ミシェル・ルヴォン (Michel Revon、1867年 3月24日 [ 1] - 1947年 1月[ 2] )は、フランス の法律家 、日本学 者。
経歴
スイス のジュネーヴ にて、スイス人の母とフランス人の父の間に生まれる。父ルイ・ルヴォン(1833 - 1884)はアヌシー博物館(今日のアヌシー城博物館 (フランス語版 ) )の学芸員 であった。
グルノーブル大学 (フランス語版 ) で法学 を修め、博士 まで取得した。ジュネーヴ大学 を経て、パリで法律家となり、いくつかの優れた著作を相次いで出版した。
1892年 と1894年 にはアカデミー・フランセーズ からエロカンス賞 (フランス語版 ) を授与された[ 3] 。
1893年 、日本政府の外国人法律顧問 であった法学者ギュスターヴ・エミール・ボアソナード が自らの後任としてルヴォンを日本政府に推薦した。1893年から1899年 まで、東京帝国大学 法科大学 教授 を務めた他、ボアソナードの後継として和仏法律学校 (現・法政大学 )の第2代教頭に就任した[ 4] 。
フランスに一時帰国中の1896年 には、ソルボンヌ に葛飾北斎 に関する学位論文を提出した。
1899年にフランスに帰国した後、法律学を放棄し、パリ大学文学部の極東民族文明の講義を担当することになった。1910年 に著した『起源から20世紀までの日本文学詞華集』(Anthologie de la littérature japonaise des origines au XXe siècle )は、長年にわたりフランス語での日本文学の入門書としてその地位を保ち、ポール・クローデル からマルグリット・ユルスナール に至る多くの著者たちに多大な影響を与えた[ 5] 。しかしながら何人かの専門家からは強い批判を受けることになった[ 6] 。1919年 にはパリ大学文学部日本文明史講座の助教授、翌1920年 には同教授に就任、1937年 にはその地位を退き名誉教授となった。
1947年 、パリ郊外で死去した。
著作
法学、歴史学に関する著作
L'Université de Grenoble , Grenoble, Xavier Drevet, 1889.
Le Droit de la guerre sous la République romaine , Paris, A. Rousseau, 1890.
L'Arbitrage international : son passé, son présent, son avenir , Paris, A. Rousseau, 1892.
Joseph de Maistre , Paris : librairie de la "Nouvelle Revue", 1892, アカデミー・フランセーズ エロカンス賞 (フランス語版 ) 受賞
日本に関する著作
Étude sur Hokusaï , Paris, Lecène, Oudin et cie, 1896.
Histoire de la civilisation japonaise : introduction , Paris, A. Colin, 1900.
Le Shinntoïsm e, Paris, E. Leroux, 1905.
Anthologie de la littérature japonaise, des origines au XXe siècle , Paris, C. Delagrave, 1910.
栄典
1895年にはフランス政府からレジオンドヌール・シュヴァリエ を受章。1899年には帝国大学教師、司法省法律顧問としての功績が顕著であったとして日本政府から勲三等瑞宝章 を受章[ 7] 。他にもカンボジア王国 の王室勲章オフィシエ (フランス語版 ) 、阮朝 の大南龍星 (英語版 ) を受章している[ 8] 。
脚注
^ “Acte de naissance no 274 (image : 76/313) de Michel Revon du registre des naissances de l'année 1867 de la commune de Genève ”. 2019年7月13日 閲覧。
^ Registre des inhumations au cimetière du Père-Lachaise, avec la mention « venant de Chamonix » sur Filae
^ “Prix de l'Académie française ”. 2020年6月24日 閲覧。
^ 個人文庫・コレクション解説/ルボン文庫 法政大学図書館
^ Henri Micciollo, L'Oiseau noir dans le soleil levant de Paul Claudel : Introduction, variantes et notes , Les Belles Lettres, 1981, p. 22.
^ Noël Péri , « Michel Revon : Anthologie de la littérature japonaise des origines au XXe siècle », BEFEO , vol. 11, 1911, p. 226-231.
^ “東京帝国大学法科大学教師司法省法律顧問仏国人ミシェル、ルボン勲位初叙ノ件 ”. 国立公文書館デジタルアーカイブ . 国立公文書館. 2022年6月23日 閲覧。
^ Christophe Charle (1986). “92. Revon (Michel, Joseph)” . Publications de l'Institut national de recherche pédagogique 2 (2): 183–184. https://www.persee.fr/doc/inrp_0298-5632_1986_ant_2_2_2785 2020年7月22日 閲覧。 .