ノウンファクト (Known Fact) とは、アメリカ合衆国生産、イギリス調教の競走馬、種牡馬である。2000ギニー、ミドルパークステークスなどに優勝し、種牡馬としても成功を収めた。1980年イギリス最優秀3歳牡馬。
半兄にメトロポリタンハンデキャップなどアメリカでG1競走を3勝しているテンタム、G2シネマハンデキャップの優勝馬テリートがおり、近親にも多数の活躍馬がいる。
戦績
1979年、ニューベリー競馬場のメイドン(新馬・未勝利戦)にてデビューし、初戦勝利。その後ニューハムステークス2着、ミルリーフステークス3着と惜しいレースが続いたが、同年10月4日ニューマーケット競馬場で行われたG1ミドルパークステークスに優勝。重賞初制覇をG1のタイトルで果たした。タイムは1分13秒27。
翌年の1980年5月3日、ニューマーケット競馬場で行われたイギリスクラシック競走初戦2000ギニーに出走している。レースではヌレイエフの2着でゴールしたが、1位入線したヌレイエフが進路妨害により失格となり、繰り上がりでの優勝を手にした。
短期休養を挿んで出走したジャックルマロワ賞は5着に敗れたが、その後クリスタルマイル (G2) 、パークスティールステークス、クイーンエリザベス2世ステークス(当時G2)と3連勝を挙げた。クイーンエリザベス2世ステークスでは、ここまで9連勝を続け、引退レースとして出走してきていた Krisを破っての勝利であった。その後休養に入ったが、年間の活躍が評価されレーシングポスト紙によりこの年のイギリス最優秀3歳牡馬に選出された。
翌1981年は緒戦にウィントーズトロフィーに出走するも4頭立ての最下位に敗れ、この競走をもって競走馬を引退。種牡馬となった。
主な勝ち鞍
- 1979年-4戦2勝(ミドルパークステークス・G1)
- 1980年-6戦4勝(2000ギニー・G1、クリスタルマイル・G2、クイーンエリザベス2世ステークス・G2)
- 1981年-1戦0勝
種牡馬として
引退後は故郷のジャドモンテファームで種牡馬となり、短距離からマイルを中心に活躍馬を送り出した。日本にも輸入された直仔ウォーニングも種牡馬として成功し、血脈の貴重な繋ぎ手となった。他にマークオブディスティンクションも日本に輸入されている。希少となりつつあったマンノウォーの血を引く種牡馬の筆頭格として長らく活躍を続けていたが、2000年7月、高齢による衰弱が進み、安楽死の措置が取られた。23歳。
主な産駒
- ウォーニング(サセックスステークス・英G1、クイーンエリザベス2世ステークス・英G1など重賞5勝)
- マークオブディスティンクション(クイーンエリザベス2世ステークス・英G1など重賞3勝)
- ソーファクチュアル(ナンソープステークス・英G1など重賞2勝)
- Oath(スピナウェイステークス・米G1)
- Night Fax(デラウェアハンデキャップ・米G2)
- キングザファクト(ダイヤモンドステークス)
- Teamster(サガロステークス・英G3-2回、ヘンリー2世ステークス・英G3)
- Bold Fact(ジュライステークス・英G3)
- Suprising Fact(アメリカステークス・米G3)
- Fancy Freda(ハニービーBCハンデキャップ・米G3)
- Nidd(ポルトマイヨ賞・仏G3)
- Itsalilknownfact(ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル・米G1-2着)
血統表
主な近親
- Tentam(半兄-メトロポリタンハンデキャップ・米G1、ユナイテッドネイションハンデキャップ・米G1、ガヴァナーズステークス・米G1など重賞6勝)
- Terete(半兄-シネマハンデキャップ・米G2)
- エタン(伯父 - 種牡馬。シャーペンアップの父。)
- Gone West(甥-ドワイヤーステークス・米G1など重賞3勝)
- ライオンキャヴァーン(甥-トゥルーノースハンデキャップ・米G2、ホリスヒルステークス・英G3、グリーナムステークス英G3)
- Tappiano(姪-スピナウェイステークス・米G1、デモワセルステークス・米G1、メイトロンステークス・米G1など重賞8勝)
- エーピージェット(甥-京成杯)
- タイキフォーチュン(又甥-NHKマイルカップ)
- タイキダイヤ(又姪-クリスタルカップ)
- タイキリオン(又甥-ニュージーランドトロフィー)
外部リンク