プライマス (Primus )は、アメリカ合衆国 出身のオルタナティヴ・ロック ・バンド 。
主宰者レス・クレイプールの高度なベース・テクニックと、幅広いジャンルの音楽を吸収したサウンドを持ち味としている。
来歴
創始者レス・クレイプール(Vo、B)
1984年 、レス・クレイプールを中心に結成。メンバーチェンジを経て、元ポゼスト 〜ブラインド・イリュージョン のラリー・ラロンデと、ティム・アレキサンダーが加入し、1989年 、クレイプールの父が費用を負担した自主制作ライブ・アルバム『サック・オン・ディス 』でインディ ・デビュー。
その後、アルバム『Frizzle Fry 』を経て、1991年 にアルバム『セイリング・ザ・シーズ・オブ・チーズ 』を、当時ワーナー・ミュージック・グループ 傘下のレーベルであったインタースコープ・レコード から発表し、メジャーデビュー。同作にはトム・ウェイツ がゲスト参加しており[1] 、後にレスもトム・ウェイツのアルバムに度々参加している。
1993年 発表のアルバム『ポーク・ソーダ 』は、全米7位を記録。
1994年 、クレイプールは「ソーセージ」というサイド・プロジェクトを立ち上げ、アルバム『謎解きの夜 (Riddles Are Abound Tonight)』を発表[2] 。
1995年 、アルバム『テイルズ・フロム・ザ・パンチボール 』が全米8位を記録するが、1996年 にティム・アレキサンダーが脱退。ブレインことブライアン・マンティアを後任に迎え、アニメ番組『サウスパーク 』のテーマ曲を提供。
1998年のグループショット
1999年 、オズフェスト に参加。同年発表のアルバム『アンチポップ 』は、トム・ウェイツに加え、フレッド・ダースト 、トム・モレロ 、ジム・マーティン(元フェイス・ノー・モア )、ジェイムズ・ヘットフィールド 、スチュワート・コープランド 等の多彩なゲストミュージシャンを迎え制作された。また、同年にはトム・ウェイツのアルバム『ミュール・ヴァリエイションズ 』や、ジャック・ケルアック のトリビュート・アルバム『「路上 - オン・ザ・ロード」を詩う (Reads on the Road)』でトムと共演。
2000年 にはブラック・サバス のトリビュート・アルバム『トリビュート・トゥ・ブラック・サバス - ネイティヴィティ・イン・ブラックII (Nativity in Black II: A Tribute to Black Sabbath)』でオジー・オズボーン と共演。同年のツアーを最後に、プライマスは一旦解散する(クレイプール自身は「昼寝」としている)[3] 。クレイプールは、オイスターヘッド(スチュワート・コープランド やフィッシュ のトレイ・アナスタシオと共に結成したジャム ・バンド)やソロ名義で活動。
2003年 、レス・クレイプール、ラリー・ラロンデ、ティム・アレキサンダーの3人で再結成し、DVD と新曲を含むEPを抱き合わせた『アニマルズ・シュド・ノット・トライ・トゥ・アクト・ライク・ピープル 』発表。
カナダ・オタワ公演 (2008年)
2006年 、初のベスト・アルバム『They Can't All Be Zingers』と、再結成後のライブを収録したDVD『Blame It On The Fish』発表。
2010年 、初期ドラマー ジェイ・レインが21年ぶりに復帰[4] 。同年8月、『June 2010 Rehearsal』と題した4曲入りEPがオフィシャルサイトで無料配信された[5] 。
2013年 9月にレインが脱退し、ティム・アレキサンダーが復帰[6] 。
2014年 10月、アルバム『Primus & the Chocolate Factory with the Fungi Ensemble 』を発表。
メンバー
現ラインナップ
レス・クレイプール (Les Claypool) - ボーカル 、ベース (1984年- )
ラリー "レア" ラロンデ (Larry "Ler" LaLonde) - ギター (1989年- )
ティム "ハーブ" アレキサンダー (Tim "Herb" Alexander) - ドラムス (1989年-1996年、2003年-2010年、2013年- )
レス・クレイプール(Vo、B) 2017年
ラリー・ラロンデ(G) 2012年
ティム・アレキサンダー(Ds) 2005年
旧メンバー
トッド・フース (Todd Huth) - ギター (1984年-1989年)
ビンス "パーマ" パーカー (Vince "Perm" Parker) - ドラムス (1984年)
ピーター・リビー (Peter Libby) - ドラムス (1984年-1985年)
ロビー・ビーン (Robbie Bean) - ドラムス (1985年-1986年)
ティム "カーブボール" ライト (Tim "Curveball" Wright) - ドラムス (1986年-1988年)
ジェイ・レイン (Jay Lane) - ドラムス (1988年-1989年、2010年-2013年)
ブライアン "ブレイン" マンティア (Bryan "Brain" Mantia) - ドラムス (1996年-2000年)
旧ツアー・メンバー
バケットヘッド (Buckethead) - ギター (1999年)
ダニー・キャリー (Danny Carey) - ドラムス (2014年)
ディスコグラフィ
スタジオ・アルバム
『フリズル・フライ 』 - Frizzle Fry (1990年)
『セイリング・ザ・シーズ・オブ・チーズ 』 - Sailing the Seas of Cheese (1991年)
『ポーク・ソーダ』 - Pork Soda (1993年)
『テイルズ・フロム・ザ・パンチボール』 - Tales from the Punchbowl (1995年)
『ブラウン・アルバム』 - Brown Album (1997年)
『アンチポップ』 - Antipop (1999年)
『グリーン・ナウガハイド』 - Green Naugahyde (2011年)
Primus & the Chocolate Factory with the Fungi Ensemble (2014年)
『ザ・ディサチュレーティング・セヴン』 - Desaturating Seven (2017年)
ライブ・アルバム
『サック・オン・ディス』 - Suck on This (1989年)
Gone Fishing (1992年)
コンピレーション・アルバム
Miscellaneous Debris (1992年)
『ライノプラスティ』 - Rhinoplasty (1998年)
They Can't All Be Zingers (2006年)
映像作品
『アニマルズ・シュド・ノット・トライ・トゥ・アクト・ライク・ピープル』 - Animals Should Not Try to Act Like People (2003年) ※CD+DVD
脚注
外部リンク