『星のカービィ Wii』(ほしのカービィ ウィー、Kirby's Return to Dream Land)は任天堂から2011年(平成23年)10月27日に発売されたWii用ゲームソフト。
星のカービィシリーズ第20作目(本流としては11作目)にあたる作品。Wii用作品としては『毛糸のカービィ』に続いて2作目。本編作品の据え置き機用ゲームとしては『星のカービィ64』以来11年ぶりである。第一報は2011年1月28日の決算発表で発表された[3]。
今作は『星のカービィ 鏡の大迷宮』以来である本編での4人同時プレイが復活しており、2P - 4Pはデデデ大王・ワドルディ・メタナイト、または色違いのカービィを操作することができる。なお、今まで色違いのカービィは黄・赤・緑であったのに対し、今作では黄・青・緑となっている。なお、デデデ大王・ワドルディ・メタナイトは、2P-4Pが選べる。色違いのカービィは、黄は2P、青は3P、緑は4Pとなっている。
同じ年にカービィの作品を2作発売するのは、2000年以来約11年振り5度目であり、据え置き機で複数のシリーズを発売するのもスーパーファミコン時代以来である。
画面サイズは16:9での出力を前提としたものとなっており、4:3設定の場合は、最初のWiiリモコンに関する説明を除き、レターボックス形式での出力となる。
2015年1月28日より、Wii Uのニンテンドーeショップでダウンロード版の販売が開始された(Wii UのWii互換機能を応用したもの)。
また、ある特定の隠し部屋の中に入ると星ブロックでHALとかかれた場所が2か所設置された。また、これ以降に発売された星のカービィメイン作品全てにこのような部屋が2か所設置されている。
ある日、ケーキを持ったカービィはデデデ大王とバンダナワドルディと鬼ごっこ、メタナイトは近くで読書をしていた時、ポップスターのプププランドの空に異次元の穴が開き、そこから宇宙船「ローア」が落ちてくる。その現場にたまたま居合わせたカービィ、デデデ大王、メタナイト、ワドルディの4人は、宇宙船の中に入り、それを操縦していたマホロアという人物をみつける。彼の話によると、墜落時にポップスターのあちこちに散らばってしまった宇宙船の5つのパーツがなければ宇宙船は修復できず、故郷に帰れないという事態に陥っているらしい。カービィたちはマホロアを助けるべく、宇宙船のパーツを集める冒険に出る。
以下のキャラクターについては大ボスの欄も参照。
()がついているのはコピーできる敵。()内はコピーできる能力の名称。
今作以降からは、半分以上体力を減らすとパワーアップするようになった。その際はボスが奮起する動作がおこり、その間一切の攻撃が効かなくなる(後の『トリプルデラックス』は僅かだがダメージを与えられるようになった)。
一部のコピー能力の帽子やアクションが過去の作品と異なっている。また、「コピーのもと」も出現する。
今作ではスーパー能力という通常のコピー能力とは異なる光る敵からコピーできる、通常のコピー能力よりはるかに強力なコピー能力が使える。星のついた障害物を破壊したり、敵や中ボスを一撃で倒すことができる。ただし、時間制限があり、制限時間が過ぎると強制的にスーパー能力が消える。また、マルチプレイ時、複数のカービィがスーパー能力を保持することはできない。
また、通常のコピー能力には『ウルトラスーパーデラックス』のように多数のコマンド技があり、既存のコピーに関しては技のベース自体も『ウルトラスーパーデラックス』のものになっている。
メインモードをクリアすると、2周目である高難易度モード「エクストラモード」が解禁される。今作では『夢の泉デラックス』以来から約9年振りに「メインモードとは別にクリア率が設定されている」という方式がとられた。『夢の泉』とは違いメインモードを100%にしなくても解禁される。メインモードからの主な変更点は以下のとおり。
エクストラモードをクリアするとサウンドルームですべてのBGMが聞けるようになるほか、ミニゲームに「真 格闘王への道」が追加され、さらにモードセレクト画面のBGMが変更される。
本作の開発は2010年3月からスタートし、約1年半で完成した[8]。しかしそれよりも前に、開発中止となった3作品のカービィが存在しており、本作はそれらの要素を再構成して取り入れている[8]。
この3作品のうち一つは、2004年11月にニンテンドー ゲームキューブ用ソフト『星のカービィ(仮称)』として発表[9]。このソフトは当初はアニメ『星のカービィ』の販促連動の為に開発[10]され、アニメ終了から3年後の2006年に発売される予定であったが、2005年のE3から中々続報が公開されず、その後、ゲームキューブの末期にハードがWiiに変更されたのを経て、決算発表資料に「発売予定」として長年掲載され続けていたが[11]、納得のいくクオリティに仕上がらなかったため、2010年7月の決算発表資料で『毛糸のカービィ』に置き換わる形で削除された[12]。この作品は横スクロールでの4人同時プレイを売りにするなど、本作と似たコンセプトで作られていたこともあって[8]、本作への影響は色濃く、E3 2005で公開された紹介映像に使用されていたBGMのアレンジが本作のテーマ曲となっていて、かつ後述のモード「格闘王への道」ではE3 2005のムービーで使われていたBGMがそのまま使われる、同ムービーで使われていた没キャラクターのロボットが「HR-D3」として製品版に登場する(初登場は『あつめて!カービィ』)など、各所に名残が見られる[6]。
また、コピー能力も新能力であるウォーターの登場や一部の能力の帽子デザインの変更が開発当初から検討されていたほか、本作の登場はなかったものの既存の能力にクリーン、プラズマ、ホイールも再登場させるという予定もされていた(後に前者二つは『星のカービィ スターアライズ』に、後者は『星のカービィ トリプルデラックス』に登場することとなった)。
本作に初めて登場するマホロアは、おしゃべりで、プレイヤーの庇護欲を掻き立てつつも、どこかうさん臭いというキャラクター像を表現するため、フードをかぶせたデザインとなり、ピンチになるとその一部が取れるという演出が施された。また、本作においては会話が多いため、口元を隠すことでアニメーションの数を抑えることができた[13]。
AUTOMATONのYuki Kurosawaは、本作について、ディレクターの熊崎信也のカラーが色濃く出ていると指摘しており、その例としてテキスト量が従来作よりも多い点を挙げている[14]。 具体的には、ゲーム内においてカービィとマホロアのやり取りが頻繁に挿入されるほか、終盤の場面でもテキスト形式のセリフによってマホロアの裏切りと真意が丁寧に描写され、物語に納得感が与えられたとKurosawaは説明している[14]。
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