この言葉は、マイケル・ダメットが「実在論」という論文の中で、唯名論、概念実在論、観念論、現象主義などを含む古典的哲学議論を再検討する過程で導入したことによって広く知られるようになった。ダメットの手法の斬新さは、数理哲学の分野で直観主義とプラトン主義(プラトン的観念実在論)のどちらに立つべきかをめぐって行われた論争とこれらの議論を類比的に見たことにあった。直観主義者(数学的対象に関する反実在論者)たちによれば、数学的言明の真理性は我々がそれを証明できる能力に依存しており、プラトン主義者(実在論者)たちによれば、数学的言明の真理性は客観的実在との一致に依存している。それゆえ、直観主義者たちにとっては、「PまたはQ」という形の言明は、我々がPを証明できるかまたはQを証明できる場合にのみ、真となる。これは選言的性質(英: disjunction property)と呼ばれる。特に、言明Pを証明も反証もできない場合があるため、一般に「PまたはPでない」は真である(排中律)を主張することはできない。同様に、直観主義者たちは、古典論理における存在性質(英: existence property)の欠如(φが内包する言辞tを一つも挙げられないとしても∃x,φ(x)を証明することが出来る)に反対する。ダメットは、古典的な形での様々な反実在論の根底には、真理についての直観主義的な考え方が潜んでいる、と論じる。彼はこの反実在論という考え方を利用しながら現象主義を再解釈し、それが(擁護できないとしばしば考えられている)還元主義という形式をとらなくても成立すると主張する。