タウヌス山地 (Taunus)は、ドイツ・ヘッセン州フランクフルト・アム・マインの北に広がる山地である。最高峰は標高878mのグローセル・フェルトベルク(ドイツ語版)。
タウヌス山地に所在する自治体はホーホタウヌス郡、マイン=タウヌス郡、ラインガウ=タウヌス郡、リムブルク=ヴァイルブルク郡、そしてラインラント=プファルツ州のライン=ラーン郡がある。一帯は地温勾配が高く、またミネラルウォーターがわき出しているため、各地に温泉街がある。
フォード・モーターがかつて生産していたフォード・タウヌスの名前はこの山地に由来する。
概要
山地はライン山塊(ドイツ語版)の一部を構成し、ライン川、マイン川、ラーン川で区切られている。ライン川対岸にはフンスリュック山地が続く。標高は最高点でも900mに届かず、山全体が森林に覆われている。
タウヌス山地はデボン紀の堆積物で形成された[1]。主要構成岩石は千枚岩、緑色片岩、片麻岩、粘板岩、砂岩[2]。山地は地形・地質から以下の三つに細分される。
歴史
ローマ帝国期、この地域はゲルマニア・スペリオルに属しリメスが築かれた。
260年頃からアレマン人が定住、エシュボルンに彼らの墓所が築かれた。500年に発生したトルビアックの戦いの結果、アレマン人は追い出されて、新たにフランク人が移住した[3]。
それから数世紀、この地域は湯治場として発展した[4]。古くから温泉街として発展した町にバート・ホンブルク・フォア・デア・ヘーエがあり、ほかにも16・17世紀からバート・シュヴァルバッハ、バート・エムスで温泉が掘削された。19世紀になるとヴィースバーデン、バート・ホンブルク・フォア・デア・ヘーエ、バート・ナウハイム、バート・ゾーデン・アム・タウヌスなどの温泉街が人気を博した[5]。
森林
タウヌス山地の森林面積は約114,000haであり、その90%は公有林となっている。ブナとオークが6割以上を占める広葉樹林は原生林を思わせるが、持続可能な範囲の伐採と天然更新による林業が行われている[6]。
ギャラリー
脚注
出典
関連項目
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外部リンク