岡山芸術創造劇場(おかやまげいじゅつそうぞうげきじょう、英: Okayama Art Creation Theater)は、岡山県岡山市北区表町にある文化芸術施設。中国・四国地方で唯一、大・中・小の3つの劇場を備える[2]。一般公募にもとづく愛称はハレノワ[3]。
概要
老朽化した岡山市民会館(北区丸の内)と市民文化ホール(中区小橋町)を移転統合し、文化芸術施設を核とした店舗、オフィス、住居からなる複合ビルを、岡山市中心部「都心kmスクエア」の南東角を占める木下大サーカスの本社など文化的施設が立地する北区表町千日前地区に再開発事業の一環として整備された。
市内では同じ「都心1kmスクエア」の北東角に位置する岡山シンフォニーホールに並ぶ規模の劇場である[4]。
民間再開発組合が総事業費約265億円をかけ2棟の再開発ビルを建設し、このうち低層棟の大部分を岡山市が取得して劇場を整備し、高層棟はオフィスの他、タワーマンション「ライオンズタワー岡山千日前」を整備[5][6]。
再開発ビルの名称をハレミライ千日前、劇場の愛称をハレノワ、全天候型広場の愛称を千日前スクエア、劇場入口、表町南端の千日前商店街に通じる道路の愛称を千日前ハレノワ通りにそれぞれ決定した[7][8][9]。
近接する岡山シンフォニーホールは残響などの良さからプロオーケストラの岡山フィルハーモニック管弦楽団をはじめとした主にオーケストラなどのクラシックコンサートが中心だったが、本施設は音楽などのコンサートはもちろんのこと、市の既存施設では困難だった大型トラックの搬入が可能となり、大がかりな舞台装置が使えるようになることから舞台芸術やミュージカルなどを中心とした演劇の利用を想定し、旧市民会館では観られなかった様々な文化に親しめるようになり、市の一つの大きな文化拠点と位置付け、中四国初の創造型劇場として開業する[10][11][12]。
また大劇場の映像を中劇場でも観ることができ、医学会などのセミナーやその他コンベンションにも対応しており、その場合は飲食も可能である[13]。
また館内の大階段やテラス、壁面などに須藤玲子、桑田卓郎、平子雄一らによるアート作品4点が常設展示されている[14]。
2022年12月28日に劇場部分が竣工し、常設展示の作品や備品の搬入などを進め2023年6月4日にプレオープン、9月1日にグランドオープン(一般利用は10月1日から利用開始)[15]。
沿革
館内設備
- 大劇場[24]
- 座席数:1,753席
- 1階席:1,054席
- 2階席:347席
- 中2階席:14席
- 3階席:338席
- 楽屋
- 舞台設備
- 技術諸室
- 中劇場[25]
- 座席数:807席
- 楽屋
- 舞台設備
- プロセニアム形式:間口16.15 m/高さ10.3 m/奥行12.55 m
- 音響反射板
- 組立式舞台床
- 残響時間:満席時/未測定、空席時/1.1 - 1.5秒
(音響反射板使用時 :満席時/未測定、空席時/1.5 - 1.9秒)
- 技術諸室
- 小劇場[26]
- 座席数:300席
- 楽屋
- 舞台設備
- 平土間形式:間⼝16.6 m/⾼さ6 m/奥⾏16.6 m
- 残響時間:満席時/未測定、空席時/未測定
- アートサロン[27]
- 座席数:300席
- 楽屋
- 舞台設備
- 平土間形式:間⼝15.6 m/⾼さ6 m/奥⾏15.1 m
- 残響時間:満席時/未測定、空席時/1.0秒
- 練習室:11室
- 製作工房:3室
- ギャラリー
- 千日前スクエア:アトリウム、カフェ、ベーカリー、コンビニ
フロア構成
- B2階:小劇場、第1-第2練習室
- B1階:製作工房
- 1階:千日前スクエア、カフェ、ベーカリー、コンビニ
- 2階:大劇場、中劇場、劇場事務室
- 3階:ギャラリー、ボックスオフィス、第3-第7練習室
- 4階:アートサロン、第8-第11練習室
- 5-7階:オフィス
- 8-20階:ライオンズタワー岡山千日前
建築概要
※ 劇場と合築の20階建てタワーを含む再開発事業全体のもの。
アクセス
脚注
外部リンク