八栗ケーブル(やくりケーブル)は、香川県高松市牟礼町牟礼の八栗登山口駅から八栗山上駅に至る四国ケーブルのケーブルカー路線である。『鉄道要覧』には路線名の記載がなく、主に「八栗ケーブル」の名称で案内されている。ただし、四国ケーブルの安全報告書[1]では八栗鋼索鉄道線の名称も用いられている。
四国八十八箇所第八十五番札所の五剣山八栗寺への参詣者で賑わう。通常7時半からの運行のところ、毎月1日の縁日には早朝5時から運行される[2]。
路線データ
- 路線距離(営業キロ):0.7km
- 軌間:1067mm
- 駅数:2駅(起終点駅含む)
- 高低差:167m
- 最急勾配:288‰
歴史
戦前、八栗登山鉄道が運営していたケーブルカーを、戦後に新会社の八栗ケーブル(現在の四国ケーブル)の運営で復活させたものである。
車両
1964年の再開業の際に日立製作所で新製した車両を現在も使用している。形式はコ-1形で、1・2の2両が在籍する。前面は丸みをおびたボンネット形の形状で、側面は3扉、折り戸となっている。車両の愛称は付けられていない。2024年現在の車両塗装は2016年の全般検査時に変更されたもので、車体側面が白色、車体下部が灰色、前面は1が赤色、2が青色である。それ以前は車体側面と下部の色は同じだが、前面の色が異なっていて、1がオレンジ色、2が緑色となっていた。なお、再開業当初は同年に開業した東海道新幹線にあやかり、1・2ともにアイボリー地にブルーのラインという塗装だった[6]。
かつては伊香保ケーブル鉄道や六甲ケーブルにも同形の車両が存在した[7]。
- 車両寸法(全長×全幅×全高):12,000mm×2,650mm×3,200mm
- 自重:10.2t
- 乗車定員:127名
- 運転速度:3.35m/s
運賃
2020年2月1日改定[8][9]
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片道
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往復
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上り |
下り
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大人
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600円 |
500円 |
1000円
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小学生
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300円 |
250円 |
500円
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下りの運賃を上りより安く設定している(別に往復運賃も設定されている)。
駅一覧
全駅香川県高松市に所在。
脚注
- ^ 2023年度 安全報告書 四国ケーブル
- ^ “八栗ケーブル”. 四国ケーブル. 2024年1月26日閲覧。
- ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1926年10月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『日本全国諸会社役員録. 第38回』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1931年2月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「鉄道ピクトリアル」1964年5月号 p86 「新幹線にあやかったブルーとアイボリーのツートンカラー」と説明されている。
- ^ 六甲ケーブルについては、2両編成で、山上側の車両がこれとほぼ同形になっていたが、フロントガラスの上にひさしが設けられていたことから、顔つきの印象が異なっていた。
- ^ “八栗ケーブル”. 四国ケーブル. 2020年2月16日閲覧。
- ^ 新運賃表 (PDF) - 四国ケーブル、2020年2月16日閲覧
参考文献
- 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』1965年2月号(通巻167号)p86 四国八栗ケーブル23年ぶりに復活
- 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』1987年2月号(通巻475号)p102-103 吉川文夫 時刻表にも出ていない八栗ケーブル
- けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB(JTBキャンブックス)、1997年5月、2刷、p115
関連項目
外部リンク
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営業中 | |
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廃止 | |
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関連項目 | |
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鉄道事業法(旧地方鉄道法)に拠る路線のみ。★印は施設内路線。*印は期間限定路線。
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