島原湧水群(しまばらゆうすいぐん)とは長崎県島原市一帯の60箇所以上にわたる湧水群。この湧水群は1985年(昭和60年)名水百選のひとつに選定された[1][2]。また、世界ジオパークネットワーク加盟する島原半島ジオパークの一部である。
概要
有明海にひらく湧水あふれる火山と歴史の田園都市として水の郷百選に選定されている[3]。島原市は、古くから湧水が豊富で「水の都」とも呼ばれていた。
島原湧水群の多くは1792年(寛政4年)雲仙岳の噴火による地殻変動(いわゆる島原大変肥後迷惑)のときに自然湧出したものと言われている[4]。雲仙岳の東麓の標高450mから900m付近の降水が地下に流れ、島原湾に湧出していたものが眉山の山体崩壊で陸地で湧出するようになった[4]。
代表的な湧水地
- しまばら水屋敷
- 豪商の屋敷を改装した喫茶店。庭の池から清水が湧き出している。
- 鯉の泳ぐまち(島原市新町2丁目[2])
- 新町の民家に湧き出した湧水が流れる水路に錦鯉が放流されている。湧水庭園四明荘(旧伊東家住宅、庭園は国の登録記念物、住宅は国の登録有形文化財)、しまばら湧水館(旧三村家住宅、国の登録有形文化財)などがあり、島原の代表的な観光スポットとなっている。
- 浜の川湧水(島原市白土桃山2丁目[2])
- 浜の川にある自噴井。4つの区画に区切られた洗い場があり、飲用、冷却用、食料品や食器等の洗浄場所等が区分けされている。
- 浜の川湧水の隣にある「銀水」は1915年(大正4年)開業の寒ざらしの店舗[5]。1998年に閉店したため島原市が買い取って改修し2016年8月から営業を再開した[5]。2021年度からの指定管理者として玉乃舎が選定されている[5]。
- 白土湖
- 1792年(寛政4年)の島原大変の際にできた湖であり、日量約4万トンの地下水が湧出している[2]。
関連項目
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脚注
外部リンク