車両のうちの一つで、スウィングファイア 有線誘導対戦車ミサイルを搭載する車両である。車両後方の発射筒に納められた5発のミサイルが射撃可能な即応弾となっている。この発射筒は射撃のために35度(622密位 )まで仰角を上げられる。
照準機は取り外しが可能で、車両を隠蔽場所に残し、離れて操作することができ、また完全に遮蔽されていても、ミサイルは発射後に90度旋回して標的の頭上へ飛んで行くことができる。このミサイルは成形炸薬 弾頭を備え、初期にはジョイスティック制御によってManual Command to Line of Sight(手動指令照準線一致誘導方式 )誘導された。後に誘導装置はSemi-Automatic Command to Line of Sight(半自動指令照準線一致誘導方式 )式にアップデートされた[ 1] 。
開発
ストライカーは、イギリス陸軍によりスウィングファイアーミサイルを運用するために開発された。最初の生産車両は1975年に配備され、王立砲兵隊の対戦車誘導ミサイル中隊によって軍務に用いられた。
本車は、まず最初にジャガーJ60 4.2リットル6気筒ガソリンエンジン で駆動された。これはいくつかのジャガー車に使用されたのと同じである。CVR(T)仕様のもと、耐用年数延長プログラム(LEP)により、このエンジンはイギリス陸軍のFV107 シミター が装備するのと同様のカミンズBTA 5.9ディーゼルエンジン に換装されている。
ミサイルは発射準備の整った発射筒の後部に装備される。発射筒は5基のマトラBAeダイナミック スウィングファイアーATGW有線誘導装置を備え、ミサイルは4,000mの射距離とHEAT 弾頭を備える。
車両内部には予備弾5発が搭載されている。ミサイルは車両から、または、最高100m離れた照準位置から発射できる。副兵装はL7汎用機関銃 である。
戦歴
ストライカーはイギリス陸軍ライン軍団 の王立砲兵隊とともに1976年に部隊配備され、その後、王立装甲部隊へ移された。それらの車両は王立装甲部隊の編隊偵察連隊とともに、現在就役中である。
その他の仕様
最低地上高:0.35 m
携行弾薬:スイングファイアーミサイル弾10発, 7.62mm NATO弾 x 3,000発
車体の生産はイギリスのアルヴィス車両会社が担当。
運用
脚注・出典
関連項目
CVR(T) (戦闘偵察車両 - 装軌式) シリーズ化された車両の仕様。
外部リンク