『裏切りの季節』(うらぎりのきせつ)は、1966年(昭和41年)に公開された日本映画である[1][2][3][4][5][6][7]。大和屋竺の初監督作品[4][8]、製作は若松孝二[9]、音楽は佐藤允彦[10] が手がけた[1][2][3][4][5][6][7]。
概要
報道写真家の中谷(立川雄三)が、ヴェトナムから帰国する。友人の長谷川を戦場で亡くした彼は、長谷川の恋人だった眉子(谷口朱里)のもとへ向かう。一方、長谷川の遺したフィルムを手に入れようとする組織が、中谷のあとを追ってくる。
主演の立川雄三(1936年 - )は、本作が公開された年、演劇集団未踏を設立した人物である[11]。公開当時のポスターに大きくクレジットされており、諸データベースにも記載されている山谷初男、志摩みはるは[1][2][4][5][6][7]、上映用プリントのクレジットには記載されていない[3]。映画評論家の佐藤重臣、若松プロダクションの脚本家である足立正生が「大谷義明」の名でいずれも「特別出演」とクレジットされ、出演している[3]。脚本にクレジットされた「大谷義明」は、本作の監督を務めた大和屋竺と、同じくチーフ助監督を務めた田中陽造の合作による共同名義である[6]。日本映画データベースには、若松孝二が大和屋と連名で監督として記載されているが[6]、上映用プリントのクレジットによれば「演出協力」である[3]。配給は「N.S.P.」と記載されているが、鷲尾飛天丸が代表を務める日本シネマである[2]。
若松孝二は、自身がプロデュースした中では最も衝撃を受けた作品だ、と述懐した[12]。
東京国立近代美術館フィルムセンターは同作の35mmフィルム版の上映用プリントを77分版と75分版の2ヴァージョン所蔵している[3]。2005年(平成17年)7月16日、シネマアートン下北沢(2008年閉館)で特別上映された[4]。
かつてレンタル用のVHSビデオグラムのみが発売されていたが[5]、2017年4月に幻の映画復刻レーベルDIGからDVD版が発売された。
キャスト
スタッフ
データ
脚注
参考文献
- 「特集・上半期日本映画最高の収穫・裏切りの季節分析」『映画評論』1966年7月、20-33頁。
関連項目
外部リンク