『赤穂城』(あこうじょう)は、1952年(昭和27年)4月24日公開の日本映画である。東映製作・配給。監督は萩原遼、主演は片岡千恵蔵。白黒、スタンダード、81分。
概要
仇討ちや復讐劇を封建的なものとして禁じてきたGHQの方針を受けて自粛が続けられてきた"忠臣蔵もの"の、外伝や義士銘々伝ではない本流の本格的作品としては、これが戦後最初のものである。
戦前の新興キネマの娯楽路線と、戦時中の国策映画会社満州映画協会の人脈とを引き継ぎ、片岡千恵蔵、市川右太衛門、月形龍之介といった戦前からの時代劇スターを擁していた戦後の新興映画会社=東映が、サンフランシスコ講和条約の発効(1952年4月28日)による占領政策の終結、日本の独立のタイミングで、占領期間中を通じて自粛されてきた"忠臣蔵もの"の復活と、時代劇を柱としていく自社の方針を高らかに宣言した作品、と見ることができる。
片岡千恵蔵が、戦前からの当たり役である浅野内匠頭と、大石内蔵助(初演)の二役を演じている点も興味深い。
スタッフ
キャスト
脚注
- ^ 一般の検索サイトでは加藤嘉と表記されているが、誤り。
参考文献
外部リンク