アベルティス(カタルーニャ語: Abertis Infraestructuras, S.A.)は、スペイン・バルセロナに本拠を置く高速道路運営・管理企業。傘下に多数のグループ企業を持ち、ヨーロッパやラテンアメリカ地域を中心に事業を行っている。現在はアトランティア、ACS、ホッホティーフの3社の傘下にある[1]。
沿革
1967年にConcesionaria Española S.A.の名称で設立されたAcesa Infraestructuresと、1971年にAutopistas de Mare Nostrumの名称で設立されたAurea Concessiones de Infraestructuresが、2003年4月に合併して設立された[2]。2006年に、フランス北東部でオートルート A4など1700km以上の高速道路網を管理するSociété des Autoroutes du Nord et de l'Est de la France(SANEF)を買収して傘下とした[3]。
通信事業を行うグループ企業として、通信衛星運営企業のHispasat,S.A.があり、イベリア半島とラテンアメリカ地域で事業を行っている。他に通信子会社としてアベルティス・テレコムがあったが、2015年にセルネックス・テレコムとして分離、2018年に同社の全株式を売却した[4]。
2006年4月、イタリアに本拠を置く同業のアトランティアの買収を試みたが、イタリア政府が反対し2008年1月に頓挫した[5]。2017年5月、アトランティアがアベルティスに買収提案を行い[6]、続いて10月に建設会社グループのACSが買収に名乗りを上げ[7]、2018年3月、アトランティアとACSの両社によるアベルティスの共同買収が決定した[8]。以降アベルティスの株式は、アトランティアが5割、ACSが3割、ACS資本下のホッホティーフが2割をそれぞれ保有している[1]。
高速道路網とグループ企業
- スペイン(1,559km) ※Acesaなど14社による運営
- フランス(1,760km) ※SANEFなど4社による運営
- イタリア(245km) ※A4 Holdingによる運営
- クロアチア ※Emovisによる運営
- イギリス(74km) ※Emovisによる運営
- アイルランド ※Emovisによる運営
- カナダ ※Emovisによる運営
- アメリカ合衆国 ※Emovisによる運営
- プエルトリコ(89km) ※Metropistasなど2社による運営
- ブラジル(3,250km) ※Fernão Diasなど9社による運営
- チリ(770km) ※Elquiなど6社による運営
- アルゼンチン(175km) ※Ausolなど2社による運営
- コロンビア(86km) ※Coviandesによる運営
- インド(152km)※EmovisTrichy Tollway Private Limitedなど2社による運営
脚注
出典
外部リンク
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