第2代准男爵サー・ジョージ・グレイ(英語: Sir George Grey, 2nd Baronet, GCB, PC、1799年5月11日 - 1882年9月9日)は、イギリスの政治家。
ヴィクトリア朝のホイッグ党(自由党)政権下で閣僚職を歴任した。
経歴
1799年5月11日、初代准男爵サー・ジョージ・グレイ(英語版)とその妻メアリー(旧姓ホイットブレッド)の長男としてイベリア半島の英領ジブラルタルに生まれる[4][5]。父ジョージは初代グレイ伯爵チャールズ・グレイの三男であり、首相を務めた第2代グレイ伯爵チャールズ・グレイの弟にあたる[6]。
オックスフォード大学オリオル・カレッジを卒業[7][5]。1826年にリンカーン法曹院で学び[5]、法廷弁護士となる[7]。
1828年10月3日に父の死により第2代准男爵位を継承した[5]。1832年12月、デヴォンポート選挙区(英語版)から選出されてホイッグ党(後の自由党)の庶民院議員を務めた[5]。
1834年7月から11月にかけて第一次メルバーン子爵内閣で陸軍・植民地副大臣(英語版)を務めた。1835年4月に第二次メルバーン子爵内閣が成立すると再び陸軍・植民地副大臣となったが、1839年2月には法務総監(英語版)に転じ、さらに1841年6月からはランカスター公領大臣を務めた[5]。
1846年7月に成立した第一次ジョン・ラッセル卿内閣には内務大臣として入閣。1847年にはアイルランド犯罪及び暴力法(英語版)、1848年には国事犯罪法(英語版)を制定し、アイルランドの反政府運動取り締まりを強化した[5]。また1848年にチャーティズム運動が高まると、軍隊を派遣したり、集会を禁止するなどしてその取り締まりにあたった[5]。
1847年8月からは北ノーザンバーランド選挙区(英語版)から選出されていたが、1852年7月の総選挙(英語版)で落選。1853年1月にはモーペス選挙区(英語版)から再び議席を得た[5]。
1854年6月にはアバディーン伯爵内閣に植民地大臣として入閣[5]。1855年2月に第一次パーマストン子爵内閣が成立すると内務大臣に転任する[5]。
1859年に第二次パーマストン子爵内閣が成立するとまずランカスター公領担当大臣として入閣し、ついで1861年から再び内務大臣を務め、1866年まで務めた[7]。
1868年に成立した第一次グラッドストン内閣への入閣は拒否し、1874年の総選挙の際に庶民院議員を引退した[5]。
1882年9月9日にノーサンバーランドのファラドン(英語版)の自宅で死去[5]。
栄典
準男爵位
1828年10月3日の祖父ジョージ・グレイ(英語版)の死去に以下の準男爵位を継承した[7]。
勲章
家族
1827年にアン・ソフィア・ライダーと結婚し、彼女との間に一人息子ジョージ・ヘンリー・グレイを儲けた。しかしジョージ・ヘンリーには先立たれ、その息子であるエドワードが准男爵位を継承した。エドワードは長期間にわたって外相を務め、ファラドンの初代グレイ子爵に叙される[8][9]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b 秦(2001) p.509
- ^ 秦(2001) p.510
- ^ a b UK Parliament. “Sir George Grey” (英語). HANSARD 1803–2005. 2014年7月7日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Captain Hon. Sir George Grey, 1st Bt” (英語). thepeerage.com. 2014年6月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m Smith, David Frederick. “Grey, Sir George, second baronet” (英語). Oxford Dictionary of National Biography. 2014年6月28日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “General Charles Grey, 1st Earl Grey” (英語). thepeerage.com. 2014年7月7日閲覧。
- ^ a b c d e f Lundy, Darryl. “Sir George Grey, 2nd Bt.” (英語). thepeerage.com. 2014年6月19日閲覧。
- ^ Lundy, Darryl. “Edward Grey, 1st Viscount Grey of Fallodon” (英語). thepeerage.com. 2019年3月24日閲覧。
- ^ Heraldic Media Limited. “Grey of Fallodon, Viscount (UK, 1916 - 1933)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2019年3月24日閲覧。
参考文献
外部リンク