妙正寺川(みょうしょうじがわ)は、東京都を流れる一級河川。荒川水系の支流である。流路延長9.7 km、流域面積21.4 km2。
東京都杉並区の妙正寺公園内妙正寺池(すぐそばにある妙正寺に由来)に源を発し、途中中野区松が丘二丁目で江古田川を合わせ、新宿区下落合一丁目の辰巳橋付近で神田川高田馬場分水路に合流する。
かつては、西武新宿線下落合駅の東側で流路を南に変えて、今の神田川の滝沢橋 - 落合橋間の地点で神田川と合流していた。だが、大雨の度にこの合流地点は川の水が氾濫したため、高田馬場分水路の建設に合わせて流路を変更し、辰巳橋で神田川高田馬場分水路に合流するよう流路改築が行われ、現在の形になった。
この周辺の地名である「落合」とは、この二つの川がかつて合流していたことからその名が付いた。
哲学堂公園付近には妙正寺川第一・第二調節池がある。
1966年(昭和41年)の台風6号による氾濫の後には、三か年計画で改修、拡幅工事が始められたが、用地買収の難しさから進捗状況は遅々としたものとなった。当時、都側が提示した買収価格は市価よりも安価であり、土地所有者が応じないことが多く、収用をかけながらの工事となった[1]。
2005年(平成17年)には首都圏を襲った局地的な大雨により、周辺地域で浸水等の被害が発生した。妙正寺川・善福寺川 河川激甚災害対策特別緊急事業や神田川・環状七号線地下調節池などの大規模な治水工事が行われた[2]。また上流部の被害を軽減するため都営鷺の宮アパートの高層集約化により生まれた用地に鷺宮調節池が整備され、2013年(平成25年)に完成。上部に白鷺せせらぎ公園が整備された。