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中田喜直直筆の楽譜が刻まれた 「ちいさい秋みつけた」歌碑(井の頭公園)
「ちいさい秋みつけた」(ちいさいあきみつけた)は、サトウハチロー作詞・中田喜直作曲による日本の童謡。
概要
1955年にNHKの特別番組『秋の祭典』の楽曲の1つとして作曲され、伴久美子がソロで歌った。番組内限定の曲であり、当初はレコード化されなかったが、1962年にキングレコードのディレクター長田暁二が合唱に最適な曲として見い出した。ボニージャックスの歌唱でレコーディングされ、LP『サトウハチロー童謡集』(品番:KH-53 / SKH-8)に収録された。同年末の『第4回日本レコード大賞』で童謡賞を受賞した。
曲題についてはいくつかの表記揺れが発生しているが、JASRACに登録されている正題と『サトウハチロー童謡集』での表記は「ちいさい秋みつけた」である。
1965年以後、小学校・中学校・高校の音楽の教科書にたびたび掲載されている[1]。
2006年(平成18年)に文化庁と日本PTA全国協議会が「日本の歌百選」に選定した[4]。
作詞のきっかけ
サトウハチローが住んでいた東京都文京区弥生の自宅の庭にはぜの木が植えられており、この木の紅葉する情景を見たのが作詞のきっかけとなった。この自宅は1996年に岩手県北上市のサトウハチロー記念館に移築され、はぜの木は後楽園駅近くの礫川公園(れきせんこうえん)に移植された。
みんなのうた版
NHKの『みんなのうた』では、1962年10月 - 11月にボニージャックスの歌で初登場。映像は藤城清治制作の影絵。『みんなのうた』での放送後、視聴者からの楽譜の希望が多かった曲の一つである[5]。
その後1972年10月 - 11月に谷内六郎制作のスチール画像でリメイク、1982年10月 - 11月には吉良敬三制作のアニメでリメイクされた。1972年版は3番は省略、これに対し1982年版は全番歌われた一方でコーダは縮小された。
後年の再放送では、もっぱら1982年版を放送した。なお2011年1月1日放送のスペシャル版では、クロージングに放送。1番は1972年版を放送したが、2番以降は1982年版を放送した。
『みんなのうた』DVD-BOXには、第4集に1972年版、第8集に1982年版が収録されている。
編曲
- しみじみとした歌、センチメンタルな歌、2つの秋の変奏曲 - 大宝博の編曲。『おもしろ変奏曲にアレンジ! 〜日本のうた〜』(ヤマハミュージックメディア)に掲載。
カバーなど
歌唱者不明のカバーを除く。
脚注
- ^ a b c d e 『歌い継がれる名曲案内 音楽教科書掲載作品10000』日本アソシエイツ、2011年、308頁、481頁。ISBN 978-4816922916。
- ^ 一部のレコード・CDでみられる表記。例として1963年発売のボニージャックスのLP『ヒット・アルバム』(キングレコード KR-26)など。
- ^ テレビのみ『バナナ村に雨がふる』・『大きな月』・『キャベツUFO』と共にワンコーラスで放送、番組では曲に対する思い出のナレーションが添えられた。
- ^ “日本の歌百選” (PDF). 文化庁. 2024年3月24日閲覧。
- ^ 「NHK『みんなのうた』名曲、愛唱歌生み35年 母と子へ966のメロディー」『読売新聞』1996年3月27日付東京夕刊、9頁。
外部リンク