山田 健人(やまだ けんと、1992年[1]4月23日[2] - )は、日本の男性映像作家、演出家、VJ、音楽家。慶應義塾中等部、慶應義塾高等学校、慶應義塾大学法学部政治学科卒業[5][6]。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科中退[7]。通称「dutch_tokyo(ダッチ トーキョー)」[1]。
経歴
中学生の時に独学でプログラミングを習得し、ゲームアプリを開発。自身が制作したアプリを友人らに配布し、さらに改良を重ね、アプリのダウンロード数で全国20位を記録した。高校時代は電子工作でアンプの自作に没頭する傍らアメリカンフットボールに身を投じ、2012年にはU-19日本代表チームに選抜された。アメフト引退後、独学でモーショングラフィックの制作を始め、大学に通いながら映像作家としての経歴を開始した[5][8]。
2015年5月、ライブ活動を本格化させたバンドyahyelにVJとして加入[9]。yahyelとして2016年、2017年にFUJI ROCK FESTIVALに出場[10]。2015年6月、親交のあったロックバンド、Suchmosの1stアルバム「THE BAY」のリード曲である「YMM」のミュージックビデオを監督し、実写映像の監督としての経歴を開始した[11]。
2016年、「自分自身のキャリアにとっても大きな作品」[12]と語るロックバンドSuchmosのヒット曲「STAY TUNE」のミュージックビデオを手掛ける。2017年、宇多田ヒカルから指名を受けて、彼女の復帰作『Fantome』の収録曲「忘却 featuring KOHH」のミュージックビデオを手掛けた[13][14]。
2017年3月、優れた映像作家100人を選出して紹介する名鑑『映像作家100人』に掲載される[15]。また、アイドルグループPassCodeのメンバーである南菜生の女優デビュー作となる短編映像「さいはてれび#004 冬の長い線」の脚本・監督を務める。作中の音楽はyahyelと荘子itが手掛けた[16]。同年6月、YouTubeで公開されたSuchmosのショートフィルム「NEW LABEL “F.C.L.S.” SHORT FILM」の監督を務めた[17]。
2017年9月、MTV JAPAN主催の第16回MTV Video Music Awards Japanにて監督を務めた宇多田ヒカル 「忘却 featuring KOHH」のビデオが最優秀コラボレーションビデオ賞を受賞[18]。2018年3月、SPACE SHOWER TV主催のSPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2018にて、年間で最も優れた監督に贈られる賞「BEST VIDEO DIRECTOR」を史上最年少(2018年現在)で受賞[19]。2019年、水曜日のカンパネラの「かぐや姫」のミュージック・ビデオで、第22回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門の新人賞を受賞[20]。
2019年、俳優で歌手の菅田将暉が初めて映像監督を務める短編映像「クローバー」で、監督補佐を担当。同作品は、菅田の2枚目のアルバム「LOVE」の初回限定盤付属DVDに収録されており、石崎ひゅーいが作詞作曲を手掛けた同名曲を主題歌にするもので、主演には太賀が起用された[21]。
2020年5月に配信されたローリング・ストーン日本版とのインタビューによると山田自身が考える2010年代の自身の代表作としてSuchmosの「In The Zoo」(「過去最高に僕の映像とSuchmosの音楽を融合できた」)、宇多田ヒカルの「忘却 feat.KOHH」(「個人的にすごく思い入れのある作品」「本当に考え抜いて制作したし、すごく完成度の高いMV」)、yahyelの「TAO」(「演出の抑制をためにためて、最後にホームランを打つタイプのMVとして、自分が手がけた作品群の中で一番秀逸」)の3作を挙げている[22]。また、2010年代のベストミュージックビデオとしてBonoboの「No Reason (feat. Nick Murphy)」(監督はオスカー・ハドソン。「楽曲も映像も素晴らしい。緻密に計算してシンプルなMVを作り上げているし、そのために上品な予算のかけ方をしている」)[23]を挙げている。
2020年5月31日、J-WAVEの特別番組「J-WAVE SELECTION IN FOCUS」でナビゲーターを初担当。ゲストとして川谷絵音が出演した[24]。同年7月7日、お笑いコンビ天竺鼠の川原克己とクリエイタータッグ「の監督×せ監督」を結成[25]。9月18日発売のクリープハイプの配信曲「幽霊失格」のミュージック・ビデオで初監督[26]。
2022年、音楽グループBiSH初のオムニバス映画「BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK'N'ROLL」において、メンバーのリンリンが主演の「VOMiT」を監督[27]。映画主題歌に起用された同グループの「I have no idea.」のミュージック・ビデオも手掛けた[28]
映像作品
ミュージックビデオ / ライブ映像
2015年 - 2020年
2021年 -
ライブ演出
年
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アーティスト
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イベント
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備考
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2017年 |
水曜日のカンパネラ |
Reborn-Art Festival 2017『51日間、毎日どこかで音楽が鳴っているプログラム』 |
監督・撮影[57]
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THE YELLOW MONKEY |
THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2017 |
オープニング演出[175]
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2018年 |
BiSH |
BiSH BRiNG iCiNG SHiT HORSE TOUR FiNAL “THE NUDE” |
映像演出[176]
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2019年 |
BiSH |
And yet BiSH moves. |
映像演出[177]
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BiSH |
全国ツアー「NEW HATEFUL KiND TOUR」 |
映像演出[178]
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THE YELLOW MONKEY |
THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR 2019.12.28 |
映像演出[179]
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2020年 |
PEDRO |
GO TO BED TOUR IN YOUR HOUSE |
映像演出[180]
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BiS |
HEART-SHAPED BiS IT'S TOO LATE EDiTiON NO AUDiENCE LiVE |
「DEAD or A LiME」映像演出[181]
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Suchmos |
LIVEWIRE Suchmos From The Window |
LIVEWIREにて配信。映像監督[182]。
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BiS |
The DANGER OF MiXiNG BiS |
映像演出[183]
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BiSH |
REBOOT BiSH |
オープニング映像演出[184]
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藤井 風
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Fujii Kaze "NAN-NAN SHOW 2020" HELP EVER HURT NEVER
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総合演出
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2021年
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EMPiRE |
EMPiRE'S GREATEST PARTY -EAT SLEEP EMPiRE REPEAT- |
映像演出[185]
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かまいたち |
単独ライブ2021「on the way」 |
映像演出[186][187][188]
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BiS |
BiS STiLL STONE AGE |
映像演出[189]
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RADWIMPS |
FOREVER IN THE DAZE TOUR 2021-2022 |
総合演出[190]
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2022年
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Awich |
Welcome to the Queendom at 日本武道館 |
総合演出[191]
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藤井 風 |
Fujii Kaze LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE |
総合演出
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藤井 風
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Fujii Kaze "LOVE ALL ARENA TOUR” 2022-2023
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総合演出
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2023年
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Awich
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POP YOURS 2023 - Awich
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総合演出
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2024年
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BUMP OF CHICKEN
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BUMP OF CHICKEN TOUR ホームシック衛星2024
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総合演出
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短編映像
年
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作品
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備考
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2017年 |
さいはてれび#004「冬の長い線」 |
監督、脚本。フジテレビオンデマンドで配信[192]
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NEW LABEL “F.C.L.S.” SHORT FILM |
監督。Suchmosが立ち上げた自主レーベルF.C.L.Sより公開[193]。
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藤井萩花「Ascension」 |
監督。藤井初のソロ写真集「萩花 Fujii Shuuka」発売に先駆けて公開された写真集の世界観を表現した映像[194][195]。
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2019年 |
菅田将暉「クローバー」 |
監督補佐[21]。
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2020年
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Suchmos「Suchmos THE DOCUMENT 2013-2019 "A.N.D."」 |
監督。Blu-ray / DVD「Suchmos THE LIVE YOKOHAMA STADIUM 2019.09.08」収録。6月にYouTubeでハイライト映像公開[196]。
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MIRRROR「POLARIZE(Official Short Film)」 |
監督。彼らの同名のEPに収録された全7曲を使用した短編映像[197]。
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2021年
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藤井風「Fujii Kaze "Free" Live 2021 Documentary『燃えよ』」 |
ライブ「Fujii Kaze “Free” Live 2021」のドキュメンタリー映像。2021年9月5日にYouTubeで公開[198]。
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映画
年
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題名
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備考
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2022年
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VOMiT
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BiSH主演のオムニバス映画「BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK'N'ROLL」の一編。主演はリンリン[27]。
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テレビ番組
コマーシャル
その他
- ウェブサイトシグマファット「ルック(アット)ミー」(2016年、監督)[206]
- カンゴール 16FW(2016年、撮影監督)[207]
音楽作品
- 参加作品
受賞と候補
脚注
外部リンク