シャルル・ジョゼフ・ラモラール・フランソワ・アレクシ・ド・リーニュ(フランス語: Charles-Joseph Lamoral Francois Alexis de Ligne)またはカール・ヨーゼフ・ラモラル・フォン・リーニュ(ドイツ語: Karl-Joseph Lamoral 7. Fürst von Ligne[1]1735年5月23日 - 1814年12月13日)は、第7代リーニュ公(侯)。単にド・リーニュ公(侯)(フランス語: Prince de Ligne)と表記されることも多い。ハプスブルク帝国・オーストリア帝国の元帥であるとともに、著名な著述家であった。ウィーン会議を「会議は踊る、されど進まず」と評した人物である。
領地を失ったにもかかわらず、莫大な財産が残っていたシャルル・ジョゼフは豪華な生活を送り、その余生を著述にささげた。1814年にウィーン会議について、有名な「会議は踊る、されど進まず」(Le Congrès ne marche pas, il danse.)という言葉を残したのは彼である[7]。真っ赤な服と馬車でウィーンの町を走る老侯爵の装いや言動は常に人々の耳目を集めた。シャルル・ジョゼフは、歴史上もっとも魅力的な男の一人と評された。1814年12月13日にウィーンで死去し、カーレンベルク墓地に埋葬された[8]。79歳没。1815年、第30歩兵連隊所有者はラバル・ニュージェント・ボン・ウェストミースに引き継がれた[6]。
彼の膨大な著作の中の最高傑作とされているのは、1780年初版の軍事論 Fantaisies et préjuge's militaires である。1783年以降、Miltarische Vorurtheile und Phantasien などのドイツ語版が世に出ている。この書物はポスト・フリードリヒ2世時代の軍事額の古典として不可欠なものとされている。概してシャルル・ジョゼフの軍事論は18世紀後半のジャック・アントワーヌ・ギベールの学説に固執しているとされ、マックス・ヤーンの Gesch. d. Kriegswissenschaften のような議論がもたれている。1809年に発表したオイゲン・フォン・ザヴォイエンの疑似自伝も高い評価を受けている。
以下に示すのはその他の著作の一部である。
Lettres à Eugénie sur les spectacles (1774年)
Céphalide, ou les Autres mariages samnites, comédie en musique (1777年)
Préjugés et Fantaisies militaires (1780年)
Colette et Lucas, comédie en musique (1781年)
Coup d'œil sur Belœil (1781年)
Fantaisies militaires (1783年)
L'Amant ridicule, proverbe en prose (1787年)
Mélanges militaires, littéraires et sentimentaires (1795年–1811年)
Revue de Bruxelles (October 1839); Reiffenberg, "Le Feld. maréchal Prince Charles Joseph de Ligne," Mémoires de l'académie de Bruxelles, vol. xix.; Peetermans, Le Prince de Ligne, ou un écrivain grand seigneur (Liege, 1857), Etudes et notices historique concernant l'histoire des Pays Bas, vol. iii. (Brussels, 1890)
関連書籍
de Ligne, Prince Charles-Joseph, Mon Journal de la guerre de Sept Ans. Textes inédits introduits, établis et annotés par Jeroom Vercruysse et Bruno Colson (Paris, Editions Honoré Champion, 2008) (L'Âge des Lumières, 44).
Mansel, Philip. The Prince of Europe: The Life of Charles-Joseph De Ligne, 1735–1814. London: Weidenfeld & Nicolson, 2003 (hardcover, ISBN0-297-82922-X); 2004 (hardcover, ISBN1-84212-731-4); London: Phoenix House, 2005 (paperback, ISBN0-7538-1855-8).