山田 巳之助(やまだ みのすけ[1][2]、1893年〈明治26年〉11月13日[1][3] - 1968年〈昭和43年〉8月3日[3])は、日本の俳優である。本名同じ。
来歴・人物
1893年(明治26年)11月13日、東京市[注釈 1]に生まれる[1]。府立第三中学から郁文館中学に転校して同校を中退[4]。
1914年(大正3年)、井上正夫の門下となり、1950年(昭和25年)に井上が亡くなるまで彼の主演する映画や舞台に出演した[4][5]。1915年(大正4年)、天活が井上一座と契約を結んで製作した連鎖劇の第1作『搭上の秘密』で映画に初出演し、小林商会による井上主演の連鎖劇に脇役出演した[4]。その後、井上に従って国活、松竹蒲田撮影所、松竹下加茂撮影所の映画に出演し、1936年(昭和10年)には新興キネマ製作の『大尉の娘』でトーキー映画に初出演した。戦中は井上演劇道場に在籍した[6]。
戦後、井上の第2次新協劇団移籍により山田も同劇団に入るが、戦前期に長く在籍した松竹に戻って舞台出演を続けた[4][5]。その一方、映画にも脇役として、黒澤明監督の『生きる』、山村聡監督の『蟹工船』などに出演。1954年(昭和29年)からは東宝の専属俳優となり[5]、稲垣浩監督『無法松の一生』や特撮映画に出演した。特撮では指揮官役が多い[1][2]。1960年代ごろからはテレビドラマにも出演している。
1968年(昭和43年)8月3日、死去[7]。74歳没。
出演作品
映画
テレビドラマ
- 日本の日蝕(1959年、NHK) - 村長
- 愛の劇場 第35話「男やもめ」(1960年、NTV)
- ダイヤル110番(NTV)
- 第148話「上野発22時15分」(1960年)
- 第233話「すれっからし」(1962年)
- 第270話「浮浪者殺人事件」(1962年)
- 第292話「山峡の男」(1963年)
- 第354・355話「江戸川堀江町」(1964年)
- 東芝日曜劇場(TBS)
- 第224話「忍ぶ川」(1961年)
- 第236話「今夜も月が出る」(1961年)
- 第266話「紫式部絵巻」(1962年)
- 第268話「続・忍ぶ川」(1962年)
- 第375話「みだれ」(1964年)
- 第395話「じゃまっけ」(1964年)
- 第484話「かみなり」(1966年) - 日野家の老僕
- 第563話「おたふく物語」(1967年) - おしづの父
- 山本周五郎アワー 第3話「藪の陰」(1961年、TBS) - 梶井図書
- 阿部一族(1961年、NTV) - 用人佐兵衛
- 指名手配 第118・119話「運命のあずき買い」(1962年、NET)
- 連続テレビ小説 / あかつき(1963年 - 1964年、NHK)
- ポーラ名作劇場 第33話「閣下」(1963年、NET) - 村長
- テレビ指定席 / 木偶(1963年、NHK)
- 判決(NET)
- 第110話「冬近く」(1964年)
- 第111話「孤影」(1964年) - 老人
- 第162話「ガラスの部屋」(1965年)
- シオノギテレビ劇場 / 巷談本牧亭(1966年、CX)
- 三匹の侍 第5シリーズ 第4話「狼が死んだ」(1967年、CX)
脚注
注釈
出典
参考文献
外部リンク