あなたにあげる

「あなたにあげる」
西川峰子 の シングル
B面	おとめ港
リリース	1974年7月25日
規格	シングル / SV-1191
ジャンル	演歌・歌謡曲
時間	3分43秒
レーベル	ビクターレコード
作詞・作曲	千家和也（作詞） 三木たかし（作曲）
ゴールドディスク
第16回日本レコード大賞・新人賞 第5回日本歌謡大賞・放送音楽新人賞 第2回FNS歌謡祭・最優秀ホープ賞（下期）
チャート最高順位
週間1位（オリコン）[1] 登場回数35回（オリコン） 1974年度年間95位（オリコン） 1975年度年間17位（オリコン）
西川峰子 シングル 年表
あなたにあげる （1974年） 初めてのひと （1974年）

「あなたにあげる」は、1974年7月25日に発売された西川峰子（現：仁支川峰子）のデビュー・シングル。

解説

デビュー前の1973年、西川は『第3回全日本歌謡コンテスト』で優勝ののち芸能界入りとなる。「やまびこ演歌」のキャッチフレーズで、1974年同曲で歌手デビューを果たす。

同デビュー曲はオリコンチャートにおいて、1974年11月25日付で10位以内に初ランク（8位）、同年12月16日にはついに週間1位を獲得。55.6万枚のセールスを記録し、オリコン100位以内にも35週間ランクされ、自身最大のヒット曲となった^[2]。ビクターの公称では95万枚^[3]。同年11月に第5回日本歌謡大賞・放送音楽新人賞、同年12月には第16回日本レコード大賞・新人賞、第2回FNS歌謡祭・最優秀ホープ賞（1974年下期）など、数々の新人賞を受賞した。

また同曲はオリコンチャートで1974年年間第95位、翌1975年年間第17位にそれぞれランクされる。さらに1975年末の『第26回NHK紅白歌合戦』で、西川は念願の紅白歌合戦初出場を果たした。

エピソード

演歌好きなイラストレーターの黒田征太郎から、「あしたテレビで、演歌の新人、ええのが出るぞ」と言われた友人の岡林信康は、黒田征太郎宅に宿泊した翌日、二日酔いの翌朝しょうがなく『小川宏ショー』で西川峰子の歌う『あなたにあげる』を見た。最初はこの歌を聴いてもなんとも思わなかったが、テレビが終わってからも耳について離れないようになり、そこから自身の音楽のルーツが賛美歌だけではなくラジオから流れていて、自然と耳にしていた演歌でもあったことに気づき、結果『うつし絵』という演歌のアルバムを制作することとなった^[4][5][6]。

西川が九州の過疎地の電気もないような村出身だと知り、当時岡林も電気こそあれど、やはり京都の過疎の村に住んでいたことから彼女に親近感も湧き、そこから演歌にのめり込むことになった^[6]。

収録曲

• 両楽曲共に、作詞：千家和也／編曲：藤田はじめ

Side:A

1. あなたにあげる（3分43秒）

   作曲：三木たかし

Side:B

1. おとめ港（3分45秒）

   作曲：岡千秋

収録作品

• GOLDEN☆BEST やまびこ演歌・西川峰子

関連項目

• 1974年の音楽
• 1975年の音楽

脚注

1. 「オリコンチャートブック 1968-1997」ORICON BOOKS、1997年12月11日、244ページ。
2. 往年のヒット曲レビュー(30)／あなたにあげる
3. 「歌手・西川峰子に賭けたこの母の願い」『婦人生活』1975年4月号、123頁。NDLJP:24541/57
4. 『村日記』岡林信康著、講談社、1982年11月30日、178-196頁。
5. 『伝説　信康』小学館、1991年8月1日、86-95頁。
6. ^ 『岡林、信康を語る』岡林信康、disk union、2011年7月13日、ISBN13:OKBOOK1、ISBN10:OKBOOK1、97-98頁。