ラサ工業株式会社 (Rasa Industries, LTD) は、日本の化学メーカー。
社名は、1907年(明治40年)にラサ島(沖大東島)で肥料の原料となるリン鉱石を採掘したことに由来する。リン鉱石の採掘が行われなくなった現在でも沖大東島全体がラサ工業の私有地となっている。化学肥料を軸に鉱山・非鉄金属製錬、石炭採掘、化学事業(硫酸・リン化合物製造)、鉱山・工業機械製造と有機的な複合事業を行っていた。ラサ島の他に、岩手県田老鉱山、宮崎県見立鉱山、熊本県三陽鉱山、山形県田川炭鉱、北海道白糠炭鉱などを所有・経営していた。また、戦前には沖縄県の慶良間諸島屋嘉比島および久場島で慶良鉱山(銅)を、南沙諸島(スプラトリー諸島、当時は「新南群島」と呼称)で燐鉱採掘をおこなっていた他、鯛生金山を経営していた鯛生産業と合併した関係から大分県や鹿児島県(布計鉱山など)に金山を複数所有していた時期もあった。
現在は祖業である肥料・鉱山・製錬・硫酸事業からは撤退しており、化成品、機械、電子材料を軸として事業を展開している。シリコンウェハー再生事業では世界的な大手メーカーであったが、2010年度末をもって同事業から撤退した。
なお、ラサ商事は同社の商社部門子会社として設立されたが、のちに大平洋金属系となり、現在は独立系の商社となっている(ラサ工業・大平洋金属との取引関係は続いている)。
沿革
工場
関連会社
国内
- 株式会社東北ラサ機械製作所
- ラサ晃栄株式会社
- ラサ建設工業株式会社
- ラサスティール株式会社
海外
- RASA ELECTRONICS,INC.
- 理盛精密科技股份有限公司
かつての子会社
- ラサ商事株式会社 ‐ 前述のとおり、現在は独立系である。
- ラサ興発株式会社 ‐ 此花区でラサ・スポーツセンターを運営していた(1984年3月閉鎖)。
脚注
注釈
出典
参考文献
- ラサ工業株式会社社史編纂室 編『ラサ工業80年史』ラサ工業、1993年5月。
関連文献
関連項目
外部リンク