武田 綾乃(たけだ あやの、1992年〈平成4年〉 - )は、日本の女性小説家。京都府宇治市出身。
小学生の頃、自身と同じ京都府出身である綿矢りさの『蹴りたい背中』[注 1] を読んで小説家に憧れるようになった[1]。京都府立嵯峨野高等学校に進学後[2]、文芸部に加入し本格的に小説を書き始める。
2012年(平成24年)、同志社大学文学部美学芸術学科1年生のとき、高校の美術部を題材とした『今日、きみと息をする。』を宝島社主催の新人賞である第8回日本ラブストーリー大賞に応募する[3]。応募時の筆名は片仮名6文字でタケダアヤノだった。『今日、きみと息をする。』は同賞の最終選考候補作品に選ばれる。受賞とはならなかったものの「隠し玉作品」[注 2]として、2013年(平成25年)5月に宝島社文庫として出版された。
2013年(平成25年)12月に、小中学校時代に約5年間所属した吹奏楽部の体験と母校・嵯峨野高校吹奏楽部への取材を基にした第2作『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』を発表した[注 3][2][4]。大学2年のときからずっと定期的に書き続けてきた作品であること、タイトル案について「当初、メジャーなトランペットにしようか、いやトロンボーンに、と編集さんの間では紆余曲折あったが私としてはあえてユーフォニアムを打ち出すことにした」と明かしている[5]。また物語の舞台を宇治にしたのは、2012年の豪雨災害を経験し、生まれ育った宇治の当たり前に見ている風景を残しておきたかったからと話している[6]。
2016年(平成28年)より宇治市観光大使に就任[7]。
2019年(平成31年/令和元年)、『その日、朱音は空を飛んだ』で第40回吉川英治文学新人賞候補。2020年、『愛されなくても別に』で第37回織田作之助賞候補[8]。2021年、同作で第42回吉川英治文学新人賞を受賞した[9]。
2021年12月、結婚したことを自身のTwitterで公表した[10]。2024年には第1子の誕生を報告している[11]。
「」内が武田綾乃の作品