名誉理事長(めいよりじちょう)とは、学会或いは学校法人、連盟において定められる栄誉職或いは称号。名誉役員の職名の一つ。類似の称号として名誉副理事長、名誉理事がある(名誉副理事長は本項で解説)。
名誉理事長
学術団体・教育機関における名誉理事長
大学のほか、学術分野、医学分野の研究所や学会等に称号設置例が多く、国際健診学会で2014年まで理事長を務めた聖路加国際病院名誉院長の日野原重明が退任後、名誉理事長の称号を贈られたのはその例である[1]。教育機関では、埼玉医科大学が名誉理事長の職を設置していた[2]。その他、ノーベル賞受賞者でもある大村智が北里研究所及び女子美術大学の2機関で名誉理事長に就任していることも顕著な事例の一つといえる[3]。
文化施設等における名誉理事長
その他、財団経営者の名誉役員職として名誉理事長を置く例がある。一例として、岡山県倉敷市にある大原美術館では大原總一郎の長男 、大原孫三郎の孫にあたる大原謙一郎が理事長を務めていたが、2016年7月1日付けで名誉理事長に退き、後任理事長に専務理事の大原あかねが就任している[4]。
公益法人等における名誉理事長
また、観光協会等では観光PRのイメージキャラクターとして芸能人や著名人に名誉理事長を委嘱することがある。一例として、2016年5月17日、東京都渋谷区にある渋谷区観光協会が俳優の別所哲也を名誉理事長に委嘱したのは主な例である[5]。
名誉理事長を設けている団体
学会
大学
社団法人
財団法人
その他
札幌地区吹奏楽連盟
名誉副理事長
社団・財団における名誉副理事長
なお、社団・財団の中では名誉理事長に次ぐ地位として名誉副理事長を置く法人・団体もある。国際的な人物としては、米国の環境保護団体シエラ・クラブの初代専務理事で名誉副理事長を務めるデビッド・ブラウアーは世界各国に地球の友という環境保護のネットワーク組織を結成。世界の各国の環境問題に関する講演やシンポジウムで自然保護の重要性を説くなど、環境保護における象徴的な存在の一人となっている[6]。
日本では上野学園学園長である石橋裕が社団法人日英協会名誉副理事長に就いていることや、株式会社サタケ代表取締役社長の佐竹利子が中国中国糧油学会の名誉副理事長に就任していることなどがその例である[7]。
名誉董事長
中国企業における名誉董事長
中国では企業経営者の職名を董事長とする例が多いが、引退後の栄誉職として名誉董事長を置く場合もある。一例として、北京市にあるコンサルタント会社 中国国際経済諮詢公司では1980年代に名誉董事長に栄毅仁が就任していたことなどが挙げられる[8]。
名誉副董事長
中国企業における名誉副董事長
また、中国企業では名誉董事長に準ずる栄誉職として名誉副董事長を置く場合もある。北京市に所在するコンサルタント会社 中国国際経済諮詢公司では1980年代、孫越崎が名誉副董事長に就任していたのがその例である[8]。
脚注
参考文献
文献資料
- 日中経済協会編『中国行政・経済関係機関要覧』(日中経済協会、1989年)
報道資料
- 『朝日新聞』2016年7月6日岡山全県・1地方版
- 『朝日新聞』2016年12月3日朝刊週末be・b09版
- 『毎日新聞』2016年11月27日地方版/埼玉
- 『読売新聞』1992年10月3日東京朝刊
インターネット資料
関連項目