チーガー・グロモルのソウル定理(英語版)(Cheeger-Gromoll's Soul theorem) M が非コンパクトな完備非負な曲率を持つ n-次元リーマン多様体とすると、M はコンパクトな全測地部分多様体 S をもち、M が S の法バンドルと微分同型である(S を M のソウル(soul)と呼ぶ)。特に、M が M のどの点でも厳密に(0 となることを除く)正の曲率を持つと、M は Rn に微分同相である。グリゴリー・ペレルマン(G. Perelman)は、1994年に驚くほどエレガントで短く、M は「一点でのみ正曲率を持つと Rn である」というソウル予想を証明した。
グロモフのベッチ数定理(Gromov's Betti number theorem) M がコンパクトで連結な n 次元の正の断面曲率をもつリーマン多様体ならば、ベッチ数の和が多くとも C となるような定数 C = C(n) が存在する。
グローブ・ピーターソンの有限性定理(Grove–Petersen's finiteness theorem) 定数、C, D, と V が与えあられると、断面曲率 K ≥ C, 半径 ≤ D で、体積 ≥ V であるようなコンパクト n-次元リーマン多様体の有限個のホモトピータイプしかない。
断面曲率の上界
カルタン・アダマールの定理(英語版)(Cartan–Hadamard theorem)は、非正な断面曲率をもつ完備単連結リーマン多様体 M は、任意の点での指数写像(英語版)(exponential map)を通して、n = dim M 次元のユークリッド空間Rn に微分同相であるという定理である。この定理は、非正な断面曲率を持つ単連結な完備リーマン多様体の任意の 2点は、一意な測地線により結ぶことができる。
^ヨアヒム・ローカンプ(Joachim Lohkamp)は Annals of Mathematics, 1994 で、2よりも大きな次元を持つすべての多様体は、負のリッチ曲率を持つことを示した。
参考文献
書籍
Berger, Marcel (2000), Riemannian Geometry During the Second Half of the Twentieth Century, University Lecture Series, 17, Rhode Island: American Mathematical Society, ISBN0-8218-2052-4. (Provides a historical review and survey, including hundreds of references.)
Cheeger, Jeff; Ebin, David G. (2008), Comparison theorems in Riemannian geometry, Providence, RI: AMS Chelsea Publishing; Revised reprint of the 1975 original.