『戒厳令』(仏: État de siège、英: State of Siege)は、1972年に公開されたフランス・イタリア合作映画作品。1970年、ウルグアイの首都モンテビデオで起こったイタリア系アメリカ人のダン・アンソニー・ミトリオンがゲリラグループのトゥパマロスによって誘拐され最終的に殺害された事件[1]をモデルとして製作された。
『Z』、『告白』と共にコスタ・ガヴラス監督の“三部作”といわれている。
ストーリー
1970年代、軍事政権になる前の緊迫した情勢下にあったウルグアイで、国際開発局(USAID)に勤務するイタリア系アメリカ人の技師フィリップ・マイケル・サントーレとブラジル大使館の領事が、極左ゲリラ組織トゥパマロスによって誘拐された。
政府によって戒厳令が布告され、街には警官があふれ、人々は恐怖に慄(おのの、わなな)いた。進歩的ジャーナリストのデュカスはサントーレについて取材を進めていくが、サントーレはアメリカ本国では警察学校の教官で、本来の交通・通信関係の仕事とは別に、左翼勢力の弾圧をウルグアイの公安当局に指導するために派遣された人物であることが明らかになる。
キャスト
日本語版放送、1977年9月26日TBS『月曜ロードショー』
スタッフ
備考
- 日本においても吉田喜重監督のもと、同名の作品『戒厳令』が翌年1973年に公開されたが、この作品との直接の関係はない。
脚注
- ^ 誘拐されたミトリオンは、CIAの元要員で南米において左翼勢力を弾圧する人やグループを育成すると共に自身も、弾圧に関与していた。トゥパマロスは人質と逮捕された同志の交換を求めたが、政府は誘拐事件をきっかけに「非常保安措置」(戒厳令)を布告して、トゥパマロスを初めとする左翼勢力への弾圧を強化した。最終的にミトリオンは「処刑」された。参考リンク:ウルグアイ年表(北海道アジアアフリカラテンアメリカ連帯委員会ホームページ)
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