『真紅の女』(しんくのおんな、原題:英語: The President's Lady)は、1953年に公開されたアメリカ合衆国の映画である。
第7代アメリカ合衆国大統領アンドリュー・ジャクソンとその夫人レイチェル・ドネルソンの結婚生活を描いたアーヴィング・ストーンの小説が原作。20世紀フォックスが製作かつ配給しており、ヘンリー・レヴィンが監督を務め、レイチェル・ドネルソンはスーザン・ヘイワードが、アンドリュー・ジャクソンはチャールトン・ヘストンが演じた。
第26回アカデミー賞のアカデミー賞の2部門にノミネートされている[4]。
チャールトン・ヘストンは5年後の『大海賊(英語版)』でも再びアンドリュー・ジャクソン役を演じている[5]。
若者アンドリュー・ジャクソンは、親友のジョン・オーバートンと共同で弁護士を開業するためにテネシーの辺境にあるナッシュビルにやって来た。レイチェル・ドネルソン・ロバーズとは1789年にナッシュビル近郊にある彼女の母親の農場で知り合った。レイチェルは農場主ルイス・ロバーズと結婚していたが、夫に他の男性との仲の良さで疑われ、母親の所に身を寄せていた。ロバーズはレイチェルとジャクソンの仲に嫉妬し、力尽くでもレイチェルを取り戻すと脅迫した。不安になったレイチェルはナチェズの伯母の元に避難することを決めた。彼女の母親の依頼で同行したジャクソンに護衛され、レイチェルはインディアンの襲撃を受けながらも無事に到着した。この旅で二人はお互いの愛情を確かめ合った。
それからしばらくしてロバーズがレイチェルの姦通を理由に離婚手続きをしたという知らせが届き、二人は結婚式を挙げた。ところが、その時点では離婚の承諾を得ていなかったことが後から分かり、もう一度結婚式をやり直した。このためにレイチェルは「姦婦」という不名誉が与えられてしまうことになった。ジャクソンは妻を侮辱することを許さず、彼女を断固として守るために決闘で傷ついたりもした。
歳月が流れ、順風満帆な出世街道を進むジャクソンは1828年の合衆国大統領選挙に立候補した。反対派の悪意に満ちた誹謗にショックを受けたレイチェルは病の床に伏した。ジャクソンの手厚い看護に拘らず、夫が大統領に当選する前夜にこの世を去った。「オールド・ヒッコリー」は幸せだった結婚生活を懐かしむことで自らの慰めとした。
クレジットに記載されたキャストと、その役を演じた俳優は以下の通り[6]。
※日本語吹替:初回放送1974年12月2日 テレビ神奈川
2015年3月28日時点で、ロッテン・トマトには本作についての3人の批評家のレビューが集まっている。このうち2人から肯定的な評価を獲得している[9]。
この映画は第26回アカデミー賞の2部門にノミネートされた[4]。