安房地域広域農道(あわちいきこういきのうどう)は、千葉県安房地域にある基幹農道。南部線と東部線に分かれる。南部線は「安房グリーンライン」と呼ばれ、2010年に開通している(南房総市道認定)。東部線は2020年時点で建設中のため名称は仮称であり、変更される可能性がある。
概要
当道路は安房地域の農業の活性化、農業用車両のスムーズな運搬、地域活性化、山間部の交通動線の確保などの一つとして計画、建設されている。既存の道路を拡張したりしている箇所が随所にあるなど、現在の道路も有効に利用している。
南部線「安房グリーンライン」
目的
- 館山市畑地区などの交通が極めて不便な山間部地域の交通動線確保
- 南房総市三芳地区へのアクセス向上
- 南房総市白浜地区などの市役所遠隔地からのアクセス向上、富津館山道路との連携
沿革
要目
- 起終点:南房総市千代 - 館山市畑 - 南房総市白浜町白浜
- 全長:約16km
- 幅員:9m
- 事業費:180億円(県負担70億円)
- 整備:森林総合研究所(森林農地整備センター)
施設名の地名は交差点。○は信号設置、×は信号未設置、△は信号設置未定。
東部線
目的
- 南房総市大津、増間、北三原、鴨川市曽呂地区などの交通が極めて不便な山間部地域の交通動線確保
- 南房総市和田・丸山北部地区などの市役所遠隔地からのアクセス向上、富津館山道路との連携
沿革
- 1996年4月まで - 約12.9kmの事業着手
- 2009年5月 - 部分開通(西之谷トンネルなど)
- 2023年9月 - 部分開通(南無谷 - 大津、約3.5km)[1]
- 全通開通時期未定
要目
- 起終点:南房総市富浦町南無谷 - 南房総市大井 - 鴨川市打墨
- 全長:29.8km
- 先行整備:農林施工区間(第1工区「安房地区」) 約7.3km[2][3]
- 同区間のうち、安房1期地区(4,078m、2〜4号および6・7号トンネルが該当)が2009年度末に事業完了(※この時点で大部分は未開通)[3]。
- 同区間のうち、残りの安房2期地区(3,217m、1号および5号トンネルが該当)をその後順次整備[3]。
- 同区間のうち、先行して整備が完了する西側の国道127号から千葉県道185号(犬掛館山線)までの区間[3][4]について2023年9月30日供用開始[1][5]。
- 事業費:農林施工区間(安房地区)全体の事業費見込みは135億4100万円[3]
- 整備:安房農林振興センター
施設名の地名は交差点。○は信号設置、×は信号未設置、△は信号設置未定。
史跡
- 南部線(安房グリーンライン)の建設中、道路法面に海底地すべりの痕跡が発見された。道路完成後には露頭として保存され、詳細な展示パネルが設置されている[10]。
脚注
外部リンク