アントワン・ウォーカー(Antoine Devon Walker, 1976年8月12日- )は、アメリカ合衆国のイリノイ州シカゴ出身の元プロバスケットボール選手。ポジションはパワーフォワード。身長206cm、体重111kg。
経歴
ケンタッキー大学に進んだウォーカーは、リック・ピティーノの指導の下、トニー・デルク(英語版)、ロン・マーサー(英語版)、デレック・アンダーソン、ウォルター・マッカーティらと共にNCAAタイトル獲得に貢献した。2年でアーリーエントリーを表明し、1996年のNBAドラフトに1巡目6位で指名される。以降ボストン・セルティックスの中心選手として7シーズン活躍した後、ダラス・マーベリックス、アトランタ・ホークス、マイアミ・ヒートを経て、ミネソタ・ティンバーウルブズに所属。NBAオールスターゲームにはセルティックス時代に3回選出された。ヒート時代の2006年にはシャキール・オニールやドウェイン・ウェイドらを助け、2006年のNBAファイナル第6戦では14得点、11リバウンドを記録し、優勝に貢献した。
2007年10月24日、ウォーカーはミネソタ・ティンバーウルブズに放出された。[1]
2008-09シーズン前、トレードで今度はメンフィス・グリズリーズへ移籍。しかし、バイアウトで解雇されてFAになった。このシーズンはどこのチームとも契約せずに終わった。
その後はNBAデベロップメント・リーグ等でプレーした後、2012年に引退を表明した。
プレースタイル
ウォーカーはパワーフォワードでありながら、ボールハンドリング、アウトサイドシュートに優れていた。インサンドでリバウンドをとったり、時にはポイントフォワードとして味方の得点をアシストする場面も見られるなど非常に多才な選手であったが、乱発気味の3ポイントを非難されることもあった。
その他
- 難しいシュートやゲームの流れを引き寄せるプレーを自分が決めたとき、肩をくねらせて踊る。これは「The shimmy(シミー)」と呼ばれている。
- 3ポイントシュートをたくさん打つ傾向がある。セルティックス在籍時、地元のファンからは「Bombs away attack」と呼ばれていた。
- ニックネームは「Toine[2]」
- 通常、背番号は「8」を付けているが、セルティックスに復帰してから2試合は「88」を付けていた。その後、「8」を付けていたルーキーのアル・ジェファーソンが番号を譲り「8」に戻した。
- 「誰も知らないと思うウォーカーに関することは何か」と聞かれ、ウォーカーは「ソープ・オペラを見ていること」と答えた[3]。
- 元チームメイトのエリック・ウィリアムズ(英語版)と共同で「Walker Williams」という会社を経営している。
- ケンタッキー大学ではビジネス管理学を専攻した。
- 好きなNFLのチームは地元のシカゴ・ベアーズ。
- 好きなMLBのチームは地元のシカゴ・カブス。
- 好きな俳優はデンゼル・ワシントン。
- 魅力的なプレーにセルティックスのファンだけではなく、多くのバスケットボールのファンも注目させたという[4]。
個人成績
レギュラーシーズン
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
TO
|
PPG
|
1996–97
|
BOS
|
82 |
68 |
36.2 |
.425 |
.327 |
.631 |
9.0 |
3.2 |
1.3 |
.6 |
2.8 |
17.5
|
1997–98
|
82 |
82 |
39.9 |
.423 |
.312 |
.645 |
10.2 |
3.3 |
1.7 |
.7 |
3.6 |
22.4
|
1998–99
|
42 |
41 |
36.9 |
.412 |
.369 |
.559 |
8.5 |
3.1 |
1.5 |
.7 |
2.8 |
18.7
|
1999–2000
|
82 |
82 |
36.6 |
.430 |
.256 |
.699 |
8.0 |
3.7 |
1.4 |
.4 |
3.2 |
20.5
|
2000–01
|
81 |
81 |
41.9 |
.413 |
.367 |
.716 |
8.9 |
5.5 |
1.7 |
.6 |
3.7 |
23.4
|
2001–02
|
81 |
81 |
42.0 |
.394 |
.344 |
.741 |
8.8 |
5.0 |
1.5 |
.5 |
3.1 |
22.1
|
2002–03
|
78 |
78 |
41.5 |
.388 |
.323 |
.615 |
7.2 |
4.8 |
1.5 |
.4 |
3.3 |
20.1
|
2003–04
|
DAL
|
82 |
82 |
34.6 |
.428 |
.269 |
.554 |
8.3 |
4.5 |
.8 |
.8 |
2.5 |
14.0
|
2004–05
|
ATL
|
53 |
53 |
40.2 |
.415 |
.317 |
.534 |
9.4 |
3.7 |
1.2 |
.6 |
3.5 |
20.4
|
BOS
|
24 |
24 |
34.5 |
.442 |
.342 |
.557 |
8.3 |
3.0 |
1.0 |
1.1 |
2.9 |
16.3
|
2004-05計
|
77 |
77 |
38.4 |
.422 |
.323 |
.539 |
9.0 |
3.4 |
1.2 |
.8 |
3.3 |
19.1
|
2005–06
|
MIA
|
82 |
19 |
26.8 |
.435 |
.358 |
.628 |
5.1 |
2.0 |
.6 |
.4 |
1.8 |
12.2
|
2006–07
|
78 |
15 |
23.3 |
.397 |
.275 |
.438 |
4.3 |
1.7 |
.6 |
.2 |
1.8 |
8.5
|
2007–08
|
MIN
|
46 |
1 |
19.4 |
.363 |
.324 |
.530 |
3.7 |
1.0 |
.7 |
.2 |
1.0 |
8.0
|
通算:12年
|
893 |
707 |
35.3 |
.414 |
.325 |
.633 |
7.7 |
3.5 |
1.2 |
.5 |
2.8 |
17.5
|
プレーオフ
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
TO
|
PPG
|
2002
|
BOS
|
16 |
16 |
43.9 |
.411 |
.385 |
.781 |
8.6 |
3.3 |
1.5 |
.4 |
3.4 |
22.1
|
2003
|
10 |
10 |
44.0 |
.415 |
.356 |
.500 |
8.7 |
4.3 |
1.7 |
.4 |
3.7 |
17.3
|
2004
|
DAL
|
5 |
5 |
28.0 |
.361 |
.100 |
.571 |
10.0 |
2.4 |
1.2 |
.6 |
1.8 |
9.8
|
2005
|
BOS
|
6 |
6 |
37.3 |
.413 |
.368 |
.636 |
7.3 |
2.3 |
1.2 |
1.0 |
3.0 |
16.7
|
2006
|
MIA
|
23 |
23 |
37.5 |
.403 |
.324 |
.574 |
5.6 |
2.4 |
1.0 |
.3 |
2.0 |
13.3
|
2007
|
4 |
0 |
23.0 |
.405 |
.500 |
.818 |
2.3 |
1.5 |
.5 |
.3 |
1.0 |
11.8
|
出場:6回
|
64 |
60 |
38.5 |
.406 |
.352 |
.663 |
7.1 |
2.9 |
1.2 |
.4 |
2.7 |
16.1
|
脚注
- ^ パット・ライリーヘッドコーチのコンディション作りについていけない面が出ており、06-07シーズンは体脂肪が規定値を上回ったために試合に出られなかったこともあった。
- ^ nba.com/playerfile personal
- ^ nba.com/playerfile
- ^ 中山恵『スーパスターに学ぶバスケットボール』株式会社ナツメ社、2003年、50ページ、ISBN 4-8163-3437-8
外部リンク