フェミニストだったが2025年3月12日にSNSで名乗っていないと否定した。
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石川 優実(いしかわ ゆみ、1987年〈昭和62年〉1月1日[3][2][4] - )は、日本の元女優[5]、元グラビアアイドル[2]。女優活動時には石川 由美子名義も使用していた。自称フェミニスト[1]、ソーシャルアクティビスト[6]。
芸能界における#MeToo活動や、ハイヒールやパンプスの強制について問題提起した#KuToo活動を行った[7]。2019年、BBCの「100人の女性」に選出[8]。「#KuToo」は同年の新語・流行語大賞トップ10に入選した[9]。勝部元気やプラスサイズモデルの藤井美穂等とソーシャルアクティビスト仲間として活動する[10]。
1987年愛知県生まれ[1]で、岐阜県で育つ[2]。父親は沖縄県出身[11]。2004年10月の商業高校3年生時にスカウトされて芸能活動を始める[2]。
初期はお菓子系アイドルとして、主にお菓子系グラビア雑誌で活動した[2]。雑誌『クリーム』が行ったクリームガール総選挙で、1位になるなど人気が高かった。
2008年に事務所を退所してフリーとなった。
2013年10月から2017年4月にかけて P-martTVの「Dashman」、「石川優実の開店ちゃんが行く♪」、「石川優実の閉店ちゃんが行く♪」でパチスロ実践動画を、Dashnmn31回・開店ちゃん41回・閉店ちゃん26回と合計98回配信するも、のちに「パチスロの番組は、コメントに『死ね』とか書かれるので出るのやめました」[12]と語る。
2014年6月28日公開の映画『女の穴』(吉田浩太監督)では、市橋直歩とともにダブル主演を担当[2][13]。
2016年2月20日公開のいまおかしんじ監督作品『誘惑は嵐の夜に』でもダブル主演[4][14]。精神が入れ替わった母娘の役を、高樹澪とともに務めた[14]。
2017年、はあちゅうによるセクシャルハラスメント告発をきっかけに、自身が経験した芸能界でのセクハラ事情をTwitterやnoteで告発。日本での「#MeToo」運動を行った[7]。グラビアやDVDで事前に許可していない露出を公開されたことや、性接待の強要について告白[15]。告発文の公表で所属事務所を辞めた[16]。
2019年には「KuToo」運動を展開した[17][1]。
2020年にはフェミニスト仲間の勝部元気と共にソーシャルアクティビストとして活動する[18]。
2022年にはYouTubeやSNSで祖父母の代からの創価学会3世であることを告白した[19]。
2023年にはフェミニスト仲間である勝部元気が主催するMenWithWomenのビジョンおよび「ジェンダー平等社会にふさわしい「男性の行動基準15ヶ条」の賛同者に名を連ね連帯を表明した[20]。
2025年3月9日、JR新宿駅東南口前にて市民団体が開催した「フェミブリッジ・アクション東京」に参加した際、石川優実を含む女性3名が「男は黙れ!」「男が産めるのウンコだけ!」などと言ったラップを披露。「フェミブリッジ・アクション東京」に参加した福島瑞穂、松下玲子、吉良佳子などと共に強い批判を受け、Xのアカウントを削除する事態となった[21]。
2019年1月24日のツイート[22]
私はいつか女性が仕事でヒールやパンプスを履かなきゃいけないという風習をなくしたいと思ってるの。専門の時ホテルに泊まり込みで1ヶ月バイトしたのだけどパンプスで足がもうダメで、専門もやめた。なんで足怪我しながら仕事しなきゃいけないんだろう、男の人はぺたんこぐつなのに。 — 石川 優実、Twitter
が反響を呼ぶ。このツイートが拡散されるなかで、#MeTooに倣い靴と苦痛をかけた「#KuToo」のハッシュタグが登場した[23][17]。2週間後、Change.org Japanのスタッフである遠藤まめたからの呼びかけに応じ、厚生労働省に対してパンプス強制を禁止する通達を各企業に出すことを求める署名活動を行った[1]。2019年6月3日、署名を厚生労働省に提出した。
2019年6月5日の厚生労働委員会[24] の答弁で、根本匠厚生労働大臣(当時)が「例えば労働安全衛生の観点からは、腰痛や転倒事故につながらないよう服装や靴に配慮することは重要であって、各事業場の実情や作業に応じた対応が講じられるべきであると考えております。」と、雇用者の安全配慮義務が靴の着用規定にも及ぶとした。その上で、「女性にハイヒールやパンプスの着用を指示する、義務づける、これは、社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲か、この辺なんだろうと思います、それぞれの業務の特性がありますから」と述べた。この答弁について、報道各社やインタ―ネット上の論調は二分された[25][26][27]。ハイヒール・パンプス着用義務付けについて「強制を事実上容認した」とするものと、「強制がパワハラに当たり得る」とするものである。石川は「署名を提出して、社会通念を考え直して欲しいということを伝えたつもり。ヒールを履くことがなぜマナーなのか、明確な答えはない」「健康被害があることが、分かっていないような発言です。」と大臣を批判した[28]。
石川は、"不当な政府"に挑戦する女性として、日本だけでなく海外でも知られるようになり[29]、同年10月、BBCが2013年から毎年選出している「100人の女性」に日本人2人のうちの1人として選ばれた[30][31][注 1]。
年末には「#KuToo」が新語・流行語大賞でトップ10入りし、石川が受賞した[9]。
石川は「#KuToo」を商標登録している(第6341068号)。
石川の活動に対してTwitter上で誹謗中傷を繰り返す者が多発したため、石川は誹謗中傷に対する反論を本にまとめ、2019年11月に現代書館から『#KuToo ― 靴から考える本気のフェミニズム ―』を出版した[32]。この著書は222ページのうち101ページ分(60頁〜161頁)がSNSへの投稿からの引用とそれに関する批評で構成されており、本の構成上、最も大きな割合を占めている。本書に対して、引用しているツイートの一部を削除していることなどが捏造や改竄にあたるのではないかと批判が行われた[33]。これに対して、現代書館は適法な引用であると主張した[34]。2020年1月には石川が、自身に対する誹謗中傷が行われているとして、法的措置も検討しているとの声明を出した[35]。
2020年8月、本書に引用されたSNS投稿者の男性が、著作権侵害等を理由に出版差止等を求める訴訟を提起した[32][36]。原告のツイートは「逆に言いますが男性が海パンで出勤しても#kutoo[注 2]の賛同者はそれを容認するということでよろしいですか?」であった[38]。これに対して石川は、#KuToo運動は「女性も職場で革靴を履けるようにしてほしい」ということであって「水着で出勤したい」ということではないという旨の反論を引用ツイートで行い、このやり取りを本書に掲載した[38][注 3]。
2021年5月26日、東京地方裁判所は、ツイートを著作物と認定した上で、引用部分が明確に区分されていることなどから適法な引用に当たるとして、原告の請求を全て棄却した[38][39]。
判決では、当該ツイートが#KuToo運動への批判・非難にあたることは明らかであると指摘し、「ツイートが本件活動を批判するものではない」とする原告主張は採用し得ないとした[37]。また、石川が本書で原告について「こんなへんてこりんな人に会ったことない」などと形容したことについて、原告の名誉感情を侵害するものとしても社会通念上許容される限度を超える侮辱行為であるとは認められないとして、不法行為は成立しないとした[37]。
原告側は判決を不服として控訴したが、2022年3月29日、東京高等裁判所(知的財産高等裁判所)も一審を支持する判断を下した[32]。これを受けて、原告側は上告していたが、最高裁判所も同年9月29日に一審と二審による判断を支持し、上告棄却並びに不受理としたため、石川の勝訴が確定した[40]。
SNS上でアンチフェミニズムの論客として知られ、石川とも公開論争を行ったこともある人物が、かつて石川がツイッター上で行った投稿を、性被害感情に関する第三者の投稿に、本来の趣旨とは逆に、あたかも石川が性被害感情を抱く者を批判しているかのように見えるような形に添付して投稿した。石川は、これをフェミニストとして活動を行っていた自身の社会的評価を下げるものとして名誉棄損で訴えた。一審、東京地裁で石川勝訴。慰謝料33万が認められる。[41]
2023年12月、ニ審で、東京高裁から和解を勧告され、一審判決の慰謝料33万で今後お互いのことについて触れないという条件で双方和解[42]。ベリーベスト法律事務所の杉山弁護士は慰謝料について「低額であると訴えるために必要な費用も回収できない」とし、名誉毀損やハラスメントなどの抑止力という観点から「最低でも100万円を基準にすべき」と指摘している[43]。ただし、抑止力という意味では、裁判後、徳島県職員であった相手方は県の信用を失墜させる行為をしたとして、県庁から減給2か月の懲戒処分に付され、また、徳島県はマスコミを通し広く一般に謝罪、それによれば本人は県庁に対し「深く反省している」と語ったという[44]。