鈴木 悟(すずき さとる、1975年7月19日 - )は、静岡県出身の元プロサッカー選手。ポジションはディフェンダー。妻は、毎日放送アナウンサーの松本麻衣子。
来歴
選手時代
清水市立商業高等学校3年生の時に、後にJリーガーとなる小川雅己、川口能活、田中誠、清水龍蔵、山口博匡とともに、第72回全国高等学校サッカー選手権大会で優勝。本来のポジションは左サイドバックだが、キック力も高いことから、選手権中の試合によっては左ウイングで出場することもあった。その一方で、チームから8人が「静岡県選抜」で出場した東四国国体(1993年)サッカー・少年男子の部では、同チームの選抜メンバーから外れた。この一件を境に、「今のままではプロ(創設2年目のJリーグ)に進んでも通用しない」と考えたうえで、順天堂大学への進学を決めた[1]。
順天堂大時代には、「プロになるための方法」として、細かく目標を立てて準備することを徹底[1]。その甲斐あって、卒業後の1998年にセレッソ大阪へ入団した。
セレッソでは、レギュラー格で公式戦へコンスタントに出場していたが、2003年のシーズン終了後に戦力外を通告。鈴木によれば、この通告を機に、「セカンドキャリア」としてメディア関連業界への転職(後述)を意識するようになったという。しかし実際には、複数のクラブから移籍を打診された末に、同じ関西圏の京都パープルサンガへの移籍を決めた。移籍の決め手になったのは、セレッソ時代の監督だった西村昭宏が、2004年からパープルサンガの監督に就任したことであった[2]。
パープルサンガでは、セレッソ時代と同様のペースで、公式戦への出場を続けていた。ところが、3年目に当たる2006年5月に、右膝前十字靱帯の断裂で自身初の長期離脱を経験。重症だったにもかかわらず、前向きな姿勢でリハビリに励んだことが功を奏して、チームの最年長選手(当時31歳)ながら5ヶ月後には実戦復帰を果たした[2]。しかし、同年のシーズン終了後に、自身2度目の戦力外通告を受けた。
現役引退後
「あと2年プレーを続けても、33歳で全く違う仕事に移るのは厳しい」という理由で、2007年3月6日付の移籍リストで引退を発表。引退後は、テレビ番組の制作会社であるイングスへ就職するとともに、サッカーに関するテレビ・ラジオ番組のディレクターに転身した[3]。鈴木は、セカンドキャリアをサッカー界の周辺に求めた理由として、「サッカーしかやってこなかった自分が、サッカーの世界でしか動かなかったら、考え方は変わらないし世界観が狭くなってしまう」「外からサッカーを見る仕事に就くことで、人間としての幅を広げたかった」と語っている[2]。
ディレクターとして初めて手掛けた番組は、セレッソ時代のチームメイト・森島寛晃の現役引退記念特別番組『ありがとうミスターセレッソ森島寛晃 〜引退・日本一腰の低いJリーガー〜』(2009年2月1日にMBSテレビが関西ローカルで放送)[4]。現在は、関西圏で開催されるJリーグの中継に携わるかたわら、ABCテレビのスポーツ部で『Monday! SPORTS - JAM』(ABCラジオ)などの番組の制作を受け持つ[5]。ちなみに同番組では、Jリーグでのプレー経験を買われて、「F.C.オフサイドトーク」(サッカー情報コーナー)へコメンテーターとして出演することもある[6]。
2013年10月には、毎日放送のサッカー中継を通じて知り合った松本との結婚を発表した[7]。
所属クラブ
プレースタイル
堅実な守備が持ち味の左サイドバックで、守備的なポジションであればどこでもこなせた。また、ディフェンダーでありながらフリーキックが得意。パープルサンガ時代の2005年には、J2のリーグ戦で、直接フリーキックによって2得点を挙げた[要出典]。
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
1998 |
C大阪 |
28 |
J |
33 |
3 |
4 |
0 |
1 |
0 |
38 |
3
|
1999 |
14 |
J1 |
21 |
0 |
4 |
0 |
2 |
0 |
27 |
0
|
2000 |
30 |
1 |
4 |
0 |
2 |
0 |
36 |
1
|
2001 |
23 |
0 |
1 |
0 |
5 |
0 |
29 |
0
|
2002 |
7 |
J2 |
43 |
2 |
- |
4 |
0 |
47 |
2
|
2003 |
J1 |
25 |
0 |
4 |
0 |
5 |
0 |
34 |
0
|
2004 |
京都 |
2 |
J2 |
27 |
1 |
- |
|
|
|
|
2005 |
18 |
2 |
- |
|
|
|
|
2006 |
J1 |
5 |
0 |
0 |
0 |
|
|
|
|
通算 |
日本 |
J1
|
137 |
4 |
17 |
0 |
|
|
|
|
日本 |
J2
|
88 |
5 |
- |
|
|
|
|
総通算
|
225 |
9 |
17 |
0 |
|
|
|
|
脚注
外部リンク