早島 鏡正(はやしま きょうしょう、1922年9月21日 - 2000年4月28日)は、日本の仏教学者・僧侶。
経歴
- 出生から修学期
1922年、北海道の浄土真宗本願寺派寺院にて出生。幼少時に横浜へ転居した。東京帝国大学文学部に入学し、印度哲梵文学科で仏教学を専攻。大学では、仏教学者の中村元に師事した。しかし在学中に学徒出陣で兵役に就いた。
戦後復学して東京大学を卒業。
- 仏教学者として
卒業後は東洋大学助教授に就いた。1962年、学位論文『パーリ仏教における実践の発展』を東京大学に提出して文学博士号を取得[1]。その後東京大学に移り、助教授、後に教授として教鞭をとった。1983年に東京大学を退職し、名誉教授となった。その後は武蔵野女子大学(現:武蔵野大学)教授として教鞭をとった。大倉精神文化研究所長をつとめた。一方で、横浜市南区の浄土真宗本願寺派宣正寺住職であり、没する直前まで法話活動を行うなど真宗僧侶として幅広く活動した。
研究内容・業績
専門は仏教学で、原始仏教。日本における仏教受容に関連して聖徳太子や、浄土真宗に関連した著書を多く執筆した。
著作
- 単著
- ※は講話・講演集。
- 著作集
『早島鏡正著作集』 (全15巻・別巻)世界聖典刊行協会 1992-1996
- 『初期仏教のさとり』1994
- 『初期仏教の実践と展開』
- 『浄土教思想論』1993
- 『日本仏教と民衆化』1996
- 『親鸞の仏教観』1992
- 『親鸞入門』1995
- 『正信偈の世界』1993
- 『仏典と現代』1993
- 『ゴータマ・ブッダ』1995
- 『仏弟子の詩』1994
- 『歎異抄』1996
- 『道を仰ぐ 講演編1』1993
- 『往生浄土 講演編2』1992
- 『釈尊から親鸞へ 講演編3』1994
- 『仏教と社会生活 法話・聞思編』1996
- 別巻・完結記念誌『よき友のつどい』1996
- 編著・共著
- 『インド思想史』高崎直道・原實・前田専学共著, 東京大学出版会 1982
- 『仏教・インド思想辞典』 監修,高崎直道編者代表, 春秋社 1987 (退官記念出版)
- 『日英仏教辞典』 大東出版社 1965
- 新版 1984年
- 新訂版 1991年, 2007年
- 『セイロンの仏都』伊東照司と解説, 講談社〈世界の聖域 9〉 1979
- 『浄土真宗』坂東性純共編, 雄山閣出版〈日本仏教基礎講座 5〉 1979
- 『お経 浄土真宗』 田中教照共編著, 講談社 1983
- 『蓮如のすべて』編者代表, 新人物往来社 1995
- 校注・訳著
- 上『無量寿経』
- 下『観無量寿経 阿弥陀経』
-
- 論文
脚注