ウクライナ系アメリカ人 (Ukrainian Americans、ウクライナ語 :Українці Америки、Українці у США)とは、ウクライナ人 の祖先がいるアメリカ人 を指す。アメリカ合衆国 が2006年 に実施した国勢調査 によると、同国の総人口 のうち、0.33%に当たる961113人がウクライナ系アメリカ人である[ 1] 。したがって、国内のウクライナ系の人口は旧ソ連地域を除けば、カナダ に次いで2番目に多い。
2022年ロシアによるウクライナ侵攻 が起き、
その2ヶ月後バイデン政権 がウクライナ難民を10万人受け入れる方針を打ち出した。
2000年 にアメリカ合衆国が行った国勢調査によると、ウクライナ系アメリカ人が最も多い都市圏 はニューヨーク (160000人)、フィラデルフィア (60000人)、シカゴ (46000人)、ロサンゼルス (34000人)、デトロイト (33000人)、クリーブランド (26000人)、インディアナポリス (19000人)であった。[ 3] [ 4] 。
歴史
ウクライナ系アメリカ人の人口分布地図(2000年アメリカ合衆国調べ)
ウクライナ系アメリカ人が最も多く住むニューヨーク都市圏 [ 5]
アメリカへ渡った最初のウクライナ人であるイヴァン・ボーダンは、1608年ジョン・スミス と共にジェームズタウン 植民地 へと出航。その途上スミスはトルコ人 の捕虜 となるも、ウクライナやルーマニア 、ハンガリー などに逃避し、難を逃れることとなる[ 6] 。
しかしながら、アメリカ合衆国への大規模な移住は、1880年代 に入ってからであった[ 7] 。ソビエト連邦の崩壊 の後、1990年代 初頭にもユダヤ人 やプロテスタント を中心に、大挙して合衆国内に渡ってゆく。大都市に移住するケースが多く、少数民族 集団を形成。加えて、ウクライナ系 が多いカナダを経由して入国したウクライナ系アメリカ人は多い。
人口分布
2000年にアメリカ合衆国が実施した国勢調査によると、ウクライナ人の血を全てか一部受け継ぐアメリカ人は892922人いるという。ニューヨーク都市圏 には国内最大のウクライナ人地区があり、合法的な永住者も最も多い[ 2] 。
ウクライナ系人口が最も多い州は以下の通り。
なお、ウクライナ出身者の総数は275155人の住民より多い[ 9] 。
ウクライナ系人口の割合が最多の自治体
ウクライナ系アメリカ人の割合が最多の自治体上位20ヶ所は以下の通り[ 10] 。
ペンシルベニア州カス郡区 14.30%
ノースダコタ州ベルフィールド 13.60%
ペンシルベニア州ギューリッチ郡区 12.70%
ペンシルベニア州ギルバートン 12.40%
ノースダコタ州ウィルトン 10.30%
ニューヨーク州ランバーランド 9.90%
ペンシルベニア州セントクレア 8.80%
ワシントン州ソープレイク 8.10%
ペンシルベニア州フラックヴィル 7.60%
ペンシルベニア州オリファントおよび同州ノルウェージャン郡区 7.00%
ペンシルベニア州ハウツデール 6.90%
ペンシルベニア州ハーモニー郡区およびニューヨーク州カーホンクソン 6.70%
ペンシルベニア州ベイデンおよびペンシルベニア州マカドゥー 5.90%
ペンシルベニア州ブランチ郡区およびアイオワ州ポストヴィル 5.70%
ペンシルベニア州ウッドワード郡区および同州ノーサンプトン 5.60%
ニューヨーク州ウォーレンおよびオハイオ州インディペンデンス 5.50%
ペンシルベニア州ウェストリーチバーグ 5.40%
ペンシルベニア州アンブリッジ、同州マウントカーメル郡区およびオハイオ州パーマ 5.30%
ペンシルベニア州フォードシティ 5.20%
ペンシルベニア州ビグラー郡区および同州クライン郡区 5.10%
オハイオ州メイフィールドハイツ 3.4%
ウクライナ生まれの住民の割合が最多の自治体
ウクライナ生まれの住民の割合が最多の自治体上位20ヶ所は以下の通り[ 11] 。
アラスカ州デルタジャンクション 16.4%
アラスカ州デルターナ 8.4%
カリフォルニア州ウェストハリウッド 7.8%
ニューヨーク州ランバーランド 6.3%
ワシントン州モーセスレイクノース 6.0%
ワシントン州ソープレイク 6.0%
アイオワ州ポストヴィル 5.9%
ニューヨーク州ウェブスター 4.8%
ワシントン州ピースフルバレー 4.8%
メリーランド州パイクスヴィル 4.5%
ニューヨーク州カーホンクソン 3.9%
カリフォルニア州ノースハイランズ 3.6%
カリフォルニア州ランチョコルドヴァ 3.3%
ペンシルベニア州フライングヒルズ 3.2%
ネブラスカ州ウェイヴァリー 3.2%
ニュージャージー州フェアローン 3.1%
イリノイ州バッファローグローブ 2.8%
ペンシルベニア州フィースターヴィルトレヴォース 2.6%
ニューヨーク州スモールウッド 2.5%
ニューヨーク州ソルヴェイ 2.5%
関連項目
脚注
参考文献
Kuropas, Myron B.; Shust, Maria; Pevna, Chrystyna (1984). To Preserve A Heritage: The Story of the Ukrainian Immigration in the United States . New York: The Ukrainian Museum. 84-050811
Magocsi, Paul R. , ed. (1979), “The Ukrainian Experience in the United States: A Symposium”, Sources and Documents, Cambridge, Massachusetts: Harvard Ukrainian Research Institute, ISBN 0-916458-04-0
Alex Lushnycky, Ukrainians of Greater Philadelphia (2007), ISBN 978-0-7385-5040-4
Myron B. Kuropas, Ukrainians of Chicagoland (2006), ISBN 0-7385-4099-4
Nancy Karen Wichar, Ukrainians of Metropolitan Detroit (2010), ISBN 978-0-7385-7716-6
外部リンク