フラニツェ・ナ・モラヴェ - プーホフ線 (チェコ語;Železniční trať Hranice na Moravě – Púchov )は、チェコ国鉄 ・スロバキア国鉄 の鉄道線の名称である。路線番号は、チェコ国内では280 、スロバキア国内では125 。なお本頁では、280号線の支線として扱われているホルニー・リデチ - ビルニツェ線についても取り扱う。
最初に開業したのはフラニツェ - フセチーン間で、1884年から1885年にかけてオーストリア地方鉄道によって開業した。その後1928年に、ビルニツェ - ホルニー・リデチ - フセチーン間が開業し、1937年に残りのフセチーン - プーホフ間が開業した。プラハとスロバキア北部を結ぶ国際路線である。2019年以前は、ビルニツェ - ホルニー・リデチ間のみ、路線番号が283であった。
運行形態
特急「ユーロシティ(EC)」
ヴァラシスキー ・エクスプレス 号: プラハ - フラニツェ - プーホウ
2時間に1本運行されている。フラニツェ以北は270号線 に直通する。うち2往復に限り、プーホウ以東スロバキア国鉄120号線 に直通する。
過去の運行形態
2016年以前は、チェコ国内でユーロシティ(EC)、スロバキア国内でエクスプレス(Ex)として運行していた。また、全列車がスロバキア国鉄120号線 に直通していた。
2016年末に、チェコ国内でも列車種別がエクスプレス(Ex)となった。
2019年末に、大部分がプーホウまで短縮され、ジリナ直通は一日1往復のみとなった。
2021年末に、チェコ国内に限り列車種別がユーロシティ(EC)に格上げされた。
2023年度に、スロバキア国内でも列車種別がユーロシティ(EC)に格上げされた。ジリナへの直通が一日2往復に増発された。
特急「インターシティ(IC)」
ヴァラシスキー ・エクスプレス 号: プラハ - フラニツェ - フセチーン
一日1往復運行されている。フラニツェ以北は270号線 に直通する。
過去の運行形態
2016年以前は、リフリーク(R)として運行していた。
2016年末に、列車種別がエクスプレス(Ex)に格上げされた。
2021年末に、列車種別がユーロシティ(EC)に格上げされた。
2023年度に、一日1往復に減便となった。
快速「スピェシニー(Sp)」
オロモウツ - フラニツェ - フセチーン 【平日運行】
一日1往復の運行。フラニツェ以西は270号線 に乗り入れる。
2019年以前は一日2.5往復の運行で、うち2往復がストルジェルナーまで乗り入れていた(フセチーン以東は各駅停車。片道1本のみ、オロモウツ→ホルニー・リデチ止まり)。2020-22年度はオロモウツ - フセチーンに運行区間が統合された。2023年度より、一日1往復に減便。
プルジェロフ - フラニツェ - フセチーン 【土曜・休日運行】
土曜日は朝に一日1往復、休日は北行片道1本のみ運行する。南行は全区間快速だが、北行はフラニツェ以西は普通列車として270号線 に乗り入れる。
2018年以前は一日1.5往復運行していたが、普通列車への格下げが進み、2018年末に南行片道2本、2019年末に北行片道1本のみの運行となった。2020年末より、一日1往復の運行となった。2023年度に、休日の南行の運行が取りやめられた。
普通
区間毎に系統が分かれる。
プルジェロフ - フラニツェ - フセチーン ※チェコ鉄道による運行
2時間に1本の運行。フラニツェ以西は270号線 のプルジェロフまで直通する。朝の東行片道1本のみ、メジルジーチー - フセチーン間ノンストップとなる。
2019年以前は、平日は1時間に1本、休日は2時間に1本程度運行であった(ただし午前中は間引きあり)。また、全列車が各駅に停車していた。
ロジノフ・ポド・ラドホシチェム - メジルジーチー - フセチーン ※アリヴァ列車による運行
一日あたり、平日3往復、休日1往復の運行。南行のうち1本はノンストップ。平日の1往復を除き、メジルジーチー以北は281号線 に直通する。6月より、メジルジーチー - フセチーン間に平日のみ一日1往復が増発され、途中ノンストップとなる予定。
過去の運行形態
2020年度に、フセチーン → メジルジーチー間の片道1本が運行を開始した。
2021年末に、平日のみ一日1往復、ロジノフ - フセチーン間の運行を開始した。南行はメジルジーチー以南ノンストップであった。
2023年度に、ロジノフ発着便が平日のみ一日2往復に増加した。
2024年度に、休日にも一日1往復ロジノフ発着便が運行を開始した他、メジルジーチー以南は一日あたり平日3往復、休日1往復の運行となった。ロジノフ発の列車は全て各駅停車となったが、メジルジーチー始発の1本が途中ノンストップとなった。
(ヴァラシスケー・メジルジーチー → ) フセチーン - ストルジェルナー ※アリヴァ列車による運行
3時間に1本程度の運行。メジルジーチー始発が、一日1本運行する。一部はリデチコを通過する。
過去の運行形態
2019年以前はチェコ鉄道による運行であった。また全列車がリデチコに停車していた。メジルジーチー始発は一日2本運行していた。
2020年度より、アリヴァ列車に移管された。
2022年度より、メジルジーチー始発の列車のうち1本がロジノフ始発に延長された。
2023年度より、ロジノフ始発の列車がフセチーン以北に短縮された。
(ヴァラシスケー・メジルジーチー ← ) フセチーン - ヴァラシスケー・クロボウキ - ビルニツェ ※アリヴァ列車による運行
3時間に1本程度の運行。午前中は原則ヴァラシスケー・クロボウキ以東のみの運行。午後は本数が増える。一部はリデチコを通過する。また、一日1本がメジルジーチー行となる
2019年以前はチェコ鉄道による運行で、一日4往復を除き、ホルニー・リデチで系統が分断されていた。また全列車がリデチコに停車していた。2019年末に一日5往復に増発され、2020年末に現在の本数となった。
ビルニツェ - ホルニー・リデチ ( - ストルジェルナー) ※アリヴァ列車による運行
全て各駅停車で、上記フセチーン発着列車と合わせて2時間に1本程度の運行。一日2-7往復がストルジェルナーに乗り入れる。
過去の運行形態
2017年以前は、一日4.5往復が、341号線 のヴラールスキー・プルースミクまで直通していた他、ストルジェルナーには乗り入れていなかった。
2017年末に341号線 との直通がなくなった。
2020年末に、多数の列車がフセチーン発着となった他、ストルジェルナーへの直通を開始し、ホルニー・リデチ止まりの列車が大幅に減った。
ストレレンカ - プーホウ ※スロバキア国鉄による運行
一日あたり、平日7往復、土曜日6往復、休日6往復の運行。
2019年以前は、一日あたり平日5往復、土曜日3往復、休日4往復が国境を越えてホルニー・リデチまで乗り入れていた。2022年以前は、プーホウ - プーホウ工場駅間に、平日のみスロバキア国鉄120号線 からの直通列車が一日1往復運行していた。
臨時列車
ロジノフの蒸気機関車(普通)
蒸気機関車。年1日、ロジノフ - ヴァラシスケー・メジルジーチー - フラニツェ - オロモウツ間に、一日1往復の運行。メジルジーチー以東は281号線 に、フラニツェ以西は270号線 に直通する。メジルジーチー - フラニツェ間はノンストップ。2017年運行。
聖ホスティーン巡礼列車 ※アリヴァ列車による運行
大晦日の夜、ビルニツェ - ホルニー・リデチ - ヴァラシスケー・メジルジーチー - ビストルジツェ間に、年1往復の運行。メジルジーチー以北は303号線 に直通する。途中、リデチコを通過する。
2019年以前はチェコ鉄道による運行で、リデチコにも停車していた。
過去の運行種別
超特急「ユーロシティ(EC)」
2016年以前、プラハ - フラニツェ - プーホフ - ジリナ(一日2往復のみズヴォレン)間に、2時間に1本運行していた。ユーロシティ(EC)を称していたのはチェコ国内のみで、スロヴァキア国内ではエクスプレス(Ex)として運行していた。2016年末に、エクスプレス(Ex)に格下げとなった。
特急「リフリーク(R)」
2016年以前、プラハ - フラニツェ - フセチーン間に、一日2往復運行していた。朝はプラハ行、夜はフセチーン行が運行していた他、土曜日の朝にプラハ発フセチーン行が、休日の夜にフセチーン発プラハ行が、それぞれ1本ずつ運行していた。2016年末に、エクスプレス(Ex)に格上げとなった。
駅一覧
以下では、チェコ国鉄280号線の駅と営業キロ、停車列車、接続路線などを一覧表で示す。
本線:プーホウ - フラニツェ間
種別
EC:超特急「ユーロシティ」
IC:超特急「インターシティ」
Sp:快速
Os:普通
停車駅
支線:ビルニツェ - ホルニー・リデチ間