ドイツ帝国の軍用機の命名規則はIdflieg(航空部隊監察局)が定めたもので、ドイツ帝国軍航空隊の初期から第一次世界大戦の終結まで、ドイツ軍用機の識別分類に用いられた。その期間、新しい機種が次々に現れたため、命名体系もそれに応じていやおうなしに進化することとなった。この規則はドイツ帝国海軍が運用する航空機や、また空気より軽い航空機(飛行船、気球など)に適用されることはなかった。またドイツの航空機メーカーは、一般的に、これとは別に自社内での呼称も使用したため、一部に混乱も生じている。
それぞれの呼称は、以下に示す機種(任務)ごとの1文字の記号と、それに続くローマ数字によって構成される。ローマ数字はメーカー/機種ごとの連続番号である。例えばフォッカー社によって製作された最初のDタイプの航空機は「フォッカー D.I」、その次は「フォッカー D.II」と命名された。
この体系は第一次世界大戦の休戦とその後もドイツ軍事航空の禁止により使われなくなった。新しく生まれ変わったドイツ空軍の航空機はRLM航空機命名体系によって命名された。