白井 佳夫(しらい よしお、1932年4月29日 - 2024年10月5日)は、日本の映画評論家[1]。
神奈川県川崎市出身。1958年早稲田大学第二文学部演劇専修卒業。キネマ旬報社に入社して編集者として10年在籍、1968-76年『キネマ旬報』編集長を8年半つとめる。1977年、「キネマ旬報」のオーナーであった大物総会屋・上森子鉄が、竹中労の連載「日本映画縦断」の打ち切りを宣言し、あわせて白井も編集長を解任された(いわゆる「キネマ旬報事件」)[2]。
邦画礼賛派で、黒澤明、山田洋次などを評価する一方、白黒時代の邦画の評価に力を入れる。1976年から3年間、東京12チャンネルで「日本映画名作劇場」の解説を担当[3]。
1987年から、映画「無法松の一生」(1943年)の、戦前、戦後の二重検閲場面を復元し、各地で公開・講演するパフォーマンスを実施[3]。
湯布院映画祭、徳島テレビ祭、「福祉映画祭 IN NAGOYA」の創設にかかわる[3]。
2002年から3年間、東京芸術大学で特別講義「日本の古典映画」を行う[3]。2004年文化庁映画賞受賞[4]。
2024年10月5日、虚血性心疾患のため死去[5]。92歳没。