思潮社(しちょうしゃ)は、日本の出版社。詩作品や現代詩、詩評論を専門に扱う。代表的な刊行物に、月刊詩誌である『現代詩手帖』や、新書版での現代詩文庫シリーズがある。
概要
自らも詩人である小田久郎が、思潮社の前身である世代社を創業、同社から雑誌『世代』を発行していた。のちに世代社が思潮社となり、『世代』は『現代詩手帖』に引き継がれた。
1960年に、『現代詩手帖』の一般投稿作品のうち最も優秀な作品に与える賞として、現代詩手帖賞を創設。金井美恵子や伊藤比呂美、近年では最果タヒなど多数の新人がこの賞から輩出された。
また現代詩手帖は、詩の役割や未来について様々な問題提起を行うことで、戦後詩壇に影響を与えている詩誌の一つである。一例に、湾岸戦争についての反戦運動と詩の役割について、藤井貞和や瀬尾育生らによる激しい論争が行われたことが挙げられる[1]。
略歴
関連文献
脚注
- ^ 藤井貞和『湾岸戦争論――詩と現代』(河出書房新社、1994年)より
外部リンク