沖風(おきかぜ)は、日本海軍の駆逐艦。峯風型駆逐艦の3番艦である。艦名は沖に吹く風に由来する。
艦歴
舞鶴海軍工廠で建造。一等駆逐艦に類別され、横須賀鎮守府籍に編入。
1920年(大正9年)12月、同型艦「峯風」「澤風」「矢風」と共に第2駆逐隊を編成し、第2艦隊第2水雷戦隊に編入された。
1930年(昭和5年)11月、第2駆逐隊は第1航空戦隊に編入し、空母「赤城」直衛として不時着機の救助を行う、いわゆる「トンボ釣り」に従事した。
1932年(昭和7年)、第一次上海事変に際して、長江水域の諸作戦に参加した。
1940年(昭和15年)10月11日、横浜港沖で行われた紀元二千六百年特別観艦式に参加[1]。
1941年(昭和16年)10月、大湊警備府付属に編入。12月8日より室蘭、厚岸方面の哨戒、津軽海峡東方での哨戒に当る。
1942年(昭和17年)4月10日、横須賀鎮守府に編入され、同日、大湊を出港し、4月13日に横須賀入港。4月25日から横須賀 - 串本間の船団護衛に従事。5月25日から東京湾口で対潜掃討を実施。6月2日から24日まで、横須賀で入渠修理を行った。7月2日から東京湾口で船団護衛に当る。9月30日から三陸沖方面で対潜掃討、船団護衛に従事。11月には横須賀に戻り、東京湾口での船団護衛を担った。
1943年(昭和18年)1月9日、横須賀を出港し東京湾口で対潜掃討に従事していたものの、1月10日、米潜水艦トリガー(USS Trigger, SS-237)の雷撃により勝浦灯台南方8海里にて沈没した。
歴代艦長
※『艦長たちの軍艦史』221-222頁及び『官報』による。
艤装員長
- (心得)池田武義 少佐:1920年6月17日[2] - 1920年7月3日[3]
- (兼・心得)池田武義 少佐:1920年7月3日[3] -
駆逐艦長
脚注
参考文献
- 『丸スペシャル』第51号 日本の駆逐艦Ⅱ、潮書房、1981年。
- 外山操『艦長たちの軍艦史』光人社、2005年。 ISBN 4-7698-1246-9
- 海軍歴史保存会編『日本海軍史』第7巻、発売:第一法規出版、1995年。