『武勇伝』は2003年3月22日公開の喧嘩アクション映画である。主演は2000年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品『鬼が来た!』や『ストリートファイター』、ジャッキー・チェンの『デッドヒート』にも出演している国際派アクション俳優澤田謙也とK-1ファイターの魔裟斗。
キャッチコピーは「言葉はいらない、闘いがすべてだ。」。
舞台は金と暴力と欲望が渦巻く街、新宿歌舞伎町。日中、圧倒的な喧嘩の強さで4人のチンピラをなぎ倒していく1人の男、吾妻吾郎。こぢんまりとしたバーを経営する元自衛官で、売られた喧嘩は買わずにはいられない性格で新宿に生きる一匹獣。一方、正当防衛ながら喧嘩で人を殺してしまった元ボクサーの龍平が戻ってくるが、早速もいざこざを起こしてしまい、それからも行き場のない焦燥感を抱えながら乾きを癒すかのように、敵を見つけては喧嘩を繰り広げていた。
闘いに倦み、現在は静かな生活を送っていた吾郎。吾郎の店の常連客のアヤはその夜、クラブで飲んでる時に偶然トラブルを起こしていた龍平と出会い、時々龍平と行動を共にするようになる。ある日、龍平とアヤは怪しげなチャイニーズクラブに行くのだが、そこでプッシャー達によるクスリの取引を目撃する。違う場所に移動しようとした際にジャンキーと肩がぶつかり、小突いて倒すがナメた態度をとったジャンキーに逆上した龍平はジャンキーをはじめ、チンピラ達数人と喧嘩をするが、その隙にアヤが誰もいなくなった取引現場から揺頭(ヤオトウ)を盗んでしまう。
やがて、それがきっかけで龍平と吾郎は厄介ごとに巻き込まれ、運命に導かれるかのように出会う。生きる術を知らない者達が1人、また1人集結し、闘いへと駆り出されてゆくのだった。