乾進丸 (1940年)

乾進丸
基本情報
船種 貨物船
クラス 船級名なし
船籍 大日本帝国の旗 大日本帝国
所有者 乾汽船
運用者 乾汽船
 大日本帝国海軍
建造所 播磨造船所相生工場
母港 神戸港/兵庫県
姉妹船 しろがね丸(日本海運)
乾安丸乾汽船
神光丸(神陽汽船)
他5隻
船級 帝国海事協会
信号符字 JGRM
IMO番号 47570(※船舶番号)
建造期間 217日
就航期間 1,189日
経歴
起工 1940年3月14日
進水 1940年8月3日
竣工 1940年10月16日
最後 1944年1月17日被雷沈没
要目 ([注釈 1])
総トン数 3,126トン
純トン数 1,793トン[1]
載貨重量 4,800トン
全長 96,0m
14.0m
深さ 7.5m
高さ 21.33m(水面からマスト最上端まで)
7.92m(水面から船橋最上端まで)[注釈 2]
満載喫水 6.39m[3]
ボイラー 播磨筒型石炭専燃円缶 2基
主機関 三連成レシプロ機関 1基
推進器 1軸
出力 2,061IHP
最大速力 13.511ノット
航海速力 11ノット[3][4]
航続距離 11ノットで7,300海里[注釈 3]
旅客定員 一等:6名[3]
乗組員 40名[3]
その他 兵装[4]野砲爆雷4個
端艇3隻[3]
1941年2月9日徴用。
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乾進丸(けんしんまる)[注釈 4]は、かつて乾汽船が運行していた貨物船太平洋戦争前と太平洋戦争中の2回日本海軍により徴傭され、輸送任務中に撃沈された。

船名は、乾汽船が運行した船としては初代。乾汽船が運行した2代目の乾進丸については、乾進丸 (1948年)を参照のこと。

船歴

乾進丸は乾汽船の新造第5号船として播磨造船所に発注され、1940年昭和15年)3月14日、播磨造船所相生工場で建造番号298番船として起工。8月3日、進水。10月16日、同所で竣工。

1941年(昭和16年)2月9日、日本海軍により徴傭され、横須賀鎮守府所管の海軍一般徴用船(雑用船)となる。8月29日、解傭。

1942年(昭和17年)5月16日、北方行船団に加入し駒橋の護衛を受け室蘭へ向け湊発。

6月5日、北方行船団に加入し澤風の護衛を受け小樽へ向け東京湾発。21日、北方行船団に加入し第18号掃海艇の護衛を受け小樽へ向け東京湾発。

1943年(昭和18年)2月12日11時、陸軍船南光丸(石原産業海運、4,714トン)、海軍一般徴用船田子の浦丸(三菱汽船、3,521トン)他輸送船3隻と共に第8212船団を編制し、眞鶴の護衛を受け横浜へ向け神戸発。13日に名古屋に到着。輸送船2隻が分離され、船団は引き続き横浜へ向かった。

7月7日、名古屋在泊中に再度日本海軍により徴傭、横須賀鎮守府所管のされ海軍一般徴用船(雑用船)となる。8日、四日市へ回航。14日、横須賀へ回航。19日、特設運送船(給炭油船)朝風丸(山下汽船、6,517トン)と共に第3719船団を編制し、の護衛を受けトラックへ向け横須賀発。29日、トラック着。8月6日、第5063船団に加入し特設駆潜艇第五昭南丸(日本海洋漁業統制、350トン)の護衛を受けクェゼリンへ向けトラック発、11日クェゼリン着。

25日、単独で第6252船団を編制し、特設砲艦大同丸(大阪商船、2,962トン)、特設駆潜艇第七昭南丸(日本海洋漁業統制、355トン)、特設捕獲網艇桂丸(関西汽船、540トン)の護衛を受けトラックへ向けクェゼリン発、31日トラック着。9月8日、特設運送船第十八眞盛丸(原商事、2,711トン)、特設運送船(給糧船)豊光丸(日魯漁業、1,521トン)と共に第4908船団を編制し、海防艦福江の護衛を受け横須賀へ向けトラック発、19日横須賀着。

23日徳山へ向け横須賀発、26日徳山着。30日横須賀へ向け徳山発、10月3日横須賀着。

10月8日、海軍一般徴用船北洋丸(北日本汽船、4,216トン)、特設運送船(給糧船)神洋丸(日本海洋漁業統制、4,736トン)、特設運送船第二号永興丸(大洋興業、3,516トン)と共に第3009乙船団を編制し、トラックへ向け横須賀発、20日トラック着。30日、第5301船団に加入しクェゼリンへ向けトラック発、11月3日クェゼリン着。

12月4日、特設運送船(給糧船)北上丸(日本海洋漁業統制、498トン)と共に第6042船団を編制し、第30号駆潜艇の護衛を受けトラックへ向けクェゼリン発、9日トラック着。

1944年(昭和19年)1月4日、ラバウルへ向けトラック発、10日ラバウル着。ラバウル在泊中の17日、アメリカ艦上機の攻撃を受けて被雷し、沈没した。沈没の際、船員22名が戦死した。2月29日、解傭。

脚注

注釈

  1. ^ 脚注なき限り『播磨50年史』p. 422およびpp. 458-459による。
  2. ^ 米海軍識別表[2]より(フィート表記)。
  3. ^ 米海軍識別表[2]より。
  4. ^ 船名読みは『昭和十七年版 日本汽船名簿』による。

出典

  1. ^ 海軍一般徴用船(雑用船)
  2. ^ a b Akagane_Maru_Class
  3. ^ a b c d e 『昭和十七年版 日本汽船名簿』による。
  4. ^ a b #船舶名簿p.33

参考文献

  • 海軍省
    • 徴傭船舶行動整理表。
    • 大東亜戦争徴傭船舶行動概見表 甲 第四回。
    • 大東亜戦争徴傭船舶行動概見表 甲 第五回。
    • 横須賀防備戦隊戦時日誌。
    • 第四根拠地隊司令部/第二海上護衛隊司令部戦時日誌。
    • 第二海上護衛隊戦時日誌。
  • 逓信省運輸通信省
    • 『昭和十七年版 日本汽船名簿』。
    • 海務院 『昭和十七年度 日本船名録』。
    • 海運総局 『昭和十八年度 日本船名録』。
  • 『石川島播磨重工業社史 沿革・資料編』、石川島播磨重工業、1992年。
  • 『乾汽船60年の歩み』、乾汽船、1968年。
  • 『戦没した船と海員の資料館』[1]全日本海員組合
  • 『喪失船舶一覧表』、船舶運営会
  • 『播磨50年史』、播磨造船所、1960年。

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