ダイムラー装甲車は、第二次世界大戦中にイギリス軍が使用した装輪装甲車である。
概要
ダイムラー装甲車は、ダイムラー偵察車を基に開発された。ダイムラー偵察車はディンゴという名で知られ、軽量小型の偵察車であり、捜索や連絡任務に用いられた。これを大型化し、テトラーク戦車の砲塔を装備したものがダイムラー装甲車である。
偵察車のように、それは当時最も進歩的なデザインのいくつかを取り入れており、第二次世界大戦中のイギリスで最高の装甲戦闘車両の1つになった。試作車両は1939年に生産された。しかし、重量からトランスミッションに問題が起こり、1941年中ごろまで戦線投入が延長された。2,964両がダイムラー社によって製造された。
ダイムラー装甲車は、完全な独立懸架型装置を持ち、四輪駆動である。車軸内部の遊星歯車式の動力伝達機構は、最低速ギアで非常に低いギア比を可能としている。
起伏の多い不整地でも信頼性が高いことは、偵察と護衛任務には理想的だった。
戦歴
ダイムラー装甲車は、北アフリカの第11軽騎兵隊およびダービシャー連隊に属して戦闘に参加した。また、ヨーロッパでも用いられ、いくつかの車両は南東アジアにも送られた。
砲火力を向上させるため、ヨーロッパ戦線の若干のダイムラー装甲車は、2ポンド砲にリトルジョン・アダプターを取り付けた。これは、口径漸減の原理で砲弾を加速するものである。
ダイムラー装甲車は、イギリス領土に配備された部隊で1960年代まで使用された。これは、後継のコベントリー装甲車より長く就役している。
派生型
- マークI
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- マークI CS
- 火力支援用に76mm砲を備える。
- マークII
- 改良型砲塔を装備。銃座を再設計しラジエーターを改良、操縦手席に脱出ハッチを設けた。
- SOD(Sawn-Off Daimler)
- 砲塔を撤去した連隊指揮車型。
使用国
参加戦争
登場作品
ゲーム
- 『R.U.S.E.』
- イギリスの装甲偵察ユニットとして登場。
- 『The Saboteur』
- 武装親衛隊の装甲車として「AR-33」の名称で登場する。
外部リンク