リチャード・パワーズ(英語: Richard Powers、1957年6月18日 - )はアメリカ合衆国の小説家。現在、ポストモダン文学において最も注目されている作家の一人である。
人物
イリノイ州エヴァンストン出身。11歳の誕生日を迎える前に父親の仕事の都合でバンコクに移住し、16歳で帰国。イリノイ大学で物理学を専攻するが、文学に魅せられ文学修士号を取る。卒業後はボストンでプログラマとして働くが、ボストン美術館でアウグスト・ザンダー撮影の写真を見たのをきっかけに退職、2年間を処女作に捧げた。その後、オランダに移住して二作品を発表した。1991年、ケンブリッジ大学で一年過ごした後、アメリカに帰国。イリノイ大学のライター・イン・レジデンスとなる。1996年、同大学のスワンランド寄付講座教授に任命され、教鞭をとりながら執筆活動を続けている。2013年、スタンフォード大学のフィル・アンド・ペニー・ナイト寄附講座教授。主な受賞歴に、全米図書賞(2006年、The Echo Maker )、ピューリッツァー賞フィクション部門(2019年、The Overstory )などがある。
著作リスト
- Three Farmers on Their Way to a Dance, 1985
- Prisoner's Dilemma, 1988
- 『囚人のジレンマ』柴田元幸・前山佳朱彦訳、みすず書房 2007
- The Gold Bug Variations, 1991
- 『黄金虫変奏曲』森慎一郎・若島正訳、みすず書房 2022
- Operation Wandering Soul, 1992
- Galatea 2.2, 1995
- 『ガラテイア2.2』若島正訳、みすず書房 2001
- Gain, 1998
- Plowing the Dark, 2000
- The Time of Our Singing, 2003
- The Echo Maker, 2006
- Generosity: An Enhancement, 2009
- Orfeo, 2014
- The Overstory, 2018
- 『オーバーストーリー』木原善彦訳、新潮社 2019
- Bewilderment, 2021
参考文献
外部リンク