『フィオナ旅行記』(フィオナりょこうき、Fiona's Travels)は、小雨大豆によるブログ形式で綴られた物語。『good!アフタヌーン』公式ホームページ上で2009年5月から2010年10月まで不定期連載された。
ある事件をきっかけに国を追われた、ローレンシア国の元軍人少尉フィオナ・ローエングラム。幼馴染の小竜カキツバタとともに、人を食う巨大生物が住む世界を放浪しはじめる。持ち前の明るさと軍人として鍛えられた生存能力の高さで危機を乗り越えながら、旅先の人々との交情、不可思議な生物との遭遇に心を動かす日々。
その途上、砂漠で倒れていたヒノクレを救出する。彼女もまたフィオナ同様、暗い過去を持つ孤独な身の上だった。飲み水を欠く絶体絶命の状況を奇跡的に生き延びた二人は、その後ともに旅をし道中は賑やいでいく。
しかし二人の背後には、フィオナの過去を知りその命を狙う影が密かに忍び寄ってきているのだった。
登場する国、生物はすべて架空のものである。登場人物の台詞より、過去に第三次世界大戦とも称される大規模な戦争があり、その後に氷河期を迎えているらしい。フィオナ一行が旅する時代は生命が溢れており、氷河期を終えた後の時代と推測される。
小雨大豆作、講談社、講談社BOX刊