瀧波 ユカリ(たきなみ ゆかり、1980年3月28日 - )は、日本の漫画家、文筆家、エッセイスト、ラジオパーソナリティ、マルチタレント。北海道釧路市出身、東京都在住。
概要
日本大学芸術学部写真学科を卒業後、2004年に4コマ漫画『臨死!!江古田ちゃん』で漫画家デビュー。同作はテレビドラマ化・アニメ化される人気作となった。他に、テレビドラマ化された『モトカレマニア』や、実母のがん闘病と看取りを描き米アイズナー賞の最優秀国際賞アジア部門にノミネートされた実録漫画『ありがとうって言えたなら』など著作多数。現在連載中の『わたしたちは無痛恋愛がしたい 〜鍵垢女子と星屑男子とフェミおじさん〜』は「このマンガがすごい!2023」のオンナ編第10位に選出された。
漫画・エッセイの執筆の他に、ラジオパーソナリティやテレビのコメンテーター、ファッションブランド「KENZO」のコレクター、伊丹十三の分析・解説など、活動は多岐にわたる。2011年から10年間を札幌市で過ごした後、現在は東京都在住。既婚者で一児の母。
来歴
札幌市に生まれ、小学校から高校卒業までを釧路市で過ごす[1]。北海道釧路湖陵高等学校卒業後にHIROMIXに影響され日本大学芸術学部写真学科に進学。卒業後は東京でフリーターをする。
2004年にアフタヌーン四季賞冬のコンテストにおいて、『臨死!!江古田ちゃん』が四季大賞を受賞し、漫画家デビューした。同賞史上初めての4コマ漫画による大賞受賞となった。受賞作は『月刊アフタヌーン』にて即連載化された。独特の自虐や社会風刺、「猛禽」という女性カテゴリの提起などで注目を集める。
2008年、『臨死!!江古田ちゃん』が第12回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門審査委員会推薦作品に選出された[2]。また、2009年11月20日放送のラジオ番組『一青窈と江古田ちゃんのオールナイトニッポンR』に出演し、一青窈と共にパーソナリティを務めた。
2011年、『臨死!!江古田ちゃん』がテレビドラマ化、テレビアニメ化。
2013年、朝日新聞出版『AERA』の人物ルポ連載「現代の肖像」にて特集された[3]。
2014年、犬山紙子との共著『女は笑顔で殴りあう マウンティング女子の実態』を刊行。本書において、女性同士の関係性の中で「自分の方が立場が上」であると思いたいために言葉や態度で自分の優位性を誇示してしまう現象を「マウンティング」と定義した[4][5]。
2015年から翌年にかけて、NHK BS1『アジアで花咲け!なでしこたち』にレポーターとして2度出演し、ケニアと中国で日本人女性を取材した。
2019年、『モトカレマニア』がフジテレビにて連続ドラマ化、『臨死!!江古田ちゃん』も2度目のTVアニメ化となった。また、ユニ・チャームの生理用品ブランド・ソフィによる『#NoBagForMe』プロジェクトのメンバーとなり、ハヤカワ五味、菅本裕子(ゆうこす)、あっこゴリラ、塩谷舞と共に活動した。
2020年、文化庁メディア芸術祭小樽展にて詩人の三角みづ紀との滞在制作『漫画 × 詩 Narrative Live』を発表[6]。
2021年、実母のがん闘病と看取りを描いた実録漫画『ありがとうって言えたなら』がアイズナー賞の最優秀国際賞アジア部門にノミネートされた[7]。
2022年、『わたしたちは無痛恋愛がしたい 〜鍵垢女子と星屑男子とフェミおじさん〜』が「このマンガがすごい!2023」のオンナ編第10位に選出された。また同年6月より、津田大介による政治メディアサイト「ポリタスTV」にて番組『瀧波ユカリのなんでもカタリタスTV』を開始し、プレゼンターを務める[8]。
2023年からはバラエティ番組『上田と女が吠える夜』のゲストや[9]、news zeroやワイドナショーといったニュース番組のコメンテーターなど、地上波メディアへの出演も増えている[10] [11]。
2024年4月より、イシヅカユウと共にポッドキャスト番組『どっちが好きなの?』をスタートした。[12]
人物
- 小学校低学年くらいからコマを割って漫画を描いており、『江古田ちゃん』はもともと大学の部室のノートに描いていた漫画だという。夢は「江古田ちゃん」のフィギュア化(『月刊アフタヌーン』の付録[いつ?]で)。
作品リスト
漫画
エッセイ
共著
- 女は笑顔で殴りあう マウンティング女子の実態(犬山紙子共著、2014年、筑摩書房)
イラストなど
その他、アンソロジー『猫本』にも参加。
メディア出演
ラジオ
テレビ
ネット番組
- ポリタスTV『瀧波ユカリのなんでもカタリタスTV』(2022年6月〜)
脚注
外部リンク