2015年レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ ロヴィニでは、通算10回目となるレッドブル・エアレース・ワールドシリーズの内、2015年5月30日・31日にクロアチアのロヴィニで行われた2015年シーズン第3戦について述べる[1]。2014年11月25日に今シーズンのレース開催地が発表された際は、ロシア・ソチで開催予定であったが、組織上・予算上の問題で開催できなくなり、ロヴィニへ変更されることが2015年3月3日に発表された[2]。
予選2日前の5月28日に行われた1回目のトレーニング・フライトでは、14名中6名のパイロットにパイロン・ヒットなどの何らかのミスがあったが[3]、翌29日に行われた3回目のトレーニング・フライトでは、全員がノーミスで飛び切った[4]。風向きの変化が激しく、予選日だけで18回ものパイロン・ヒットがあった中[5]、2位と好発進を見せた室屋義秀はラウンド・オブ・14で敗退し、10位に終わった[6]。
同地で行われた2014年シーズン第2戦では、ハンネス・アルヒに0.08秒差で敗れ2位に甘んじたポール・ボノムが、リベンジとキャリア10年目にして前人未到の3連勝を目指したが[7]、ボノムはラウンド・オブ・8でオーバーGによりDNF判定を受け8位、アルヒがロヴィニを2年連続で制した[8]。2位のマルティン・ソンカとはわずか0.071秒差で、レッドブル・エアレース史上最僅差であった[8]。
本レースの開催から全レースに参加しているピーター・ベゼネイは、レースが再開された2014年シーズンから母国ハンガリーで設計されたCorvus Racer 540を利用していたが、機体が曲技飛行向けでエアレースには適さないことを理由に今レースをもって使用を中止し、2006年から2008年まで利用していたエッジ540 V2の改良型『エッジ540 V3』へ変更すると発表した[9][10]。参加選手がシーズン途中で他社の機体に変更するのは今シーズン初である[注 1]。
スウェーデンのダニエル・リファが2位に2秒以上の差を付けて初優勝した[12][13]。
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