ブリリアントブルーFCF
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ethyl - [4 - [ [4 - [ethyl -[(3 - sulfophenyl) methyl] amino] phenyl] - (2 - sulfophenyl) methylidene] - 1 - cyclohexa - 2, 5 - dienylidene] - [(3 - sulfophenyl) methyl] azanium
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別称 FD&C Blue No.1 Acid Blue 9 D&C Blue No. 4 Alzen Food Blue No. 1 Atracid Blue FG Erioglaucine Eriosky blue Patent Blue AR Xylene Blue VSG
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識別情報
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CAS登録番号
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3844-45-9
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PubChem
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19700
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ChemSpider
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18556
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UNII
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H3R47K3TBD
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E番号
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E133 (着色料)
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[Na+].[Na+].[O-]S(=O)(=O)c1cccc(c1)CN(c2ccc(cc2)/C(=C\4/C=C\C(=[N+](\CC)Cc3cccc(c3)S([O-])(=O)=O)/C=C/4)c5ccccc5S([O-])(=O)=O)CC
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InChI=1S/C37H36N2O9S3.2Na/c1-3-38(25-27-9-7-11-33(23-27)49(40,41)42)31-19-15-29(16-20-31)37(35-13-5-6-14-36(35)51(46,47)48)30-17-21-32(22-18-30)39(4-2)26-28-10-8-12-34(24-28)50(43,44)45;;/h5-24H,3-4,25-26H2,1-2H3,(H2-,40,41,42,43,44,45,46,47,48);;/q;2*+1/p-2 Key: SGHZXLIDFTYFHQ-UHFFFAOYSA-L InChI=1/C37H36N2O9S3.2Na/c1-3-38(25-27-9-7-11-33(23-27)49(40,41)42)31-19-15-29(16-20-31)37(35-13-5-6-14-36(35)51(46,47)48)30-17-21-32(22-18-30)39(4-2)26-28-10-8-12-34(24-28)50(43,44)45;;/h5-24H,3-4,25-26H2,1-2H3,(H2-,40,41,42,43,44,45,46,47,48);;/q;2*+1/p-2 Key: SGHZXLIDFTYFHQ-NUQVWONBAU
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特性
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化学式
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C37H34N2Na2O9S3
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
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ブリリアントブルーFCF (Brilliant Blue FCF) は、青色に着色することのできる着色料。食用タール色素に分類される合成着色料である。通称青色1号(あおいろいちごう)。常温では金属光沢のある赤紫色の粒状の固体で、無臭である。分子式はC37H34N2Na2O9S3、分子量792.86。CAS登録番号 : 3844-45-9、E番号 : E133。工業的には、ベンズアルデヒドスルホン酸とエチルベンジルアニリンスルホン酸を反応させたものを酸化させることによって作り出す。
主に食品添加物や工業製品の着色用途として使用される。旧厚生省は天然に存在しない添加物に分類している[1]。EUでは食品添加物(E番号:E133)として認可されているが、ベルギー、フランス、ドイツ、スウェーデン、オーストリアは国として禁止している[2][3]。またアメリカでは連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C法)[4]に基づき、"FD&C Blue No. 1"として食品(医薬品または化粧品)添加物として認可されている[5]。
大腸の内視鏡検査で腺腫かどうかの判別のための染色液としても使用される。
FAO/WHO合同食品添加物専門家会議 (JECFA) の毒性試験では短期毒性、長期毒性および発がん性は確認されていない[6]。国際癌研究機関 (IARC) の発がん性リスク評価においても発がん性が確認できていない(Group 3)。
そのため、日本、EU(ベルギー、フランス、ドイツ、スウェーデン、オーストリアを除く)や米国を始め、多くの国で使用が認められている。菓子などの食品やジュースを青色に着色する場合に使用されることがある。食品の着色の際には約0.01%の比率で混合するが、ヨーロッパ諸国の一部ではEU法を部分的に批准していないために食品への使用が禁止されている[7]。あるいは、国際がん研究機関 (IARC) の発がん性リスクではグループ3(発がん性を分類できない)に分類されている[8]。
PNASに掲載された報告によれば、青色1号には脊髄損傷に起因する炎症を抑える効果があるという。ラットを用いた調査によれば、青色1号を投与されたグループは、投与されなかったグループよりも脊髄の回復が著しく早かったという。前述の通り副作用の危険性が少ないとされるため、これは「新たな治療法」にも成り得る一方で、副作用として、目や皮膚など細胞全体が真っ青に染まってしまう恐れがあるとのことである
[9][10][11]。
脚注
- ^ 厚生省「表5 食品添加物の年齢別摂取量」
マーケットバスケット方式による年齢層別食品添加物の一日摂取量の調査 (平成12年12月14日 厚生省) (日本食品化学研究振興財団)
- ^ Current EU approved additives and their E Numbers,the Food Standard Agency, UK
- ^ 多くのアゾ色素が2008年のEUの法律改正(REGULATION (EC) No 1333/2008)で認可除外を受けているが、ブリリアントブルーFCFは認可は継続されている
- ^ Federal Food, Drug, and Cosmetic Act CHAPTER VII,SUBCHAPTER B--COLORS
- ^ Summary of Color Additives Listed for Use in the United States in Food, Drugs, Cosmetics, and Medical Devices,Center for Food Safety & Applied Nutrition,FDA
- ^ BRILLIANT BLUE FCF, JECFA
- ^ Food Additives in the European Union, Department of Food Biosciences, the University of Reading, UK。
- ^ IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans、IARC
- ^ Systemic administration of an antagonist of the ATP-sensitive receptor P2X7 improves recovery after spinal cord injury - PNAS (英語)
- ^ Blue Food Dye Treats Spine Injury in Rats - WIRED 上記の研究発表文を記事にした内容。(英語)
- ^ 副作用は「青い身体」:食用色素で脊髄損傷を治療 、- WIRED 上記の英字記事を日本語訳にした内容。