ジョルダーノはスペインで多くの絵を描いた。エル・エスコリアル修道院ではルカ・カンビアーソ (en:Luca Cambiasi) によって始められた絵画制作を引き継ぎ、「Triumphs of the Church」、「Genealogy and Life of the Madonna」、「David and the Celebrated Women of Scripture」や、モーゼ、ギデオン、ダビデなど聖書上の物語を題材とした巨大なフレスコ画を描いている。プラド美術館所蔵の有名な「ソロモンの夢 (Dream of Solomon, 1963) 」もこの頃に描かれたものである[3]。
ジョルダーノにはアニエッロ・ロッシ、マッテオ・パチェッリという二人の弟子がおり、スペインでの彼の仕事を手伝っていた。マドリードでは多くの油絵を描き、「キリスト生誕 (Nativity)」は彼の代表作の一つである。
ジョルダーノは驚くほどに器用な画家で、そのことは逆に彼の作品を浅薄な印象を持つものにすることさえあった。彼はローマとナポリに数多くの作品を残しており、ナポリにある後期の代表作として、ジロラミーニ教会の「Christ expelling the Traders from the Temple」、サン・マルティーノ修道院 (en:Certosa_di_San_Martino) のフレスコ画「ユディトの勝利 (Triumph of Judith) 」[5]、カルトゥジオ会修道院所蔵の「Moses and the Brazen Serpent」、ジョルダーノ自身の墓がある聖ブリギット教会の天井画などがある。
ナポリ以外にある後期の代表作としては、ベルリン美術館所蔵の「パリスの審判 (the Judgment of Paris)」、ローマのコルシーニ宮殿 (en:Palazzo_Corsini) のギャラリー所蔵の「教会のキリストと博士 (Christ with the Doctors in the Temple)」などがある。
また、ジョルダーノは最晩年に、コルシーニ礼拝堂、メディチ・リッカルディ宮などに、後世にも影響を及ぼしたフレスコ画を残している。若年期には彫刻作品も作成しており、「バアル信徒の虐殺 (Slaughter of the Priests of Baal)」などにその多彩な才能を確認できる。そのほか、鏡やキャビネットなどの装飾も手がけており、これらの作品はイタリアの多くの宮殿で見ることができる。