大縣神社(おおあがたじんじゃ)は、愛知県犬山市にある神社である。旧社格は、式内社(名神大社)・尾張国二宮・旧国幣中社・別表神社。
新字体で「大県神社(読みは同じ)」と表記する場合もある。
歴史
概史
尾張主要3神の神階
年 |
真清田神 |
大縣神 |
熱田神
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822年 |
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-- |
従四位下
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833年 |
-- |
-- |
従三位 →正三位
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847年 |
無位 →従五位下 |
無位 →従五位下 |
--
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853年 |
従五位上 →従四位下 |
従五位下 →従四位下 |
--
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859年 |
-- |
従四位下 →従四位上 |
正三位 →従二位
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従二位 →正二位
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865年 |
従四位上 →正四位上 |
-- |
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873年 |
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従四位上 →正四位下 |
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神名帳 |
名神大 |
名神大 |
名神大
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一宮制 |
一宮 |
二宮 |
三宮
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社伝によれば「垂仁天皇27年に、本宮山の山頂から現在地に移転した」とある。
神階
祭神
祭神は、大縣大神(おおあがたのおおかみ)としている。大縣大神は、国狭槌尊とする説、天津彦根命(大縣主の祖神)とする説、少彦名命とする説、大荒田命(日本武尊の三世孫で迩波縣君の祖)とする説、武恵賀前命(神八井耳命の孫で迩波縣君の祖)とする説などがあり、はっきりしない。いずれにしても、「大縣大神は、尾張国開拓の祖神である」とされている。
境内
境内には、いくつかの境内社がある。かつては別宮二社、末社52社があったとされる。その中の一つの摂社の姫の宮には、玉姫命が祀られている(倉稲魂神とする説もある)。ここは古来より安産・子授など女性の守護神として崇敬されており、女陰をかたどった石などが奉納されている。これは小牧市田縣神社の男根に対応するものである。本宮山の山頂には、大縣大神の荒魂を祀る本宮社がある。
社殿は「大縣造」と称されるもので、寛文元年(1661年)に尾張藩2代目藩主である徳川光友によって造営されたものである[1] 。
また同神社は、愛知県で二番目に大きい前方後円墳である茶臼山古墳(青塚古墳)も管理している。付近には、円墳などの古墳群が点在する。
境内の裏手のある山の斜面には、約300本のしだれ梅の梅園がある。
祭事
豊年祭
別名「於祖々祭(おそそ祭)」とも言う。毎年3月15日直前の日曜日に行なわれる祭事。女陰をかたどった山車などが練り歩く。この祭りと対になっているのが、田縣(たがた)神社の豊年祭で、こちらでは男根をかたどった神輿が練り歩く。
梅まつり
毎年3月、梅の花が咲く時期に行なわれる祭。俳句大会なども行なわれる。
文化財
- 重要文化財
- 大縣神社 2棟
- 本殿[2] 附透塀1棟、古図1枚、棟札12枚
- 祭文殿及び東西回廊(1棟)[2] 附棟札1枚
施設
- 総合結婚式場大縣神社
- 梅園
- 楽田神社
- 大国恵比須神社
所在地
交通アクセス
周辺
施設
その他
脚注
参考文献
関連図書
- 安津素彦・梅田義彦編集兼監修者『神道辞典』神社新報社、1968年、15頁
- 白井永二・土岐昌訓編集『神社辞典』東京堂出版、1979年、63頁
関連項目
外部リンク
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